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2021.06.30

犬が臭う4つの原因とは?考えられる病気や消臭のコツ【獣医師監修】

犬と暮らしていると、愛犬の臭いは気になりますよね。「何かの病気では?」と不安になったり、部屋に臭いがこもって悩んだりする飼い主さんもいるのではないでしょうか。実は犬が臭う原因はさまざまで、臭いの発生する部位によって対処法が異なります。
そこで今回は、犬の臭いの原因と臭いを軽減するための対策、部屋が臭う場合に活用したい消臭グッズをご紹介します。

#シャンプー

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

犬が臭う原因4つ【部位別】

緑色の芝生で舌を出しておすわりする美しい毛並みのアメリカンコッカースパニエル犬

犬の顔や体から発生する犬特有の臭いは、そもそも何が原因なのでしょうか。ここでは、臭いが生じる4つの部位に分けて解説していきます。

1.犬の全身が臭う

犬の全身が臭う原因として、真っ先に挙げられるのが汗腺の影響による犬特有の体臭です。人間と同様、犬にも2種類の汗腺「エクリン腺」と「アポクリン腺」があります。

エクリン腺は、無臭のさらっとした汗が出る汗腺です。人間の場合はエクリン腺がほぼ全身にあり、上昇した体温を下げるためにエクリン腺から汗が出ますが、犬の場合は、肉球や鼻先などのわずかな場所にしかありません。

代わりに、人間にはごく一部にしかないアポクリン腺が、犬には全身に備わっています。アポクリン腺は皮脂腺と直結しているため、汗とともに皮脂が分泌されます。この皮脂が混じった汗が酸化して、雑菌が繁殖することで犬特有の体臭が発生するのです。

なお、犬の中でもシーズーやアメリカンコッカースパニエルなど、もともと皮膚が脂っぽい体質の犬種や、体の表面積が広くアポクリン腺が多い超大型犬などは体臭が強い傾向にあります。

発酵臭は皮膚炎の可能性も

発酵したような独特な臭いがして、さらに皮膚や被毛が脂っぽい場合は、脂漏性皮膚炎などが疑われます。おかしいと感じたら早めに動物病院を受診しましょう。

2.犬の口が臭う

犬の口の周りや口内の汚れは口臭の原因となります。よく見られるのが、口内に歯垢や歯石が溜まっているケースです。また、パグなどの口の周りにシワがある犬種はシワの間が、唾液の量が多い犬種は、よだれによって口の周りが汚れやすく、雑菌が繁殖して臭いの原因になることもあります。

アンモニア臭やすっぱい臭いは内臓疾患の可能性も

犬の口からアンモニア臭がする場合は、内臓疾患が疑われます。代謝や排泄にかかわる肝臓や腎臓が正常に働かないと、老廃物が体内に溜まってしまい、その影響でアンモニア臭のような口臭が発生してしまうのです。

また、胃の状態が悪い場合も、胃酸の過剰分泌によって、ツンとしたすっぱい口臭を放つことがあります。

3.犬の耳が臭う

耳の病気が臭いの原因になっていることもあります。犬の耳は、健康な状態であれば臭うことはありません。耳の中が蒸れやすい垂れ耳の犬種でも、多少の蒸れではそれほど臭わないのが一般的です。しかし、外耳炎など何らかの耳の疾患がある場合は、雑菌が繁殖して耳から嫌な臭いがするようになります。

4.犬のお尻が臭う

お尻の周辺が臭う場合は、肛門嚢(こうもんのう)に分泌液が溜まっていることが原因として考えられます。肛門嚢に溜まった分泌液は、通常は排便とともに排出されますが、小型犬や腹圧が弱い犬、太っている犬などは自然に排出されずに分泌液が溜まりやすく、その臭いがお尻から漏れてしまうことがあります。

犬が臭う|臭いを予防する対策5つ

お風呂で全身シャンプーまみれになって洗われている放心状態の薄茶色の犬

犬特有の体臭を完全に消すことは難しいですが、丁寧にお手入れをしてあげることで、臭いを軽減させることができます。また、口や耳、お尻の臭いは正しい対策で防ぐことが可能です。ここでは、臭い対策のためのお手入れについて見ていきましょう。

月に1回シャンプーをする

定期的にシャンプーをして、犬の体を清潔に保ってあげることで体臭を抑えられます。月1回を目安にするとよいでしょう。

なお、臭いを防ぐ目的で、こまめにシャンプーしすぎるのはNGです。必要な皮脂まで取り除かれて、皮膚が乾燥しやすくなってしまいます。どんなに多くても月に2回程度とし、普段はペット用のウェットティッシュなどで汚れを拭き取ってあげてください。

爽やかなハーブの香りが持続する犬用シャンプー&トリートメント

ティーツリーやユーカリなどをはじめとした植物由来成分の犬用シャンプー&コンディショナーのセットです。優しく洗い上げるので、皮膚が弱いコにもおすすめです。シャンプーをした後もほのかにハーブの香りが持続し消臭対策に役立ちます。

こまめにブラッシングをする

ブラッシングも臭い対策につながります。ブラッシングをしてホコリや抜け毛を取り除くことで被毛の通気性がよくなり、臭いがこもるのを防げます。特に、アンダーコートも生えているダブルコートの犬種は、シングルコートに比べて被毛が蒸れやすいので、こまめにブラッシングをするようにしましょう。

