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木の桶に入って冷やしてあるラムネ飲料
食べもの
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2021.11.25

犬にラムネを与えてはいけない理由!大量摂取してしまった場合の対処法【獣医師監修】

愛犬が人間用の食べ物を欲しがることがあるかもしれませんが、安易に与えないほうがよいものもあります。そのなかのひとつがラムネ飲料・ラムネ菓子です。ひと口摂取したからといって命が危険にさらされることはないものの、大量に摂取したり日常的にあげたりしてしまうと、健康に悪影響をおよぼす恐れがあります。
この記事では、犬にラムネを食べさせてはいけない理由や、大量に摂取した場合の対処法などを解説します。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

犬にラムネを与えてはいけない

白と黒の毛の犬がラムネを欲しそうに顔を見上げている

犬が一口程度、ラムネを飲んだりラムネのお菓子を食べても大丈夫ですが、あえて与える必要はありません。また、飼い主自ら与えなくても、愛犬が誤って摂取しないように注意しましょう。

摂取した量によっては健康を損ねる可能性があるので、おやつを与えるのであれば犬用のものにしてください。

犬にラムネを与えてはいけない理由

犬に与えてはいけないラムネ菓子

犬がラムネ菓子やラムネ飲料を口にすることには、以下のようなリスクがあるため食べさせてはいけません。

キシリトールが含まれている場合がある(菓子)

ラムネ菓子には、犬にとって有害なキシリトールが含まれている商品もあるため、犬に与えてはいけません。

ラムネの主な原材料は、片栗粉やコンスターチ、ブドウ糖、クエン酸、重曹などですが、甘味料にキシリトールが使用されていることも珍しくありません。

犬がキシリトールを摂取してしまうとインスリンが放出され、それにより低血糖を招き、さまざまな症状を引き起こしてしまうことがあります。

目の届かないところで、愛犬がラムネを大量に食べてしまったといったトラブルが実際起きているので、愛犬がうっかり食べてしまわないように注意が必要です。

胃拡張・胃捻転になる恐れがある(飲料)

犬がラムネ飲料を大量に飲むと、胃拡張や胃捻転になる恐れがあるので安易に飲ませてはいけません。

ラムネ飲料を飲むとお腹に炭酸ガスが溜まってしまい、そのせいで胃拡張を起こす恐れがあります。また、胃拡張を起こすと胃が捻れてしまう「胃捻転」なることも多く、血液の循環不全を起こし生命に危険が生じてしまうことがあります。

犬にラムネを与えないことはもちろん、誤飲しないようにも注意しましょう。

糖分の過剰摂取になる(飲料・菓子)

糖分の摂りすぎになるのも、ラムネ飲料・ラムネ菓子を与えてはいけない理由です。糖分の過剰摂取は肥満の原因になり、糖尿病などの病気を引き起こす可能性があります。

犬がラムネを大量に摂取してしまった場合の対処法

白と茶色の毛の犬がラムネを摂取してしまい獣医師の診察を受けている

愛犬が誤ってラムネを大量に摂取してしまったときは、落ち着いて以下の対処をしましょう。

対処法【1】原材料・摂取した状況を確認しておく

まず、愛犬が口にしてしまったラムネの原材料や、食べた時間・量を確認しましょう。もしキシリトールが含まれている場合は、摂取した量にかかわらず動物病院に連絡したほうが安心です。

その際、いつ・どのくらいの量を食べたのか、現在の愛犬の様子も伝えるようにしましょう。そうすることで診察が必要かどうか獣医師が判断しやすくなります。

対処法【2】獣医師に連絡し指示を仰ぐ

すでに気になる症状が見られる際は、速やかに連絡し指示を仰ぎましょう。夜間に愛犬の様子がおかしくなった場合は、最寄りの夜間救急病院に連絡してください。

胃拡張や胃捻転は短時間で死に至ることがあるので、早めに対応することが肝心です。

犬がラムネを大量に摂取した場合に考えられる症状

茶色の毛の犬がラムネを食べてしまいよだれを垂らしている

犬がラムネを大量に摂取した場合、以下のような症状が起こり得ます。

症状【1】大量のよだれ・えずくけれども吐けない

ラムネを大量に飲んでしまい胃拡張や胃捻転になった場合は、大量によだれが出る・吐きそうにするけれども吐けないといった症状が見られます。このほか、お腹がパンパンに張る・落ち着きがなくなるなども胃拡張・胃捻転の主な症状です。

症状は摂取してから数時間以内に現れることが多いといわれています。

症状【2】低血糖による嘔吐・虚脱・けいれんなど

キシリトールを摂取して低血糖になると、嘔吐や虚脱、けいれんなどの症状が引き起こることがあります。キシリトール中毒の症状は、摂取してから30分~1時間以内に出ることもあれば、12時間以内に発症する場合もあるので注意が必要です。

愛犬がラムネを摂取しないように気をつけよう

茶色の毛の犬が机に乗っていて飼い主が後ろから抱きしめている

ラムネを舐めたり、ひと口飲んだりする程度であれば問題ありませんが、日常的に与えてしまうと健康を損ねる可能性があります。犬にラムネを与えることはデメリットでしかありません。興味本意で安易に与えないようにしましょう。

気づかないうちに愛犬がラムネを大量に摂取してしまったときは、原材料をチェックするとともに愛犬の様子を観察し、焦らず対処してください。気になる症状が見られた際は、速やかに動物病院に連絡し獣医師の指示を仰ぎましょう。

  • 更新日:

    2021.11.25

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。