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フローリング床の上に抜け毛で作った犬の形の隣に並んで寝そべるシベリアンハスキー犬
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2021.07.07

犬の換毛期はいつ?メカニズムや抜け毛対策のブラッシング方法を解説

犬の換毛期の大量の抜け毛に、頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。犬種によっては年に2回の換毛期があるため、上手に付き合っていく必要があります。
今回は、犬の換毛期の役割や抜け毛対策、注意すべき症状などをご紹介します。

文:西村 百合子/ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士

犬の換毛期はいつ?時期ごとの特徴

緑色の草むらの上でファーミネーターのメタルコームブラシでブラッシングされるゴールデンレトリバー犬

犬の換毛期は、いつ起こるのでしょうか?ここでは、犬の換毛期の時期や時期ごとの特徴を解説していきます。

犬の毛は1年中生え変わっている

換毛期の有無にかかわらず、犬の毛は年間を通じて生え変わりを繰り返しています。犬の毛の生え変わりは、以下のサイクルで成り立っています。

  1. 毛が伸びる成長期
  2. 毛の成長が止まる退行期
  3. 新しい毛に古い毛が押し出されてくる休止期
  4. 脱毛が起こる新生期

これを犬の毛周期と呼びます。人間も同じサイクルで毛が生え変わるので、聞いたことがあるかもしれません。

犬の換毛期は春と秋の年2回

犬の換毛期とは、年間を通じた生え変わりとは別に、定期的に大量の毛が生え変わる季節のことです。この時期になると、およそ1ヶ月をかけて古い毛が抜け落ち、新しい毛に生え変わります。

犬の換毛期には、日照時間や気温の変化などが関係しています。そのため、四季のある日本では、春と秋の年2回の換毛期があるといわれています。

ただし、室内飼いが増えてきた近年では、換毛期がこの限りではないケースも増えてきているようです。

春の換毛期|大量の毛が抜ける

春の換毛期は、一般的には桜の咲く頃から梅雨頃までに起こります。この時期には、「冬毛」と呼ばれる保温性の高い毛が抜けます。暑い夏を迎える前に、通気性を良くすることで、熱中症や毛の蒸れを防ぐ役割があります。

春の換毛期の特徴は、とにかくたくさんの抜け毛が発生すること。犬種によっては抜け毛が体の表面に浮き上がってくるほど、大量の抜け毛が出ます。

秋の換毛期|保温性の高い毛が生える

秋になると夏毛が抜け、保温性の高い冬毛に生え変わります。特に、アンダーコートと呼ばれる被毛が、密集して生えてきます。

秋の換毛期は、春先に比べると抜け毛が少ないのも特徴です。体がひとまわり大きく見えるほどフサフサになる犬種も多くあります。

犬の換毛期は被毛のタイプによって違う

犬の被毛のついたスリッカーブラシやバリカンがコームと犬の足

犬の換毛期は、実はすべての犬種に存在するわけではありません。換毛期にたくさんの毛が抜け落ちるのは、ダブルコートの被毛を持つ犬種です。

ダブルコートには換毛期がある

ダブルコートとは、2種類の毛が生えている被毛の構造のことです。アンダーコートと呼ばれる下毛と、オーバーコートと呼ばれる上毛が生えています。

アンダーコートは、ふわふわと柔らかい、細くて短めの被毛です。犬の体を保湿・保温する役割があります。

オーバーコートは、太くてしっかりとした被毛で、紫外線や怪我から皮膚を保護する役割があります。犬種によっては、油分を含んだ水を弾く毛質の場合もあります。

換毛期にはアンダーコートが生え変わる

犬の換毛期には、上記の2種類の被毛のうち、アンダーコートの毛が生え変わります。アンダーコートの量によって、体温を調節したり、適切な湿度を保ったりするためです。

ダブルコートの犬種

ダブルコートを持つ犬には、人気の高い犬種が多くいます。

ダブルコートの代表的な犬種
チワワ、パグ、フレンチ・ブルドッグ、ダックスフンド、ポメラニアン、コーギー、柴犬、秋田犬などの日本犬、ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー、シベリアンハスキー

シングルコートには換毛期がない

一方で、シングルコートと呼ばれる被毛には、アンダーコートがありません。したがって、ダブルコートのように大量に毛が抜け変わる換毛期はありませんが、抜け毛が出ないわけではありません。

また、ヨークシャー・テリアやマルチーズ、プードルなどは、抜け毛が少ない代わりに被毛が伸び続けます。これらの犬種は、定期的なトリミングや入念な被毛ケアが必要となります。

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犬の換毛期の抜け毛対策のコツ

薄いグレーのシーツの上で後ろ足で顔をかくパグ犬

換毛期のダブルコートの犬には、毎日の被毛ケアが欠かせません。このケアを怠ってしまうと、毛玉や皮膚疾患などを引き起こすことがあります。

ここでは、換毛期の抜け毛対策のコツをご紹介します。

基本ケアはブラッシング

換毛期のブラッシングは、通常の時期よりもこまめに行いましょう。また、ブラッシングをするときには、艶出し用のブラシではなく、スリッカーやコームを使って、抜けているアンダーコートをしっかり取り除くことが大切です。

最近では、アンダーコートをかき取る専用のブラシも販売されています。抜け毛が多い犬種の場合は、専用ブラシの使用も検討してみてください。

シャンプーは抜け毛対策に効果抜群

換毛期には、シャンプー前の念入りなブラッシングが重要になります。また、シャンプー中にラバーのブラシでブラッシングをすることで、抜け毛をしっかり取ることができます。

ドライヤー時には、毛の根元をかき分けるようにブラッシングし、隠れている抜け毛まで取りましょう。どの工程でも、通常より時間をかけてていねいに行うことが、換毛期のシャンプーのポイントです。

犬の換毛期のかゆみやフケに要注意

犬 換毛期

換毛期の抜け毛を放置すると、蒸れてかゆみが出たり、毛玉ができてしまったりと、さまざまなトラブルに繋がります。これらを防ぐためにも、毎日の被毛ケアは入念に行ってくださいね。

また換毛期にフケが出ている場合は、かゆみをかきむしって傷ができたり、スリッカーなどで傷をつけて炎症を起こしている可能性があります。気になる場合は、早めに病院を受診しましょう。

犬の換毛期も快適に過ごそう

スリッカーブラシで首の下の毛をブラッシングされるゴールデンレトリバー犬

ダブルコートの犬種には、年間を通じた毛の生え変わりとは別に、春と秋の年2回の換毛期があります。

換毛期の抜け毛ケアは、飼い主にとっても手間のかかるものですが、被毛の生え変わりはその犬種にとって必要なことです。こまめなブラッシングやシャンプーを心がけて、犬が快適に過ごせるようにしてあげましょう。

  • 更新日:

    2021.07.07

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。