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2021.10.24

手づくりごはん|パートナーに優しいレシピ【第4部】|vol.1

パートナーに優しいレシピ|獣医さんの日に考える犬の予防医学

4月の第4土曜日は「世界獣医の日」ですが、日本では10月13日に「獣医さんの日」という日もあります。「10」→「獣」、「1」→「医」、「3」→「さん」の語呂合わせをもとにして、2017年に認定された記念日です。
私たちの大切な愛犬を助けてくれる獣医さんに感謝しながら、獣医さんに頼りすぎない愛犬の健康管理を考えてみたいと思います。

#パートナーに優しいレシピ

さの さえこ/犬の東洋医学生活管理士

病気の早期発見と早期治療の大切さ

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近所の犬で、肥満細胞腫に罹った子がいました。肥満細胞腫は犬にとっては重い病気のひとつで、命の危険にさらされることもあります。でもその犬の飼い主さんは普段から健康管理をしっかり行っていたため、皮膚にできた小さなシコリをすぐに発見し、対処してあげることができました。

現在その犬は9歳になります。肥満細胞腫は完治しにくいらしく、今でも時々シコリができるそうです。でも飼い主さんがすぐに見つけてあげることで、皮膚の表面を切り取るだけで済んでいます。

同じ病気でも、早期に発見することで愛犬の負担や治療にかかる時間を大きく減らすことができるのですね。

若いうちから定期健診を受けておく

普段から愛犬をきちんと見ているつもりでも、体の中で起こっていることってわかりにくいですよね。そのため、定期的な血液検査などで今の愛犬の状態を把握しておくことも大切です。

これは病気の発見のためでもありますが、たとえば肝臓の数値が少し高めとか、赤血球が少なめとか、愛犬の体質を知るために利用することもできます。

うちのコは迎えてすぐの健康診断で膝蓋骨脱臼が見つかりました。歩き方などに全く異状がなかったので気づきませんでしたが、膝蓋骨脱臼は膝の関節が外れやすいので、太りすぎや過度な運動量は負担が大きくなるそうです。

表面にあらわれない愛犬だけの特徴を知って健康管理のポイントを絞ることができるのも、定期健診の良いところだと思います。

ペット保険は早めに加入がおすすめ

ペット保険への加入は飼い主さんの考え方があるので、絶対に入るべきとは言えないと思います。ただ、加入を考えているようなら早いうちがおすすめです。

うちのコの場合は、次の項目でお話ししている通り、病気をたくさん持ってわが家に来ました。状態がとても悪かったので、保険加入や適用を待ってからの治療では間に合わず、すべて実費で治療してもらいました。

その後すぐ保険に入ったのですが、すでに治療している病気があると、その病気に関するものは保険対象外になると言われました。うちのコは今も皮膚病に関するものは一切保険が適用されません。こんなことにならないように、健康なうちに保険に加入することを検討してみてくださいね。

「予防医学」を日常生活に取り入れる

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この写真は、わが家に来た日のうちのコです。-1歳半になっていて、悪化した膿皮症、外耳炎、歯肉炎を発症していました。来た早々に毎日の薬浴、耳掃除と服薬が始まり、去勢手術の際には歯石除去だけでなく抜歯もしなくてはなりませんでした。

歯は特に弱くなってしまっていた可能性もあり、6歳になって突然前歯が1本抜けてしまいました。

うちのコのように状態が悪くなってしまうと、治すために強い薬も必要になるし、毎日のケアが大変になります。そしてどんなに努力して改善しても、皮膚が荒れやすくなったり、歯がもろくなったりします。

早期発見、早期治療以上に、私は「予防医学」という病気にしないための考え方も大切ではないかと思います。

歯磨きをあきらめないで続けること

歯磨きは、飼い主にとって少し厄介にも思える日常ケアの1つではないかと思います。なかなか歯磨きをさせてくれない子が多いですよね。

でも私の近所では、歯が悪くなって半分以上を一気に抜くことになった子がいます。歯に付着した細菌が全身をめぐると、病気にかかりやすくなるからだそうです。抜かないまま現在15歳で元気にしている犬もいますが、抜くか抜かないかの決断を迫られるのは、飼い主としてもつらいことだと思います。

シートで拭くだけでも黄色い汚れが

私も歯磨きで苦戦している飼い主の1人です。歯ブラシを使わせてもらえないので歯磨きシートと歯磨きジェルを使っていますが、毎日歯を拭くと黄色い汚れが付きます。この汚れが蓄積して歯石になり、悪い菌の棲家になってしまうのだろうと思います。

正しい歯磨きのやり方ができなくても、愛犬が協力的でなくても、諦めずにできることをして歯を守ってあげてくださいね。

トリミングや自宅シャンプーで清潔に

散歩をすると外気や草、土、突然の雨風などで被毛や皮膚が汚れやすくなります。うちのコの場合は、膿皮症で皮膚がかなり傷みやすくなってしまったので、汚れは小まめに取り除くように獣医さんに言われました。

