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2021.05.15

生粋の雑種犬飼育者が解説!雑種犬の飼育アドバイスと魅力ポイント

雑種犬は見た目も性格も多種多様。正直にいって、どんなルーツを秘めた子なのかにわかには判別できないことも多々あります。もちろん飼育ポイントやしつけの仕方も、その子によってかなり変わってきます。筆者の家では15歳になる女の子の雑種犬といっしょに暮らしています。
今回は、我が家の雑種犬の特徴や飼育のポイント、そしておすすめのグッズについて、うちの子自慢を交えながら体験談をもとに紹介します。

平山 みずき/ドッグライター

雑種犬:わが家の愛犬自慢

雑種犬

わが家の「かりんとう」は純粋なる雑種犬。見た目は「若い」と言われることが多いのですが、今年15歳になりますから、結構お年を召しておられます…。

被毛のカラーは黒×白で、年のわりには白髪が少なく、艶々で漆黒な被毛は若い頃のまま。これが若く見える秘訣なのでしょうね。しかし。この黒々・艶々とした長めの胴体が決めてとなり「かりんとう」と名付けられてしまいました。

とっても人懐こい性格で、昼夜問わず…だけでなく誰彼構わず、常にお散歩をねだる快活そのものの女の子です。

雑種犬のかりんとうとの出会い

かりんとうとの出会いは、犬が大大大好きな父が知人から引き取ってきたことが始まり。

我が家はよく、犬だけでなく猫の里親を頼まれることが多いのですが、多様な犬猫種のなかでもやはり雑種を迎えるときは、いちばん何かと不安要素を感じるのが本音です。犬種が分かればある程度、性格や嗜好の傾向が掴めるのですが対して雑種は未知すぎるんですよね。

幸い、人懐こい性格のおかげですぐにご近所の人気者に。心底ホッとしたのと同時に、「ありがたい…!」という、周囲の皆様へ感謝の気持ちでいっぱいです。

雑種犬はどんな犬が多い?

雑種犬

では、うちの子のことをお話すると同時に、まずは雑種について基本的な情報を紹介します。最近では雑種という呼び方以外にも、ミックス・ミックス犬という呼び方も定着していますね。単なる呼び方の違いだと思っている方も多そうですが、実は雑種とミックスには明確な違いがあります。

ミックス犬とは「純血種同士の交配で生まれた犬」のこと、対して雑種は「雑種×雑種」など、ハッキリいってルーツを辿るのが難しいような自然に増えた犬のことを指します。純血種と違う点として、よく知られているのは「病気に対する免疫力が優れている」「適応能力が高い」といったところでしょうか。

それではさっそく、雑種犬の魅力について、まずは性格や飼育のポイントについてお話を進めていきますね。

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自由奔放な性格の子が多い

我が家の雑種犬・かりんとうに限って言えば、彼女の性格はまさに「自由奔放」の一言。生まれたてや、ごくごく小さい仔犬の頃から育ててきたワンちゃんなら例え捨て犬であっても、飼い主のしつけ次第である程度は性格を矯正することもできます。

が、かりんとうが我が家に来たのはすでに5歳になってから。無駄吠えがおさまらない、すぐに脱走する、ご飯の好き嫌いが多い…などなど「困ったちゃん」でもありました。成犬になってから我が家に引き取られた雑種犬はかりんとうが初めてではありませんが、おおむね「自由を好む・束縛を嫌う」といった傾向を持っている子が多いと思います。

やはり「また捨てられるのではないか」という不安を持っている子、今まできちんとしつけを受けてこなかった子は問題行動を起こしやすいのだと思います。雑種を飼うときには、根気強いしつけが大事だということも念頭に置いて迎えてあげることも大切かな…?と思います。

必要なお手入れは週2回のブラッシング

雑種だからお手入れが簡単、というわけでは決してありません。被毛の種類によってはトリマーさんの手をお借りすることも。

我が家の雑種犬「かりんとう」は短毛で抜け毛も少ないため、比較的お手入れがしやすい犬種のようです。週に2回のブラッシングで、若い頃のまま艶々の毛並みを保っているところからしても、これ以上のお手入れは必要なさそう。

と、特に気を付けていることはないものの…。実は、かりんとうは大のブラッシング嫌い。ブラシを見ただけで、飛び跳ねる・逃げ回るで大変です。ですが、飼い主が嫌々、ブラッシングをしてしまうと、ワンちゃんにもその気持ちは伝染してしまいます。なので、なるべく遊び半分、お手入れ半分という気持ちでブラッシングするようにしています。

1日30分程度、できれば2回の散歩が理想的

よほど身体が弱い子ではない限り、お散歩を習慣にするのはどんな犬種であっても変わらず必要!人間と同じく、肥満防止や運動不足の解消には欠かせませんよね。特に無駄吠えが多い子は「ストレスを溜めがちで体力が余っている」という子が多いので、お散歩は必須です。

ワンちゃん好きな方なら、もはや常識だとは思われますが、やはりお散歩することでストレスを発散させ、身体を疲れさせることで無駄吠えを防ぐことができるという点は、長くその子と暮らしていくための最大で唯一の秘訣といっても良いのではないでしょうか。

もしも外で飼う場合はご近所の迷惑にならないよう、できればお散歩以外にも、ワンちゃんがストレス発散できるような工夫が欲しいところ。この点については、また後に詳しくお話をしていきます!

