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2021.10.27

手づくりごはん|パートナーに優しいレシピ【第4部】|vol.2

パートナーに優しいレシピ|愛犬と秋の大根をおいしく食べよう

主役になることは少なめだけど、和風サラダや温かい汁物などで重宝される大根。関東で10月20日に行われる、恵比寿様をお祀りした「えびす講」では、大根で作られたべったら漬けの販売が恒例になっています。
これから旬を迎えておいしくなる大根は、控えめな存在ながら、犬の体に良い成分が含まれています。
この記事では、大根の栄養効果、1日に与えて良い量の目安、そして実際にうちのコに与えた時の様子などをご紹介します。

#パートナーに優しいレシピ

さの さえこ/犬の東洋医学生活管理士

水分補給と食物繊維の摂取に適した大根

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大根が栄養価の低そうな野菜に思われる主な理由は、キュウリのように、ほとんどが水分でできているからかもしれませんね。実際に大根は90%以上が水分からできています。でも乾燥して気温が下がるこの時期に、大根は犬の生理的な作用を助けてくれる野菜になります。

体の必要水分量を満たしてくれる効果

気温が下がると、たとえ外でたくさん運動ができても、夏場のようにたくさん水を飲むことがなくなりますよね。でも空気は乾燥するため、犬の体内は水分が減りやすい状態になります。
大根はほとんどが水分であるため、少し口にするだけでも適度な水分補給をしてあげることができます。

低カロリーで食物繊維を摂取できる

意外に思えますが、大根は食物繊維が豊富な野菜です。キャベツと比較すると、カロリーと食物繊維の量は以下のようになります。

野菜の種類カロリー(kcal/100g)食物繊維(g/100g)
大根 18 1.3
キャベツ 23 1.8

水分と食物繊維の摂取なら大根がおすすめ

ビタミンの含有量はキャベツに敵わない大根ですが、カロリーの低さと水分量、食物繊維を見ると、冬場のスムーズな排泄を促したり、摂取カロリーを調節するために適した野菜ではないでしょうか。

3つの消化酵素が内臓をいたわってくれる

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犬に野菜を与える時は、加熱するのが良いとされていることが多いですよね。でも大根の場合は生で与えることも健康に役立つと言われています。大根に消化を助ける酵素が含まれていて、それらの酵素は熱に弱く、加熱すると失われてしまうからです。
大根に含まれる主な3つの消化酵素をご紹介します。

アミラーゼ・プロテアーゼ・リパーゼ

アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼは、人間だけでなく犬にも効果が期待できる酵素です。それぞれの働きは次のようになります

アミラーゼ

アミラーゼは穀物などに含まれるデンプンの消化を助けてくれる酵素です。犬はこのアミラーゼの分泌が少ないので、穀物を消化するのが苦手とされています。

プロテアーゼ

プロテアーゼは肉や魚などに含まれるタンパク質を分解してくれる酵素です。犬はタンパク質の分解能力が高いのですが、プロテアーゼを補うことで内臓の負担を軽減することができます。

リパーゼ

リパーゼは脂肪分解酵素です。こちらもプロテアーゼと同様に、犬が体内で脂肪を消化する時に負担を減らしてくれる酵素です。

生で与える時はすりおろしがおすすめ

酵素の力をよりしっかりと摂るには、細かく刻むよりもすりおろす方がおすすめです。大根の細胞が破壊されることで、抗酸化作用や殺菌作用も増え、酵素の働きを十分体に行き渡らせることができます。
すりおろすことで食べやすくもなるので、愛犬に生の大根をあげる時は、すりおろしてあげてくださいね。

大根を犬に与える際の目安量と注意点

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大根を犬に与える際には、以下の量を1日の目安にされると良いと思います。

体重1kgあたり約6gが1日の目安量

大まかな目安ですが、犬に大根を与える時は体重1kgあたり6g前後を上限にしてみてください。与えすぎは水分や食物繊維でお腹がゆるくなってしまうこともあるので気をつけてくださいね。うちのコは体重5.2kgなので、31.2gでした。写真のように、7mmほどの厚みで約30gになりました。
ただし、初めて与える場合は、目安量よりも少ない量で与え、異常が出ないことを確認してください。

