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飼い主の両手で頭を包まれ目を開かれる茶色と黒のミニチュアダックスフンド犬
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2021.08.09

【獣医師監修】犬の逆さまつげの症状は?レーザー治療や手術も解説

犬にも逆さまつげの子がいることを知っていますが?逆さまつげはどういう症状で、原因は何なのか、早期発見するには何に気を付けるべきなのかを紹介します。
愛犬の逆さまつげに気づいたときの対処法や、治療法なども知っておくことで、いざというときに焦らず対応できます。是非、参考にしてみてください。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:docdog編集部)

犬の逆さまつげの症状

茶色いチワワ犬の目の部分を虫眼鏡で拡大している

犬の逆さまつげとは、本来は外側に向いて生えているまつげが眼球の方に向いて生えてしまっていて、犬の目に入ってしまっている状態のことです。この状態だと犬の眼球を刺激してしまい、様々な症状が出てしまいます。

眼瞼内反症

まぶたのことを眼瞼(がんけん)と言います。まぶたが内側に巻き込まれる状態になって、眼球にまぶたとまつげが接することで慢性的に目に刺激を与えてしまっている状態を眼瞼内反症と言います。

症状

  • 常に涙が出ている、目が涙ぐんだ状態
  • 角膜の表面が白い、角膜の血管が伸びている
  • 目やにが増える

原因

生まれつきのまぶたの構造が原因の場合が多いです。よく見られる犬種は、トイプードル、シーズー、パグ、ペキニーズ、ゴールデンレトリーバーなどです。また、犬の加齢によってまぶたが下がってきたり、外傷によってまぶたの構造が変わってしまったりして起こる場合もあります。

異所性睫毛

異所性睫毛とは、本来生えていない場所にまつげが生えてしまっている状態のことを言います。

症状

  • 常に涙が出ている、目が涙ぐんだ状態
  • 目の充血
  • 目をしっかり開けにくい

原因

こちらも先ほどと同様に生まれつきのまつげの生え方が原因ということが多いです。どの犬種が特になりやすいということはなく、皆に注意が必要になります。

犬の逆さまつげの治療方法

獣医の手で頭を包まれて正面を向く白黒のフレンチブルドッグ犬

まずは日ごろから犬の状態をチェックして、目の異変に気付いてあげられるといいでしょう。逆さまつげを発見したら、まずは動物病院に行って診てもらいます。

病院に行くと、まずは視診で、まぶたをまくり上げて目を刺激しているまつげの有無を確認し、場合によっては角膜に傷ができていないかを診る、フルオレセイン染色検査も行います。

病院での対処法

結膜炎等の症状がみられる場合は点眼薬や軟膏などで症状を抑える処置をします。しかし根本治療にはならないので、一時的に症状が治まる程度です。定期的に、異常のあるまつげを抜き、眼球に当たらないようにするという処置法もあります。

しかし、この方法は毎回まつげを抜くのでまぶたへの刺激があり、犬には少し負担です。程度によっては手術を行う場合もあります。

内反矯正手術

まぶたの内側に巻き込んだ部分を外科的な手技により切除し、縫合する手術です。それによって内側に巻き込まれたまぶたを正常な状態へと矯正するというものです。

レーザー治療

異常のあるまつげを毛根から焼いてしまうレーザー治療も方法のひとつです。

犬の逆さまつげの早期発見方法

人間の手で目を開かされる白いラブラドールレトリバー犬

最近涙が多い、目やにが多い、目の周りがよく濡れていて毛にも色がついているなど、細かな変化を見逃さないように気を付けましょう。前足で目のあたりをこすっているときも、注意が必要です。

トリミングサロンに頻繁に行く犬種の子は、目の周りのケアをしてもらって発見することができる場合があるかもしれません。

逆さまつげ以外の可能性も

目やにや涙が出ていることに関しては必ず逆さまつげになっているということではありません。結膜炎や角膜炎になっている場合も少なくないので、飼い主による日ごろのチェックは重要といえるでしょう。

犬の逆さまつげは日頃のチェックで発見しよう

白い背景に伏せて正面に顔を向けて目線を上に向ける茶色い可愛い子犬

人間でよく聞く逆さまつげですが、犬にも起こりうるものだと知っていれば、早期発見に繋がるかもしれません。日ごろから目の周りまでチェックして、さらに目の周りを触ることに抵抗をなくしておくと、万が一のときに治療もスムーズです。

愛犬の健康のために、飼い主がしっかり見てあげて、幸せな犬との暮らしを送りましょう。

  • 更新日:

    2021.08.09

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。