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茶色のフローリング床の上に座ってカメラを見上げる2頭のゴールデンレトリバー犬
住まい / 生活
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2021.10.06

犬とお金を考える。食費からペット保険まで必要な費用はどのくらい?

コロナ禍で「ステイホーム」が呼びかけられた昨年以来、犬を新たに迎える人は増加しています。犬を迎えるにあたっては、初期費用だけでなく、一緒に暮らし始めてからかかるお金についても事前に考えておくことが重要です。
この記事では、20年以上ゴールデンレトリバーと暮らしている筆者が、大型犬との暮らしにはどの程度の費用が必要なのかについてご紹介します。

文:西村 百合子/ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士

犬とお金【1】月々の食費と内訳

生の馬肉を使った犬用手作りフード

犬のフードに対する考え方は飼い主によってさまざまです。ペットショップやブリーダーから勧められたドッグフードを与える飼い主もいれば、プレミアムフードや手作り食などを与える飼い主もいます。

我が家の場合は、ドッグフードから生肉をメインにした手作り食へとシフトしたため、食費もアップしましたが、メリットも多く感じています。

ドッグフードの食費

ドッグフードを与えていた頃は、1頭あたりのドッグフード代は月に約1万円でした。また、ドッグフードだけではなく野菜や刺身などのトッピングを与えていたので、1頭あたりの食費はおおよそ月2万円でした。

手作り食の食費

ある時、犬の食事は生肉の方が健康に良いと聞き、ドッグフードから馬肉の生食(馬肉のあらゆる部位が混ぜられている犬専用のフード)と手作り食に変更しました。

食費は馬肉代が1頭あたり約1万5千円。栄養バランスを考えて野菜などの食材をプラスするので約1万円が加わり、1頭あたりの食費は合計2万5千円程度です。

ドッグフードから手作り食へ変えて良かったこと

どんなにダイエットをしてもなかなか減らなかった体重が、食べる量を減らしているわけではないのに、1か月で2kgも減りました。痩せたというよりは、体が締まったというイメージです。

また、皮膚の弱いゴールデンレトリバーに、カイカイやホットスポット等の肌トラブルが起きるのは仕方のないことだと思っていました。ところが、ドッグフードから手作り食へ変更すると、まったく「カイカイ」ができなくなり、皮膚疾患で通院することはなくなりました。

パピーの頃から手作り食を食べている3頭目のディロンに至っては、我が家にきてから一度も皮膚疾患を起こしたことがありません。

食費に少しのお金をかける代わりに治療費を削減することができれば、犬にも家計にも優しいと考えています。

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犬とお金【2】健康管理や通院の費用

動物病院で診察を受けるゴールデンレトリバー犬

ゴールデンレトリバーを飼い始めた頃は、犬の食生活に対する知識や情報が少なかったため、「最高級」と言われていたドッグフードを与えていました。

しかし、前述のようにアレルギー性の皮膚疾患などを発症することが多く、動物病院に通う頻度が高かったため、毎月の医療費もかなりの高額でした。

皮膚疾患の治療には時間とお金がかかる

犬の皮膚疾患は、一度発症してしまうと繰り返すことが多く、完治には長い期間がかかります。また、定期的に通院して原因菌を検査することが必要となるため、とにかくお金がかかります。ドッグフードを食べていた当時は、毎月の治療費が1万円を超えることはザラにありました。

馬肉の生食プラス手作り食に変更してからは、アレルギー性の皮膚疾患もなく、毎年の定期健診、予防接種以外で動物病院に行くことはほとんどなくなりました。

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犬とお金【3】緊急の出費への備えも必要

青空を背景に目を細める凛々しいゴールデンレトリバー犬の横顔

2代目アンディはかかりつけの獣医師から太鼓判を押されるほどの健康優良児でしたが、大怪我と大病とで2度も動物病院へ駆け込む経験をしています。どんなに健康に気を遣っていても、何が起こるかわからないのだと実感させてくれました。

かかりつけの動物病院があっても安心はできない

大怪我は、まだアンディが1歳の頃に起きました。ボールをキャッチしたアンディが鼻血を出しながら戻ってくるのを見て、そのままかかりつけの動物病院へ。しかし原因はわからず、紹介された2件目の動物病院へ行きました。それでも原因が特定できず、最終的に大学病院へ駆け込みました。

大学病院では支払い時に保険が適用されないため、初診料、検査費用、治療費などを合わせると驚くほど高額になりました。手持ちの現金では全く足りず、カードで支払った記憶があります。

動物病院は深夜料金が必要!

