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透明のカップに注がれる紅茶
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2021.12.02

犬に紅茶を与えてはいけない理由!誤飲した時の対処法【獣医師監修】

私たちが普段口にしている飲み物の中には、少量であっても犬に絶対与えてはいけないものがいくつかあります。そのなかの1つが紅茶です。犬が紅茶を飲んでしまうと健康を損なう恐れがあり、最悪の場合は死亡することもあります。
愛犬の健康を守るために、犬に紅茶を与えてはいけない理由や飲んでしまったときに起こり得る症状、対処法を知っておきましょう。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

犬に紅茶を与えてはいけない

茶色の毛の犬が紅茶を見つめている

犬が紅茶を飲んでしまうと中毒症状を引き起こす恐れがあるので、絶対に与えてはいけません。ストレートだけでなく、ミルクティーやレモンティーであっても、犬にとって有害なことに変わりなく、飲ませるのはNGです。

また、紅茶の葉を大量に食べて命を落としてしまったという事例もあります。愛犬の届かないところに保管するようにしましょう。

犬に紅茶を与えてはいけない理由

茶色の毛の犬が紅茶のそばにあるクッキーの匂いを嗅いでいる

犬に紅茶を与えてはいけない理由は、以下の2つです。

理由【1】中毒の原因となるカフェインが含まれている

紅茶には中毒を引き起こす原因となるカフェインが含まれているので、犬に飲ませてはいけません。カフェインには中枢神経興奮作用があり、犬がカフェインを過剰に摂取すると、さまざまな中毒症状を引き起こします。

一般的に、犬の体重1kgあたり約20mgのカフェインを摂取すると症状が現れ始め、カフェイン120~200mgが致死量といわれています。紅茶には100mlあたり約30mgのカフェインが含まれているので、例えば体重3kgの犬の場合、紅茶200ml(約ティーカップ1杯)を飲むと症状が出る恐れがあるということです。

ただし、犬はカフェインに対する感受性が高いうえに個体差があるため、上記の量以下でも症状が現れることがあります。

理由【2】尿路結石症の原因となるシュウ酸が多く含まれている

尿路結石症の原因となるシュウ酸が多く含まれているため、犬に紅茶を与えてはいけません。尿路結石症は、尿の通り道に結石ができることで痛みや血尿、排尿困難などさまざまな症状を引き起こす病気です。結石はシュウ酸を過剰に摂取するとできやすいので、あえて紅茶を犬に与える必要はありません。

犬が紅茶を飲んでしまった場合の対処法

白と茶色の毛の犬が紅茶を飲んでしまい獣医師の診察を受けている

愛犬が紅茶を飲んでしまったときには、焦らず適切に対処する必要があります。

対処法【1】速やかに動物病院へ連絡する

愛犬が紅茶や茶葉を口にしてしまったときは、摂取した量にかかわらず速やかに動物病院へ連絡しましょう。いつ・どのくらい・何の種類の紅茶を飲んだのかをできるだけ詳しく伝え、獣医師の指示に従って対応してください。

夜間の場合は、救急対応している動物病院へ連絡しましょう。様子を見ても大丈夫だろうと自己判断をしたり、無理に吐かせようとしたりすると愛犬の体調が悪化する恐れがあります。獣医師の指示を仰ぐようにしましょう。

対処法【2】症状を伝えられるようにしておく

愛犬が紅茶を飲んでしまって、すでに何らかの症状が見られる場合は、可能であれば愛犬の様子を動画に撮っておきましょう。

異変が起きた愛犬の姿を見てパニックになってしまうかもしれませんが、愛犬の状態を撮影しておけば、症状を詳しく伝えられ診察の参考になります。

犬が紅茶を飲んだ場合に考えられる症状

黒の毛の犬が紅茶を飲んでしまいぐったりとしている

犬が紅茶を飲んでしまった場合、飲んでから1~2時間程度経ってから中毒症状が起こることが多いといわれています。以下の症状が出たら速やかに動物病院を受診しましょう。

初期症状

カフェイン中毒の初期症状は、以下が挙げられます。紅茶を摂取してから時間が経つほど重症化するリスクが上がるので、何らかの症状が見られた際は早めに対処しましょう。

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 喉の渇き
  • 多尿
  • 尿失禁
  • 震え
  • 興奮した様子

中度の症状

中度の場合は循環器などに影響が出て、頻脈不整脈などの症状が見られます。

重度の症状

症状が進行し重度になると、痙攣てんかん発作を誘発することがあります。これらの症状が見られる場合は、危険な状態で緊急性が高いので、すぐに動物病院に連絡し獣医師の指示を仰ぎましょう。

愛犬が紅茶を誤飲しないよう十分に注意を!

クリーム色の毛の犬が紅茶を飲む飼い主の隣で伏せをしている

カフェインに対する感受性は、それぞれの犬によって異なります。間違って愛犬が紅茶を飲んでしまった際は、速やかに動物病院へ連絡して適切に対処しましょう。

また、紅茶のティーバッグをいたずらして口にしてしまうようなことも考えられます。愛犬が誤飲しないように日頃から注意しましょう。

  • 更新日:

    2021.12.02

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。