普通の犬なら月に2度ほどのシャンプーが良いと言われていますが、わが家は月に1度はトリミングで炭酸浴とオゾン水洗浄を行い、それ以外の週末は自宅でシャンプーしています。同時に耳掃除もして、再び外耳炎を起こさないようにしています。

膿皮症と外耳炎は痒みが強く、見ていてかわいそうになります。みなさんの愛犬は罹らないように気をつけてあげてくださいね。

療法食は獣医さんと相談して取り入れる

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ホームセンターなどでは、犬用の療法食がたくさん並んでいます。病気に合わせたもの、ダイエット目的のものなど、用途に応じたものが販売されています。薬やサプリメントはできるだけ控えたいと考えている飼い主さんなら、愛犬に療法食を食べさせたいと考えることもあるかもしれません。

療法食を考えた時の注意点について、私が失敗してしまったことを元にお話ししたいと思います。

飼い主さんひとりの判断で取り入れないこと

うちのコを迎えて間もなくの頃、皮膚に良いという療法食を見つけて与えていたことがあります。しかし後になって、動物病院の看護師さんに注意されました。

療法食はその症状に特化して作られたドッグフードなので、普通のドッグフードとは全く違う配合になっています。その病気を診ている獣医さんが、総合的に考えて食べた方が良いと判断した時に取り入れなければ、治療の妨げになったり、健康を損ねてしまったりすることがあるそうです。

ドッグフードで皮膚を良くしてあげたいと思ってやったことでしたが、私ひとりの判断では取り入れてはいけないものなのだということを知りました。

療法食は他の食べ物と併用しないこと

もうひとつの私の失敗は、療法食を取り入れた際に、他のドッグフードやおやつも食べさせていたことでした。療法食は病気の犬ために作られているので、その病気にとって悪いものを排除し、良いものだけを使っています。

しかし一般のドッグフードやおやつには、そうした制限はありません。せっかく療法食で良い栄養を摂れていても、他の食べ物で悪いものを体に入れてしまったら効果がなくなってしまうんですね。

療法食は獣医さんの指示で取り入れること、そして療法食にしたら他の食べ物を控えることが、効果を高める使い方なのだそうです。それを知ってから、私は療法食を自己判断で食べさせることはやめました。

おやつは「楽しみ」の枠を超えない程度で

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朝早くの散歩の時に顔を合わせるこの4匹は、みんな体重が増えて困ったなぁと話している犬たちです。でもおやつの袋のパリパリした音が聞こえると、みんな一斉にその人の元へ集合します。うちのコなんて、舌まで出して食べる気満々です(笑)

犬にとっては幸せな時間だけど、おやつの分のカロリー調節で、肝心のドッグフードを減らさなくてはいけないという事態は避けたいですね。

飼い主が終わりの合図を出すのも有効

おやつをあげる側に立つとすごくわかるのですが、犬にはおやつの終わりがありません。ずっとキラキラした瞳で見上げてこられると、ついあと1つ、あと1つと、あげたくなってしまいます。

そんな時は、飼い主の方が終わりを決めるのがいいのかな、と思います。犬は「今日は1つしかおやつをもらえなかった」といじけたりはしません。「おやつをもらった」という事実だけで満足します。

少しあげたら「はい、もう終わり」と自分の犬を制することで、楽しい時間を避けずに過ごせるようになるのではないかと思います。

ドッグフードをおやつにしてしまう

うちのコはドッグフードが好きです。それを利用して、ドッグフードをおやつにしてあげることがあります。食いつきは抜群だけど、カロリーが高すぎて日常的にあげられないフードのサンプルをもらったりすると、それを2、3粒おやつ代わりにあげたりしています。

良質なドッグフードであれば、万が一食べ過ぎてご飯を減らすことになっても、栄養の偏りをそれほど心配しなくても大丈夫ですよね。

私がうちのコを見ている様子では、たとえそれがドッグフードであっても、おいしく食べられれば喜んでいるように感じます。ご飯の時間以外の時にもらえるおいしいものが、犬にとってはおやつになるのかもしれません。

健康管理のための獣医さんとのつきあい

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愛犬が体調をくずした時に真っ先に思い浮かぶのが、動物病院であり、獣医さんだと思います。でもできることなら愛犬の健康管理のために動物病院を利用できたらいいな、と思います。

定期健診で愛犬の状態を知り、翌年の健康診断までに気になったところを改善してみるというような、健康管理の軌道修正として動物病院や獣医さんと関わり合えるようになるのが、私の理想です。

病気で愛犬が苦痛を感じないように、日々のケアをしっかりしてあげたいですね。

  • 更新日:

    2021.10.24

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ライター・専門家プロフィール
  • さの さえこ
  • 犬の東洋医学生活管理士2級、ドッグライター
  • 子供の頃はアレルギーで飼えなかった犬を、大人になって初めて迎えることができました。しかし里子で迎えた初めての愛犬は、外耳炎、歯肉炎、膿皮症、膝蓋骨脱臼を持っていました。 この子をきれいな体にするにはどうしたら良いか。そんな気持ちから得た経験を、「犬の食」を通してお伝えできればと思っています。