葉は加熱必須・辛味成分にも注意を

大根はアレルギー反応が出にくいと言われていますが、与える時に気をつけたいことがあります。量とともに、以下の4点にご注意ください。

大根を与える時の注意

  • 子犬には与えないこと
  • 辛味成分の強い部分を避けること
  • 持病がある場合は獣医さんに確認すること
  • 葉は必ず加熱すること

子犬には与えないこと

消化に良い成分を含む大根ですが、子犬のように消化器官が成長途中の子には、まだ少し無理かな、と思います。しっかりとした体ができあがるまでは、ドッグフードだけで育ててあげる方が体を整えてあげることができます。

辛味成分の強い部分を避けること

大根の辛味成分は殺菌作用があって良いものですが、犬にとっては刺激が強くなることもあります。大根は下の部分から辛く、葉に近い部分は比較的辛味が少ないと言われていますが、大根によって辛味は変わります。おろした時は汁を少なめにする方が安全かもしれません。

持病がある場合は獣医さんに確認すること

大根に含まれる成分の中には、腎臓や甲状腺などの持病がある犬には注意が必要なものが含まれています。また、他にも治療している病気がある場合は、治療の妨げにならないよう、獣医さんに相談してから与える方が良いでしょう。

葉は必ず加熱すること

果肉の部分は生ですりおろすと酵素の効果が得られますが、葉の部分は加熱することが必要です。葉の部分は果肉よりも栄養価が高いのが魅力ではありますが、凝縮された栄養が強く反応して、体調を崩す原因になってしまうこともあります。少量を細かく刻んで、ゆでて与える方が適度な栄養を摂取できます。

実際は半分くらい与えるのが適量と判断

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うちのコの体重から算出した1日の大根の摂取量は、約30gでした。それを調理したらどのくらいの量になるのかやってみたのですが、思ったよりも多く感じました。
写真のゆで大根と大根おろしは、両方で約15g使用しています。うちのコには、目安量の半分くらいが適量ではないかと思いました。

ゆで大根と大根おろし・ニンジンおろし付き

ゆで大根は、大根1/4を細かく刻み、水を足して電子レンジで1分加熱しました。
おろし大根とおろしニンジンはそれぞれすりおろしました。大根おろしは汁がたくさん出たのですが、辛味軽減のため軽く絞ってからあげることにしました。

ニンジンはβカロテンを豊富に含み、大根同様に酵素をたくさん持つ野菜です。大根の栄養を補いつつ、抗酸化作用を強くするためにプラスしてみました。

生の方がおいしい?ニンジンのせい?

うちのコに見せてみたところ、おろし大根とニンジンに真っ先に飛びつきました。生の方がおいしいのかな?と思いつつ、ニンジンの香りに惹かれたのかな、とも思います。でも野菜だけでも、うちのコはどちらもおいしそうに食べてくれました。

水分を摂りにくい季節にピッタリな大根

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脇役になることが多い大根ですが、温めれば水分補給や食物繊維の摂取に、そしてすりおろして食べれば消化酵素が内臓の働きを助けてくれる野菜です。

味も匂いも強くないのに、うちのコは喜んで大根だけを食べてくれました。これからの乾燥する季節に、活躍してくれそうな野菜です。

  • 更新日:

    2021.10.27

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ライター・専門家プロフィール
  • さの さえこ
  • 犬の東洋医学生活管理士2級、ドッグライター
  • 子供の頃はアレルギーで飼えなかった犬を、大人になって初めて迎えることができました。しかし里子で迎えた初めての愛犬は、外耳炎、歯肉炎、膿皮症、膝蓋骨脱臼を持っていました。 この子をきれいな体にするにはどうしたら良いか。そんな気持ちから得た経験を、「犬の食」を通してお伝えできればと思っています。