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ジャーマンシェパードと飼い主のかげ
住まい / 生活
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2021.11.12

ドックドッグ企画「犬との幸せエピソード特集」

犬訓練士の飼い主が思う、犬が「犬らしく」生きられる共存の在り方

「犬との共存」について考えたことはありますか?私が子供の頃は犬の問題行動をリハビリするドッグトレーナーのテレビ番組が大好きだったのですが、そのトレーナーが「犬との共存」についてよく述べていたこともあり、犬と生活し始めた当初からそれについて色々と考えてきました。
本日は、私が考える共存のあり方や、これからどのように愛犬との関係を発展させていきたいのかについて少しお話しします。

#犬との幸せエピソード

文:ルエス 杏鈴/犬訓練士

犬が「犬らしく」生きられる共存の在り方とは?

ジャーマンシェパードと飼い主のシルエット

「犬の幸せ」と聞いて、私が1番に思いつくのは「犬が犬らしく生活できる」という言葉でした。

私たちはついつい犬などの動物を擬人化してしまうことがよくありますよね。しかし、犬が必要とすること、幸せと感じることはやはり人とは違うので、犬には「犬」として向き合い、「犬」として接することが大切なのかな思います。

そうすることで、しっかりと犬の欲求を満たし、円滑にコミュニケーションを進め、より幸せにしてあげることができるのではないかなと思います。

愛犬が「幸せそうだな」と思う瞬間

我が家のジェイクを見ていても、一番幸せそうだなと思うのは、「犬らしい」ことをしている時です。

外に出て体を動かしたり、クンクンしたりしている時や、家族とスキンシップをとっているとき。犬の近い親戚であるオオカミが、群れで長距離の移動をしながら生活をする動物だということを考えると、ジェイクがこれらのことをしていて、なぜこれほど幸せを感じるのかがより納得できる気がします。

「犬らしさ」と「ルール」のバランス

犬が犬らしく生活できることはとても大切だと思います。かといって、犬が人間社会の中で生活している以上は「犬らしさ」という名で好きなことを好きな時にさせるわけにはいかず、社会の一員としてのマナーを守っていくことも大切ですよね。

そしてその「犬らしさ」と「人間社会のマナー」のバランスが取れた状態こそが「犬と人間の幸せな共存」なのではないかなと思います。

幸せな共存に大切な「犬らしさ」って何だろう?

ジャーマンシェパードと飼い主のシルエット

「犬らしさ」が犬の幸せのために大切だと思うとお話ししたのですが、私が考える「犬らしさ」についてさらに深掘りしていきたいと思います。また、我が家で「犬らしさ」を伸ばしてあげるために気をつけているポイントをご紹介していきます。

犬とのコミュニケーションを知る

「犬らしさ」を伸ばし、尊重する一番大切なステップが犬の考え方、学び方、ボディランゲージなどについての知識を深めることだと思います。

犬の考え方を知る大切さ

人は言葉で話する反面、犬はボディーランゲージでほとんどコミュニケーションを行います。また、物事の考え方や感じ方も犬と人では異なりますよね。そのため、人と接するのと同じように犬に接してしまうと、伝えたいことが犬に伝わらず、なかなかしつけができなかったり、お互いの気持ちが読めなかったりしてしまいます。

犬の考え方や学び方を知るだけでコミュニケーションを円滑にとることができるようになり、結果的に飼い主と犬の両方にとってより幸せな生活が楽しめる。

私が今まで愛犬と過ごしていてしつけや問題行動に困ったのは、99%の場合、私が愛犬と上手にコミュニケーションをとり、伝えたいことを上手に伝えられていなかったのが原因でした。しかし、どんどんと犬のボディーランゲージや学び方について知識を増やしていくうちに、愛犬がなぜそのような行動をしているのかを理解し、その問題行動を改善することができたので、犬のコミュニケーション方法を学ぶ大切さを改めて実感しています。

犬の欲求を満たす

犬を犬らしく生活させるには、犬の欲求や本能もしっかりと満たしてあげることは大切だと思います。犬は活発で好奇心旺盛な動物なので、そのような特質をどんどんと伸ばしてあげる環境づくりがしたいなと思います。

私は具体的に以下のようなことに気をつけています。

  • お出かけした際には愛犬が自分で好きなように散策して好奇心を満たす時間を確保する
  • 噛んでいいおもちゃやおやつを与えることで「噛みたい」欲求を満たしてあげる
  • 嗅覚や頭を使った遊びを毎日の生活に取り入れる
  • 住宅街の他にも、山や川など、様々な場所へ連れて行ってあげる など

愛犬との絆がドッグライフの1番の楽しみ

ジャーマンシェパードと飼い主が海辺で散歩をしている

私は犬との絆がドッグライフの1番の楽しみです。犬と一緒に生活をする中でコミュニケーションをとり、信頼関係を深めるのはとても楽しいですし、心の癒しにもなります。犬との生活の楽しみ方は人によってそれぞれですが、何をするにしろ、それを通して絆を深めるのが犬と時間を過ごす楽しさの原点なのではないかなと思いました。

愛犬とこんな関係になりたい!

