magazine

砂浜で飼い主たちに囲まれる幸せそうなゴールデンレトリバー犬
住まい / 生活
鉛筆アイコン

2021.11.03

ドックドッグ企画「犬との幸せエピソード特集」

「犬と人間の幸せな共存」のための飼い主の意識と社会の変化を考える

犬と暮らしていると「犬がいて良かった!」と思える瞬間がよくあります。また「犬がいなければこんな生活してないな」と思うこともしばしば。それまでの生活習慣や自分の趣味までもが変わってしまう犬との生活。しかし、犬と共に暮らしているとそれら全てが幸せな瞬間となるのです。
犬がいるからこそ得られる幸せな日々とはどのような生活なのか、犬と人間が幸せに共存していくことについて考えていきます。

#犬との幸せエピソード

文:西村 百合子/ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士

犬といて「幸せだな~」と感じる瞬間とは

サーフボードを乗り回すゴールデンレトリバー犬

犬と暮らしていると圧倒的に感じるのがその存在感。特に、大型犬の場合は、人間の子供と同じだけの存在感を感じます。

「犬がいるだけで幸せ」よくそう言われますが、犬はどんな時でも純粋でまっすぐな瞳で飼い主を見つめてくれる動物。どんなに叱っても、無視をしても、疑いのない心を持つ彼らがそばにいると、心が洗われる気がします。

大型犬だからこそ感じる幸せ感

大きな大きな優しいモフモフ、これがゴールデンレトリバーです。彼らは、どんな状況下でも飼い主の気持ちに常に寄り添ってくれる犬種。辛い時や寂しい時はもちろん、気分が落ち込んでいる時にも、静かに寄り添って黙ってみつめてくれます。

飼い主が喜んでいる時や楽しいと感じている時は、大きなカラダ全体で「ボクも楽しい!」と表現してくれる彼ら。大型犬の彼らを抱っこすることはできませんが、逆に包み込んでもらえる幸せは言葉では表せません。

そんな彼らがそばにいてくれるだけで、本当に幸せだなと感じます。

「幸せそうだな~」と感じる瞬間とは?

人間の感情に近い感情表現をすると言われているゴールデンレトリバー。そんな彼らにいつも「君達は幸せだよね~~」と話しかけるようにしています。

犬たちがどのように感じてるのかはわかりませんが、365日ほぼお留守番は無し、散歩は朝夕1時間ずつ、週に1回はどこか大自然のあるところに遊びに行くなど、飼い主としては精一杯彼らがストレス無く過ごせるように考えているつもりです。

そのため、犬たちには「ねえ、どう感じてる?楽しい?」とよく聞いています。犬たちにとっては、限りなく迷惑かもしれませんが、ついつい確かめたくなってしまうのです。幸せの押し売りも、飼い主の大切な役割なのかもしれません。

豊かな表情こそが幸せの指標

飼い主のそんな態度に慣れたのか、犬たちが楽しい時は楽しい!と伝えようとしていることがよくわかります。

特に、誰もいない大自然の中でのんびりとしている時や一緒にボードに乗っている時は、「ママ、僕は楽しくて幸せだよ~」と言ってくれている気がします。

反対に、厳しく叱った時は「僕はなんて不幸なんだ」という表情をすることも。もちろん、美味しいおやつをあげた時の幸せそうな顔に勝るものはありませんが。。。

その豊かな表情は、人間の子ども並み。言葉こそ離せませんが、豊かな表情を見せてくれるのも、幸せに暮らしている証拠だと考えています。

犬たちとは「こんな関係性でありたい」と思っていること

2頭のゴールデンレトリバー犬

ゴールデンと暮らしているからこそのベタベタな関係がたまらなく好きです。逆に、ベタベタしたいからゴールデンレトリバーを選んだとも言えます。飼い主の欲望に合わせてそんな犬に育つように育ててしまったのかもしれません。

