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尻尾が上に丸まった柴犬
健康管理 / 病気
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2021.05.08

【獣医師監修】犬の尻尾は骨折する?気になる骨折の原因から再発防止策までを解説

フリフリと大きく揺らしたり、シュンと下げてみたりと自由自在に動く犬の尻尾。触るとやわらかい尻尾にも骨があるということをご存知でしょうか?骨が入っているということは、もちろん尻尾が骨折することもあります。今回は犬の尻尾が骨折する原因や予防法などを解説していきます。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:docdog編集部)

犬の尻尾が骨折したときってどんな症状?

尻尾を添わせて横たわる犬

犬の尻尾は、犬種や個体差がありますが、尾骨とよばれる小さな尻尾の骨が約6~23個連なり形成されています。尻尾が骨折したときはこの一部が折れている状態で、尻尾自体の変形が分かりやすい症状としてあらわれます。他には「歩いているときにバランスがとれていない」「尻尾をさわらせてくれない」「尻尾が腫れる」などの症状が挙げられます。

犬の尻尾が骨折する2つの原因

草原でこちらを見つめる白いチワワ

犬の尻尾が骨折する原因は主に以下の2つが考えられます。

原因1.強い力が加わった

犬の尻尾が骨折してしまう原因の多くは、骨が本来持つ抗力を上回る力が加わったことによる外傷性骨折です。交通事故や犬同士のケンカ、飼い主さんが不注意で踏んでしまったなど、さまざまなケースが考えられます。

原因2.病気で骨が弱くなっている

加齢や運動不足、偏った栄養バランスなどが原因で起こる骨粗しょう症は、骨の密度が減少し、骨が弱くなる病気です。骨粗しょう症になると、少しの運動で骨折するリスクが高くなります。

骨折しやすい犬種や年齢は?

尻尾に限らず犬の骨折は、華奢な体をしている犬種に起きやすいといわれています。小型犬で代表的なのはチワワ、ミニチュア・ピンシャー、トイプードルなどの犬種です。大型犬ではボルゾイ、アイリッシュ・セター、サルーキなどが挙げられます。また犬の骨折は成長途中の1歳未満の子犬や、骨がもろくなった高齢犬に起きやすいため注意が必要です。

犬の尻尾が骨折したときの治療法

治療を受けるゴールデンレトリーバー

犬が尻尾を骨折したときの治療法は骨折の程度や、痛みなどの症状によって異なります。 痛みや腫れ等の症状がある場合は、消炎剤などの内科治療を行い、尻尾は常に動く場所なので、固定も難しいですが、程度によってはギブスのように固定したり場合によっては外科治療も行います。

治療にかかる費用

治療費は病院によって様々で、骨折の程度や治療法によっても大きく費用が異なります。 おうちの子の骨折の程度や今後どのような治療なのかをかかりつけの先生と相談しながら、費用に関しても聞いてみるようにしましょう。

犬の尻尾を骨折させないための予防法

犬の外傷性骨折を防ぐためにも行動をよく観察し、踏んでしまったり、ドアなどで挟んでしまうなど不慮の事故による骨折を避けましょう。また子犬の頃は骨が健全に育つように、栄養バランスの整った食事を与えることも大切です。

再発する可能性

犬の骨折時に最初の治療をしっかり行わないと、骨折を繰り返してしまうことがあります。
そもそも人を含め動物には骨折を自分で治す自己治癒能力が備わっています。ただし骨折を治すための蛋白や細胞が産生されるのは、始めの期間だけで、この期間に骨折箇所を動かしたり、放置したりするといい状態で骨がくっつきにくくなります。再び骨折を起こさないためにも、なるべく早い段階で動物病院に連れて行ってあげましょう。

犬の尻尾が骨折した際の向き合い方

元気いっぱいに走る犬

犬のチャームポイントでもある尻尾は、飼い主さんと犬がコミュニケーションをとるうえでも大切ですよね。何かのアクシデントで犬の尻尾が骨折してしまっても、早めの治療を行うことで元の状態に戻ることがほとんどです。小さな骨だからと痛いのを我慢させたり、骨折を繰り返したりすることのないよう適切な処置を行ってくださいね。

  • 更新日:

    2021.05.08

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。