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緑色の草むらでの柴犬が目をつむって気持ちよさそうに後ろ足で顔をかいている
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2021.06.22

犬が顔をかく仕草の7つの理由は?考えられる3つの病気も解説【獣医師監修】

犬が前足や後ろ足を使って顔をかくのは、珍しい仕草でありません。しかし、時にその仕草には、心理的な問題や病気が関係していることがあります。
本記事では、犬が顔をかく理由を3つの項目に分けて解説していきます。病気の早期発見に繋がることもあるので、顔をかく愛犬の仕草を見かけた方は、その原因を突き止めるのに役立ててみてください。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:後藤 俊/ライター)

犬が顔をかく身体的な5つの理由

緑の芝生の上で2匹のフワフワの毛並みのハスキーの子犬が顔をかいたり足をなめたりしている

犬が顔をかく理由としてまず考えられるのが、身体的な理由です。ここでは5つの理由を紹介するので、該当するものがないかチェックしてみてください。

一時的にかゆみを感じている

犬も人間と同様に、かゆみを感じて顔をかくことがあります。かゆみの原因は様々考えられますが、頻繁にかいているわけでなければ、一時的なものなので心配する必要はありません。

しかし、顔をかくことによって傷ができる場合もあるため、ケガには注意を払っておきましょう。

目に違和感がある

犬の目に異物が入り、違和感を覚えて顔をかくことがあります。人間も目に異物が入った際に手で擦ってしまうことがありますが、犬の目の周りには長い毛が生えているため、人間よりも目に異物が入りやすいのです。

犬が顔をかく仕草を見つけたら、目の状態をチェックし、異物があれば取り除いてあげましょう。

換毛期に入っている

犬種によっては、春と秋に毛が生え変わる換毛期があります。換毛期には抜けた毛が毛玉になりやすく、不快感やかゆみを引き起こす原因になります。

換毛期に顔をかいている場合は、ブラッシングをこまめに行い、古い毛や毛玉を取り除いてあげるようにしましょう。

乾燥している

部屋や皮膚が乾燥していると、犬はかゆみを感じて、顔をかくことがあります。犬を気遣うあまり、シャンプーの頻度が多かったり、エアコンをつけすぎていたりはしないでしょうか。

心当たりがある場合は、加湿器で湿度の調整をしたり、シャンプーの回数を多くても週に2~3回程度に抑えるといった対策を行いましょう。

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犬が顔をかく心理的な2つの理由

リードに繋がれた散歩中のジャックラッセルテリアが道路の真ん中で後ろ足で顔をかいている

続いて、犬が顔をかく心理的な理由を2つ解説します。犬がどんなことを考えているのかを知るヒントになるので、普段のコミュニケーションに役立ててみてください。

ストレスを感じている

犬が後ろ足で顔をかくのは、ストレスを感じている可能性があるといわれています。首輪を付け外したり、犬用の服を脱がせたりしたときに顔をかく仕草が見られる場合は、それらのアイテムを身につけるのが嫌なのかもしれません。

ストレスを感じている犬は、後ろ足で顔をかくのにプラスして、体をブルブルッと震わせることがあるので、注意してみてください。ストレスは犬の様々な病気を引き起こしかねません。ストレスの原因を見つけたら、できる限り生活から取り除いてあげましょう。

かまってもらいたい

犬が前足で顔をかいている場合は、飼い主さんにかまってもらいたいという気持ちの表れかもしれません。他の犬を相手にしているときに顔をかくようであれば、ヤキモチを焼いている可能性もあります。

たとえば、顔をかいているときに声をかけてもらった経験があれば、また声をかけて欲しくてわざと顔をかくことがあります。また、無視されていると感じている場合に、注意をひこうと顔をかく仕草を見せることがあります。

愛犬に興味を持っていることを伝えるためにも、一緒に遊んであげるといいでしょう。

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犬が顔をかくときに考えられる3つの病気

緑の草むらで小さな可愛いチワワが後ろ足で顔をかいている

犬が頻繁に顔をかくようであれば、病気の可能性も考えられます。ここでは、3つの病気と、その症状を解説していくので、愛犬に当てはまる症状がないかを確認してみてください。

もし、該当する項目があれば、速やかに動物病院へ受診するようにしましょう。

犬の結膜炎

結膜炎とは、白目の表面を覆う結膜が炎症を起こす病気です。発症原因には、細菌や異物による傷が考えられます。炎症によってかゆみや違和感を感じるため、顔をかく仕草が症状として表れます。

かゆみの他には、目の充血、涙・目やにが増えるといった症状が表れるため、目の健康状態をチェックしておきましょう。

犬の皮膚炎

皮膚炎とは、皮膚に炎症が起き、かゆみを引き起こす病気です。発症原因は、細菌の増殖やアレルギー、寄生虫など様々です。かゆみの他には、皮膚が赤く腫れたり、脱毛する、色素沈着がある、ふけが出るといった症状が見られます。

皮膚は毛の下に隠れているため、一見しただけでは病気に気づけないことも多いです。毛をめくり、皮膚の健康状態もチェックしておきましょう。

犬の外耳炎

犬が耳の近くをかいている場合は、外耳炎が発症していると考えられます。外耳炎とは、耳に炎症が起きる皮膚病の一種です。主にかゆみが症状として表れるため、顔をかく以外に、床や壁にこすりつけたり、頭を振るといった行動が頻繁に見られるようになります。

外耳炎は犬が発症しやすい病気のひとつです。顔の皮膚に異常がないからといって安心せず、耳をめくり、異常が起きていないかもチェックしておきましょう。

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犬が顔をかく仕草から状態を読み取ろう!

緑色の芝生の日陰でビーグルが素晴らしい躍動感で後ろ足で顔をかく

犬がたまに顔をかく理由は、一時的なかゆみや違和感からくる行動である場合と、心理的な要因の2つが考えられます。それぞれ、飼い主さんが生活環境を管理してあげることで改善が見込めるでしょう。

また、頻繁に顔をかく場合は、病気の可能性が考えられます。目や皮膚に異常がないことを確認し、異常があれば、すぐに獣医師に相談するようにしてください。

顔をかくという仕草から、犬の身体や心の状態を読み取ってあげましょう。

  • 更新日:

    2021.06.22

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。