ゴールデンだからこそ築ける特別な関係

しつけの本などには「犬とベタベタしすぎるのはよくない、甘やかすと言うことを聞かなくなる、犬に支配されてしまう」などと書かれていますが、ゴールデンレトリバーはどの犬種よりも人間の笑顔を見ることが大好きな犬種。

放っておかれることが何よりも辛い犬種だと考えている筆者にとって、彼らは「愛おしい我が子」であり「大切な恋人」的な存在。「相棒」や「パートナー」などの言葉ではくくれない特別な関係でありたいと考えています。

もちろん、どんな人間にも彼らの代わりはできません。犬だからこそ、ゴールデンだからこそのスペシャルな関係は、人間とは構築できない特別な関係性なのかもしれません。

そんな彼らとの関係性とは三者三様

セナ、アンディ、ディロンとそれぞれ異なる個性を持ったゴールデンレトリバーと暮らしてきて感じるのは、彼らにもそれぞれ求める関係性があるということ。そんな彼らとどのような関係だったのか振り返ってみます。

初心者飼い主にとって師匠だったセナ

セナは、初めての犬ということもあり、慎重に大切に教科書通りに育てたつもりです。そのためか、思慮深く、時には飼い主をも超えた「哲学者」のような態度を見せることも。

今ある飼い主としての知識や考えは、セナによって育てられたと言っても過言ではないのです。

アンディとはクールな関係を維持

特に、クールな性格だったアンディはベタベタされることを好まず、自分の時間を大切にしたタイプです。そのため、飼い主もアンディとは適度な距離を保つように配慮。

アンディとは、賢い犬とダメ飼い主という関係性だったかもしれません。

ディロンとの関係が理想的かもしれない

生まれつき寂しがり屋で引っ込み思案だったディロンは、子犬の頃から抱っこが大好きな甘ったれ。そんな彼を今までになく甘えっ子犬に育ててしまいました。もうすぐ10歳を迎える現在でも、子犬の頃と変わらない甘ったれ小僧です。

そんなディロンと一緒にいると、「まるで恋人と一緒にいるみたい」とよく言われます。ディロンは「守ってあげたい」存在ながら「いつも横にいてほしい」相手。筆者にとって彼は、犬の姿をした人間です。

もしかすると、このディロンとの関係性が、思い描いていた理想的なゴールデンレトリバーとの関係なのかもしれません。

犬と地域社会や周囲との「共存」のために大事にしていること

砂浜で人間に囲まれるゴールデンレトリバー犬

犬と暮らしていくにあたって、最も大切なことはお互いの信頼関係ではないでしょうか。固い信頼関係がなければ、犬はいざという時に背中を向けて去って行ってしまうかもしれないのです。

大型犬と幸せに暮らしていくためには、特に地域社会や周囲との共存を考える必要があります。そこで、飼い主として大事にしていることをご紹介します。

どんな時でも呼び戻しできるしつけをすること

自宅では、家の中はもちろん庭でもフリーで暮らしている我が家の犬たち。1日中、好きな場所で過ごすことができます。そんな彼らに最も厳しく教えたことが「呼び戻し」です。特に、どんな状況下でも必ず「呼べばすぐに戻ってくる」ことは我が家の犬たちにとって必須事項です。

呼び戻し=信頼関係

信頼関係がなければ、犬は興味のあることに夢中になり、飼い主の声を無視することもあります。庭にいる時に、宅配便の人について家から出て行ってしまった、来客に吠え掛かってしまったなどはよく聞く話です。

近隣の住民や周囲の人に迷惑をかけないためには、社会化を図ってしっかりとした信頼関係を作ることが何よりも必要だと考え、これだけは厳しくしつけてきました。

呼び戻しは犬を飼う上での絶対条件

日常では思いっきり甘やかし、犬に振り回されているように見られても、押さえるところはしっかり押さえることが重要です。特に、ドッグランなど不特定多数の犬や人がいる場所では、その明暗がはっきりと現れます。