雑種犬のおすすめポイント3つ

雑種犬

身体が丈夫で、外見も中身もユニークなワンちゃんが多い雑種犬。
あまり良いイメージをもっていない方もおられるかもしれませんが、ここでは雑種犬との暮らしをおすすめしたいポイントについて、その魅力とともにお話を進めていきます。

予測のつかない面白さは雑種ならでは

純血種であれ雑種であれ、どんな子にも長所もあれば短所もあり、その性格や嗜好は様々ですよね。

雑種の場合はその「様々」の範囲が、かなり広い!…というところが、まず一つ目の魅力です。我が家のかりんとうのように成犬になってからやって来たケースだと、しつけで性格を矯正することはほぼ不可能。かりんとう特有の個性を理解するところから始めなくては、しつけのしようがありませんでした。

ところが、かりんとうとの共同生活は予想を良い意味で裏切ってくれ、毎日が驚きと学びの連続です。…というと少々カッコつけ過ぎかもしれませんが、予測がつかない面白みは、雑種だからこそ味わわせてもらえるのかも。

気候や気温への適応力はダントツ!

「雑種は丈夫だ」と言う説を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。これは個体差にもよるので決めつけることはできませんし、色々な遺伝子が組み合わさったことで、逆に弱体化してしまう…という説もあります。

が、これまで雑種を含め様々な犬種を育ててきた私の経験からいうと、傾向としては身体が丈夫な子が多いように感じます。優秀な身体的能力の中でも特に見逃せないのは、気候になじみやすく気温の変化に強いこと。寒い地方で生まれた雑種は寒さに強く、熱い地方で生まれた子は暑さに強い!…当然のように思えるかもしれませんが、これは飼いやすさにおいても結構スゴイことだと思います。

初めて犬を飼うという方はこうした視点からみて、雑種も候補に入れるのもアリだと思います。

いっしょに「大事なもの」を探すことができる

もちろん純血種だって賢くて丈夫で、さらには見た目が可愛い子もたくさんいます。いっしょに暮らすことで互いに学ぶことができるといった意味でも、純血種であろうと雑種であろうと、そこに変わりはありません。

ただ、なぜ雑種の方が「いっしょに大事なものを探すことができる」と感じたのかというと、犬種によって大まかに知ることが出来る「手掛かりが少ないから」。成長したらどのくらいの大きさになるのか、攻撃的な子なのか、臆病な子なのか、…。ミックス犬も個体差が大きいですが、正直に言って雑種はそれ以上ではないでしょうか。

お互いが大事な存在であり続けるために、毎日が対話の日々です。純血種に比べて悩むことも戸惑うことも多いのも確かなのですが、そのぶん全力で付き合っていけるのは雑種特有の「未知」の部分が多いからだと思っています。

雑種犬:愛犬の自慢話

それでは、雑種犬と暮らして15年のわが家における、うちの子「かりんとう」の自慢話・外飼いならではの体験談を紹介していきます。
最近では「運動不足解消のために、一緒にかりんとうと散歩したい!」というご近所さんもおられるので、人間を複数したがえた「かりんとう様御一行」でグループ散歩を楽しんでいます。

呆れるほどの「怖いもの知らず」!

雑種犬

本音をいえば「犬や猫などペットにはやや臆病でいて欲しい」というのが飼い主である私の、わがままかつささやかな願い。

我が家のかりんとうは怖いもの知らずなので、自転車やバイク、車にも興味津々で逃げることを知らない子…。お散歩中に自転車やバイクを追いかけたり逃げたりする子は多いと思うのですが、かりんとうは真逆です。

もう少し危機管理能力をアップさせるべく、あれこれと奮闘しているのですが、さすがに「生まれながらにして怖いもの知らず」なので、かなりの手強さです…。

特技はマジック?

雑種犬

黒々、艶々した毛並みにシューっと長めの胴体を持って生まれたがために「かりんとう」と名付けられてしまった我が家の雑種犬 。

そんな、かりんとうのの特技は「首輪抜け」。まるでマジシャンのように首輪やリードから音もなく華麗に脱出してしまいます。お散歩中にふと嫌な予感がしたら、もう時すでに遅し!ふと振り返るとそこには首輪とリードだけが残され、通りの向こうを軽やかに駆けていく、かりんとうの姿が…。

この「ぬるり」とした見事な脱出テクニックから「ウナギイヌ」という命名案も出ていたほどです。しかしいくら我が家が超・ド田舎の僻地にあるからとはいえ、さすがに通行車両がゼロということはありません。ドライバーやライダーの皆さんには迷惑をお掛けしないよう万全の対策でもって、現在かりんとうのマジックは封じております。

グルメなのかワガママなのか?