犬と生活し始めた当初は「リーダー」として犬をしっかりコントロールしなければいけないと考えていました。導入文で話をしていたドッグトレーナーもこのような共存のあり方を提唱していたこともあって、犬がすること全てが「私のOKを出してから」ではないとダメだと思って、全く意味のないどうでもいいルールまで設けてしまっていました。

そして、いつの間にか常に指示をする私と、常に指示を待つ愛犬という一方通行な関係性になってしまっていました。そんな関係性では私も犬も楽しいわけがなく、事務的で義務感のあるドッグライフになった嫌な経験があります。

そのため、今では「パートナー」という関係性を目指しながら犬と生活をしたいなと思います。しっかり愛犬が家や社会のルールを守れるように、私がルールを決めて愛犬の行動を管理するのですが、その中でも愛犬が自由に気持ちを表現し、自分で考えて行動するゆとりも大切にしていきたいです。

ジェイクは大切なパートナー

今では、ジェイクは本当に大切なパートナーです。何をするにしてもいつもそばにいてくれる大切な存在。家や社会でのルールを守りつつ、ジェイクがしたいことや自分の気持ちをしっかりと表現してくれるのがとても嬉しいです。

そして、一緒にたくさんの時間を過ごしてきたためか、最近は直感的にお互いの気持ちがわかるようになり、ドッグライフがどんどんと楽しくなるばかり。犬との絆って本当に特別で素敵で、愛犬との何気ない触れ合いが幸せです。

地域社会と犬の共存について考える

ジャーマンシェパードと飼い主のシルエット

かつては「犬だからしょうがない」と黙認されていたことが、近年では「周りに迷惑をかけないように飼い主がどうにかするべき」という考え方に移り変わっていると実感しています。

例えば、一昔前までは多かった犬の放し飼いも、今では考えられません。みんながみんな犬好きなわけではないので、犬が他人に迷惑をかけないように全力を尽くすのは当然のことだと思うのですが、犬を地域社会の型に入れるにあたって、犬との共存のあり方も常に見直し続ける必要があると思います。

これからの共存のカタチとは?

ここ数十年の間だけでも犬との共存の形が変わってきたように、これからも犬との共存の形はどんどんと変わり続けるのではないでしょうか?

最近では犬の自由度がどんどんと減り、飼い主が意識的に「犬らしく」すごせる環境を整えないと、これからも自然とそんな生き方をするのはどんどんと難しくなるのではないかなと思います。

だからこそ、飼い主が犬の幸せについて考え、意識的に、そして積極的に犬を幸せにする生活に近づける努力をするのが大切だなと思います。

「犬と人の幸せな共存」についてこれからも考える

ジャーマンシェパードのシルエット

ここでは、犬と人の共存について詳しく考えていきました。私は、犬が幸せに生活するには「犬らしさ」を大切にすることが非常に大切だと思います。しかし、地域社会で生活しているどうしても「犬らしさ」を思う存分に発揮してあげられない場面とよく出会います。そのような場面でどのようにバランスをとるのかが、犬との共存で一番難しいポイントだと思います。「犬と人の幸せな共存」はシンプルでありつつ答えのないコンセプトですが、これからもじっくりと考えていきたいです。

飼い主さんの「幸せ」エピソードを掲載中!

11月の期間中は、毎週定期的に「犬との幸せ」をテーマにした体験談ブログ記事を配信しています!配信時間は、だいたいお昼の12時半ごろ。
さまざまな犬種、年齢、性格の愛犬たちと暮らす飼い主さんたちのリアルな声を、この機会にぜひチェックしてみてね!

  • 更新日:

    2021.11.12

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ライター・専門家プロフィール
  • ルエス 杏鈴
  • 犬訓練士
  • 大好きなジャーマンシェパードとドタバタな日々。いろいろなことに愛犬と挑戦するのが大好きで、ディスクドッグ、アジリティ、警察犬の訓練など様々なトレーニングに携わった経験がある。 愛犬を迎えたことを機に犬の美しさや犬との生活の魅力を伝えるべく、ドッグフォトグラファーとしての活動開始。また、ドッグトレーニングや犬との生活を活かし、2019年4月頃より愛犬家のために記事の執筆を開始。 写真や記事の執筆を通して犬が犬として幸せに過ごせる世界づくりに携わるのが目標。

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