アンディは胃捻転も経験しています。様子がおかしく夜遅くに動物病院へ駆け込んだところ、深夜に緊急手術で脾臓全摘となりました。そのまま入院となったうえ、深夜料金などが加算されて高額な治療費でした。

最近ではほとんどの動物病院でカード払いや保険適用がされますが、少し前までは現金のみや保険適用外の病院などもあったため、常に自宅に犬用の現金を置いていました。また、犬専用に貯金もしていました。

犬とお金【4】大型犬と暮らすならペット保険がおすすめ

草むらの前の地面でおもちゃを咥えるゴールデンレトリバー犬と青空

どれだけ入念に愛犬の健康管理をしていても、いつ病気や怪我に見舞われるか分からないのが犬との暮らしです。誤飲や脱臼などの事故は、子犬でも起こすことが多くあります。有事の際にすぐに病院で検査や治療を受けるために、ペット保険への加入は必須だと考えています。

獣医師に勧められて加入したペット保険

「この犬種は病気にかかりやすいから保険に入りなさい」
初代を迎えたとき、獣医師に勧められてペット保険に加入しました。当時は現在ほど保険料も高くなく、医療費1割負担など保障の手厚い商品がありました。

治療に膨大な時間とお金のかかるアレルギー性皮膚炎に悩まされていた初代は、ペット保険のおかげで最良の治療を受けさせることができて大変助かりました。また、初代、2代目ともに発症した心臓疾患も、定期的な検査と投薬が必要でしたが、ペット保険のおかげで躊躇なく通院できました。

子犬の頃にボールを誤飲した3代目のディロンは、開腹手術をしています。ペット保険に加入していなければ、20万円を超える手術代と入院費は、家計を揺るがす大きな痛手となったと思います。

安心して長期の治療を受けるために

現在9歳のディロンは全くの病気知らずだったので、動物病院にお世話になるのは保険適用外の予防接種やちょっとした怪我の時だけで、保険適用の治療を受ける機会はほとんどありませんでした。

ところが、9歳を迎えたと同時に気になる体調の変化があり、さまざまな検査を受けることになりました。このときも、保険に加入しているおかげで、高額な検査も躊躇せずに行うことができました。最近では鍼灸にペット保険が適用されるケースもあり、高額な施術も安心して受けさせることができます。

特に大型犬の場合は、検査から薬代まで大きな費用が必要となるので、保険に頼らざるをえません。ペット保険によって「ちょっと気になる」ことがあれば気軽に診察を受けられる環境を整えることは、犬たちの健康管理をするうえでとても重要であると考えています。

悩みどころは年々値上げされる保険料

ペット保険が一般的となってきた最近では、以前と比べて保検料が値上げされています。また、疾患の多いゴールデンレトリバーは他の犬種に比べて保険料の高いクラスに分けられているため、3割負担の商品でも保険料は月々1万円程度かかります。

さらに、保険適用の治療を受けた回数が多いと、毎月の保険料が増額されるシステムが導入され、悩みの種となっていることも事実です。

保険の考え方はそれぞれ

ペット保険の掛け金は決して安いものではありません。多くの飼い主の方は、年間医療費と保険料とを天秤にかけて計算していることと思います。しかし、アンディのように突然の大きな怪我や緊急手術があると、やはり保険に入っていて良かったと感じます。

特にゴールデンレトリバーはシニアになってから大きな病気をすることが多いので、いざというときにで慌てないため、また治療費で悩まないため、保険に加入することをおすすめしたいです。

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犬とお金【5】日頃のちょっとした節約術

ゴールデンレトリバー犬の顔写真のついたペット保険の会員証

犬と暮らしていると、犬用の可愛いグッズを見つけるとつい衝動買いしてしまいがちです。しかし犬専用のグッズは、高価なものが多いうえ、せっかく購入しても犬が気に入らなかったり、すぐ壊してしまったりすることもあります。そんなときのために、長年の経験から発見した節約術をご紹介します。

「それ、高かったのよ!」は犬には通用しない

破壊好きが多い大型犬。どんなに高価なおもちゃを与えても、一瞬でボロボロなんてこともよくあります。高価なおもちゃを壊されて叱ったところで、残念ながら犬が値段を理解することはできません。

そこで、我が家では人間の赤ちゃん用のものを購入することにしました。赤ちゃん用のものは衛生的で安全性も高く、セールなどで比較的安価で購入できます。お昼寝マット、ブランケット、クッションカバー、ぬいぐるみなどはなるべく赤ちゃん用のものをセールや100円均一で購入。これはかなりの節約になります。

犬のためにお金以外に備えていること

芝生の上で仲良く遊ぶゴールデンレトリバー犬とラブラドールレトリバー犬とトイプードル犬

日頃の備えが必要なのはお金だけではありません。飼い主に万が一のことが起きたとき、大切なウチのコをどうするか?これはどんな飼い主にとっても大きな課題ではないでしょうか。

我が家の場合は、飼い主に何かあったときには家族が代わりに世話をすることになっています。しかし、それすらも難しい局面では、犬同士の仲が良い信頼できる犬友さんに預かってくれるようにお願いしてあります。

何が起きるかわからない現代において、最悪の事態を想定し、少しでも犬にストレスがかからない環境をあらかじめ準備しておくことも犬の飼い主の義務だと考えています。

犬との暮らしは上手にお金を節約しよう

舌を出してカメラに近寄る2頭のゴールデンレトリバー犬

犬と暮らしていく上で必要不可欠なものが「お金」です。しかし、どんなにお金をかけても、その使い方が間違っていれば、それは飼い主の自己満足にしかなりません。本当に犬にとって必要なものは何か、どこにお金をかけ、どこを節約するかは飼い主の知識次第です。

はじめのうちは、必要なものがわからず散財しがちですが、長年暮らしていくうちに何が必要で何が必要ないかが見えてきっます。上手に節約して、大型犬との暮らしを楽しんでくださいね。

  • 更新日:

    2021.10.06

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。