また、爽やかな香りが長続きするグルーミングスプレーをブラッシング前に使うと、より消臭効果が高まります。

犬にやさしい無添加グルーミングスプレー

独自の特許技術製法による、純度の高いアルカリ電解水が主成分のグルーミングスプレーです。被毛にしっかりと浸透し、皮脂汚れをはがれやすくしてくれるのが特徴です。犬が舐めても健康を損なうことがないよう、ノンアルコール・無添加処方なので安心して使用できます。

歯磨きをする

口臭を防ぐには、やはり歯磨きが最も効果的です。犬の場合は、わずか3~5日で歯垢が歯石になってしまうので、できれば毎日歯磨きをするのが望ましいです。もし歯ブラシを嫌がる場合は、歯磨きシートを指に巻きつけて擦り磨きをすることをおすすめします。

シートの凸凹で汚れを落とす歯磨きシート

シートの表面が凸凹したストライプ構造になっており、歯の汚れをしっかりとキャッチしてくれる歯磨きシートです。拭き取った汚れを確認できるので、歯がきれいになっているのを実感できるでしょう。無香料とアップルの香りの2種類があります。

定期的に耳掃除をする

定期的に耳の中の汚れや蒸れをチェックし、必要に応じて耳掃除をしましょう。専用のクリーナーを使用して自宅できれいにしてあげることもできますが、耳掃除が苦手な犬は少なくありません。耳の中はとてもデリケートなので、愛犬が嫌がる場合は無理をせず動物病院にお願いするのがよいでしょう。

必要に応じて肛門腺絞りをする

肛門嚢液(肛門嚢に溜まる分泌液)の溜まりやすさは個体差がありますが、お尻を床に擦りつけるようにして歩いていたり、しきりにお尻を気にして肛門付近を舐めていたりする場合は、肛門嚢液が溜まっているサインです。そのような様子が見られたら、肛門腺絞りをして排出してあげる必要があります。

ただし、肛門腺絞りはコツがいるので、正しいやり方を獣医師やトリマーさんに教えてもらってから行いましょう。もし自分でやるのが難しい場合は、動物病院やトリミングサロンにお願いするとよいでしょう。

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犬が臭う|部屋の消臭対策3つ

笑顔のゴールデンレトリバー犬がモダンなリビング部屋のソファ家具の近くでくつろいでいる

犬の臭いは部屋にこもりがちなので、換気やこまめな掃除はもちろんですが、消臭グッズも活用して臭い対策をすることをおすすめします。

ペット用の洗剤で洗濯する

愛犬のベッドや毛布、服などの布製品は臭いがつきやすいので、定期的に洗濯しましょう。洗濯の際は、ペット用の洗剤を使用することをおすすめします。ペット用の洗剤は、ペット特有の臭いを落とす成分も配合されているので、高い消臭効果が期待できます。

しつこい臭いもスッキリ落とせるペット用洗濯洗剤

臭いの元となる皮脂汚れをしっかりと落としてくれるペット用の洗濯洗剤です。除菌成分や抜け毛を落としやすくする成分も配合されているので、臭いや汚れだけでなく抜け毛もきれいに取り除けます。また、お得な詰め替え用があるのも嬉しいところです。

消臭スプレーで臭いを軽減

消臭スプレーは即効性があり、その場で吹きかけるだけで臭いを抑えられるのがメリットです。多くの消臭スプレーは、消臭成分にプラスして除菌成分も配合されているので、臭いが気になるところにこまめに吹きかけることで清潔に保てます。

動物病院でも使用されている消臭スプレー

瞬間消臭力や除菌力が高く、動物病院でも使用されている消臭スプレーです。臭いの元となる雑菌の不活性化率は99.9%で、臭いを抑えるのに大いに役立ってくれます。犬が舐めたり触れたりしても皮膚や粘膜、被毛への影響がないことから、安心して使用できます。

空気清浄機や脱臭機を活用

こまめに換気ができない場合や、臭いを感じやすくなる高温多湿の時期などには、空気清浄機や脱臭機を活用するのもおすすめです。愛犬の寝床の近くやトイレの付近など、臭いがこもりやすい場所に置けば高い消臭効果が得られるはずです。

ペットの消臭や抜け毛キャッチに特化した脱臭機

ニオイを急速に吸着・分解する高速メガフィルターやオゾンの効果などにより、ペット特有のニオイを抑制できます。また、舞い散りやすい犬の抜け毛をしっかりとキャッチしてくれるのも嬉しいところです。20畳まで適応するため、広々としたリビングでも十分に活用できます。

犬が臭う原因を知って正しい対策をしよう!

犬 臭う

犬と暮らしていくうえで、犬特有の臭いは避けて通れません。臭いの原因はさまざまですが、基本的にお手入れをしっかりとしてあげれば、臭いを軽減できます。また、消臭効果の高いペット用のグッズも数多くあるので、それらも活用することでより有効的に臭い対策ができるでしょう。気になる臭いを軽減して快適に過ごしてくださいね。

  • 更新日:

    2021.06.30

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。