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白と茶色の毛の犬が飼い主の手に受けたスポーツドリンクを飲んでいる
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2021.12.01

犬はスポーツドリンクを飲んでも大丈夫?飲ませる際の注意点と栄養素【獣医師監修】

スポーツドリンクは、暑い時期や体を動かした後に効率的に水分補給ができるので、常備しておくと重宝しますよね。そんなスポーツドリンクは、犬にとっても水分補給として役立ちますが、与える際に注意しておきたいポイントがあります。
そこでこの記事では、スポーツドリンクの栄養素・成分や、犬に飲ませる際の注意点をご紹介します。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

犬はスポーツドリンクを飲んでも大丈夫!

さまざまなスポーツドリンクが机の上に置いてある

犬が人間用のスポーツドリンクを飲んでも問題ありません。スポーツドリンクを飲むことで塩分やミネラル、糖分が補給できるので、熱中症や食欲低下により元気がないなどの緊急時に役立ちます。

スポーツドリンクの栄養素・成分を紹介

スポーツドリンクには、さまざまなミネラルが含まれています。具体的にどのようなミネラル成分が含まれているのか見ていきましょう。

栄養素・成分【1】ナトリウム

スポーツドリンクのなかで、最も多く含まれているのがナトリウムです。ナトリウムは、細胞の機能の維持や神経機能を正常に保つ働きをしています。また、筋肉の収縮・弛緩(しかん)にも関与しています。(※1)

栄養素・成分【2】カリウム

スポーツドリンクには、カリウムも豊富に含まれています。カリウムは、エネルギーの代謝や神経刺激の伝達に欠かせない成分です。また、ナトリウムとともに体液の浸透圧を調整をする働きもしています。(※2)

栄養素・成分【3】カルシウム

カルシウムは骨や歯の形成、筋肉の収縮・弛緩に欠かせない重要な栄養素です。また、神経刺激の伝達にも関与しています。(※3)

栄養素・成分【4】マグネシウム

マグネシウムも骨や歯を構成する成分です。代謝や心機能のサポート、筋肉の収縮、神経情報の伝達などの働きもあります。(※4)

犬にスポーツドリンクを飲ませる際の注意点

ベージュの毛の犬が透明のコップに入ったスポーツドリンクを飲んでいる

犬にスポーツ飲料を飲ませる際は、注意しておきたいポイントがあります。愛犬の健康を損なうことがないよう、以下のことを留意しましょう。

注意点【1】キシリトールが含まれている場合は与えない

スポーツドリンクに植物由来の天然甘味料「キシリトール」が含まれている場合は、与えてはいけません。犬がキシリトールを摂取すると、インスリンの分泌が促され低血糖になる可能性があるからです。

低血糖になると嘔吐やぐったりした様子が見られ、ひどい場合はけいれんを起こし、危険な状態に陥る恐れもあります。

原材料をしっかりと確認してから、飲ませるようにしましょう。

注意点【2】水で薄めてから与える

水で薄めてから与えるようにしましょう。スポーツドリンクは人間向けに成分が調整されているので、そのまま与えてしまうと糖分や塩分の摂りすぎになってしまいます。

液体タイプのスポーツドリンクは水で2~3倍に、パウダータイプのスポーツドリンクは3~4倍に薄めてから与えましょう。その際、愛犬がお腹を壊してしまわないよう、冷蔵庫で冷やした水ではなく、常温の水を使用してください。

注意点【3】緊急時以外は与えない

脱水症状を起こしたなどの緊急時以外では、与えないようにしましょう。希釈したとしても、塩分や糖分が含まれていることには変わりありません。水代わりに常飲させると健康に悪影響をおよぼす可能性があるので、緊急時以外は与えないようにしましょう。

注意点【4】心臓病や腎臓病の犬には自己判断で与えない

心臓病や腎臓病を患っている場合は、自己判断で安易に与えてはいけません。ナトリウムやカリウムの過剰摂取となり、心臓や腎臓に負担をかけてしまう恐れがあるからです。

疾患を抱えている場合は、熱中症や食欲減退などの緊急時に希釈した人間用のスポーツドリンク、もしくはペット用のスポーツドリンクを飲ませてもよいのかを、あらかじめ獣医師に確認しておくとよいでしょう。

犬用スポーツドリンクの作り方

犬用のスポーツドリンクを作るためにスプーンで掬った塩

スポーツドリンクは、手作りすることも可能です。急を要したときにすぐに与えられるように、ここでは犬用スポーツドリンクの作り方をご紹介します。

材料

  • 水:1L
  • はちみつ:大さじ1
  • 自然塩:小さじ1

作り方

作り方は、すべての材料をよく混ぜ合わせるだけです。作ったら冷蔵庫で保管し、3日程度で消費しましょう。

犬にスポーツドリンクは緊急時のみにし、薄めてから与えること!

ベージュと黒の毛の犬がスポーツドリンクを飲んでいる

人間の場合は、熱中症対策として夏場になるとスポーツドリンクを日常的に飲んだりしますが、犬の場合は頻繁に飲んでしまうと塩分や糖分の過剰摂取になりかねません。
緊急時のときだけ、水で薄めて飲ませる程度にとどめましょう。
上手にスポーツドリンクを活用してくださいね。

参考文献
  • 更新日:

    2021.12.01

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。