呼び戻しが十分にしつけられていないと、他の犬に執着したり、見知らぬ人に吠え掛かるなどのトラブルが発生した際の対処が難しくなります。また、犬を事故などの危険から守るためにも必要なことです。

たとえ、ボールを追いかけている最中でも、呼ばれたらボールを追うのをやめ、飼い主の足元に戻ってくることが大切です。

この呼び戻しは、そして、犬が人間社会で共存していく上での絶対条件だと思っています。動画やTV番組で紹介されるような芸ができなくても、「呼び戻し」をしっかりと身につけることが最も大切なのではないでしょうか。

共存していくための信頼関係

散歩中に吠えかかられた時や威嚇された時などに、「売られた喧嘩を買う」のではなく「穏便に無視できる」ことも大切です。飼い主との強い信頼関係があれば、「飼い主と一緒にいるから怖くない」という安心感が持てます。

飼い主と犬との意思疎通や強い信頼関係がなければ「共存」は難しいと考えています。「犬だから仕方ない」ではなく、「犬だからこそ共存できる」と飼い主がもっと認識することが、周囲に迷惑をかけずに「共存」していくためのキーワードとなるのではないでしょうか。

この記事もチェック!

犬と暮らしたからこそ変わった社会や周囲との関わり方とは

サーフボードの上に立つゴールデンレトリバー犬

犬と暮らしたことで、これまでの生活が一変するのはよくあること。逆に、これまでの犬がいない生活を維持することはとても難しいのが現実です。極端なことをいえば、今まで通りの生活を送りたいなら、犬を飼ってはいけないと考えています。

犬が主体の生活へとシフト

犬と暮らし始めた頃、国内をはじめ海外旅行に気軽に行けなくなることに気がつき、少なからずショックを受けたことがあります。しかし、日々、犬たちの成長を実感するとともに、旅行のことなど頭からすっかりと消え去っていました。

もちろん、夜の食事会に出かけることや友人とどこかへ遊びに行く機会も減りました。全てが犬を優先した生活へとシフトし、同時に人間関係も大きく変化しました。

それまでは、さまざまな分野で活躍している人との交流がメインでしたが、犬と暮らしたことで、犬の散歩で知り合う人、犬好きな人との交流がメインとなったのです。

また、犬がいなければ全く興味のなかった情報や場所などに積極的に関わるようになったことも事実です。「犬」というキーワードが中心になる生活が、犬と暮らすことなのだと実感しています。

もっと犬という動物を理解した社会・環境へ変わってほしい

犬を取り巻く社会の変化も必要ですが、今最も必要なのは、犬を飼う人の知識と認識だと思っています。

「寂しいから犬を飼う、流行っているからあの犬種が欲しい」ではなく、犬には「命」はもちろんのこと「心」があることをしっかりと認識して、育てしつける意思が重要だと考えています。

犬と暮らすなら犬への理解を深めてほしい

もし、日本の社会や環境がヨーロッパのようにどこにでも犬を連れて行ける「ドッグフレンドリー」な仕組みに変わったとしても、一人一人の意識が変わらなければ意味がないと思っています。

まずは、飼い主教育がきちんとできる環境づくりがされ、犬は「物」ではなく「命」であることの認識を行政をはじめ社会全体が持つことが大切です。ここが欠けると、飼育放棄される犬が増え続ける事態になりかねません。

まずは、犬と暮らすこととはどのようなことなのか、社会全体でしっかりと考えることが犬と共存できる社会への第一歩となるのではないでしょうか。

飼い主さんの「幸せ」エピソードを掲載中!

11月の期間中は、毎週定期的に「犬との幸せ」をテーマにした体験談ブログ記事を配信しています!配信時間は、だいたいお昼の12時半ごろ。
さまざまな犬種、年齢、性格の愛犬たちと暮らす飼い主さんたちのリアルな声を、この機会にぜひチェックしてみてね!

  • 更新日:

    2021.11.03

いいなと思ったらシェア
ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

「犬との幸せエピソード特集」記事一覧

もっと見る
閉じる