雑種犬

舌が肥えているというのは、はたして長所なのでしょうか、短所なのでしょうか…?

我が家のかりんとうはグルメでもあり、飽きっぽくもあるようです。食が細いというわけでもないのにご飯を残すことが多く、動物病院に連れていっても異常なし。アレルゲンが無いことも検査済み。

そこでよくよく観察を続けてみると、単純に「食べたくない」というよりも「飽きた!!」という感覚でフードを器ごと引っくり返したり残したりと反抗している様子…!これは由々しき事態ですよね。少しくらいのワガママはついつい可愛くて許してしまいそうになるのですが…。

この問題に関しては、我が家のエンゲル係数にも響きますので、かりんとうと私、家族の全員で協議を重ねているところです。

雑種の飼育アドバイス3つ

雑種犬

ここでは我が家の雑種犬「かりんとう」と暮らすなかで経験したことや苦労したことを紹介しながら、飼育のアドバイスについてお話をしていきます。
これから雑種を飼おうかな…と迷っておられる方の参考に少しでもなれれば幸いです!

しつけに迷ったら柔軟な対応を

個体差の開きが大きいところが雑種犬の魅力の一つ!…とはいえ、しつけに迷ってしまうことが多いのも雑種犬の特徴ですよね。

なんとなく親犬の種類が分かるような個体から、我が家のかりんとうのように「雑種×雑種だろう」としか判明できないパターンまで様々です。そこで困ってしまうのがしつけの仕方。臆病な性質なの?従順な性格なの?攻撃的な子なのかな?と、最初はどんな飼い主さんでも手探りの状態から始めるのではないでしょうか。

確かに犬種ごとの性格の傾向は大まかにつかむことは可能ですが、純血種へのしつけにしてもやはり個性を見極めてしつけの仕方を変える工夫をしている方が多いと思います。

雑種犬の場合はしつけに迷ったとき、飼い主さんが柔軟な発想や考え方をすることがいちばんの近道だと思います。叱る前、褒める前でもいったん深呼吸して落ち着かせてから自分をしつけをするようにしましょう。

必ずしも純血種と比べて劣っているわけではない

「雑種は丈夫だ」と言う説を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。これは個体差にもよるので決めつけることはできませんし、色々な遺伝子が組み合わさったことで、逆に弱体化してしまう…という説もあります。が、これまで雑種を含め様々な犬種を育ててきた私の経験からいうと、傾向としては身体が丈夫な子が多いように感じます。

優秀な身体的能力の中でも特に見逃せないのは、気候になじみやすく気温の変化に強いこと。寒い地方で生まれた雑種は寒さに強く、熱い地方で生まれた子は暑さに強い!…当然のように思えるかもしれませんが、これは飼いやすさにおいても結構スゴイことだと思います。

初めて犬を飼うという方はこうした視点からみて、雑種も候補に入れるのもアリだと思います。

住環境は獣医さんと相談の上で

外見だけでなく性格や嗜好も個体差が大きい雑種犬。「手に入れるのに苦労した…」という方は少ないのではないでしょうか。

しかしだからと言って、安易に飼うには意外とリスクが大きいのも雑種犬ですよね。なにせミックス犬と違って、性格どころか大きさ自体の「予測がつかないことも珍しくありません。

仔犬の頃はどんな大型犬でも小さくて可愛らしいもの。「可愛い」というだけで雑種犬を飼ってしまうと、予想外の大きさに戸惑ってしまうことも珍しくありません。が、大型犬の傾向として、小さなころから足そのものが大きいなど手掛かりとなる特徴を持っていることがあります。

これから雑種犬を飼おうと思っている方がおられたら、まずは住環境を整えるためにも一度プロである獣医さんに見てもらい、アドバイスを受けることをお勧めします!

犬種名におすすめのグッズ・サービス3選

雑種犬

我が家の雑種犬「かりんとう」は常に元気いっぱいで、お散歩や遊びが大好き。好奇心旺盛でみるものすべてに興味津々なようです。外で飼育しているため、無駄吠え防止や虫よけ対策は常に気を配っています。

最後にかりんとうとの暮らしに役立っている、我が家オススメ!の様々なグッズを紹介していきます。

運動量アップに「犬じゃらし」

我が家の「かりんとう」はじっとしていることが少なく、落ち着きのない仔犬のまま大人になったような雑種犬です。仔犬時代のことは我が家の誰も知らないので何とも言えないのですが、この落ち着きのなさは生まれ持ったものではないかと思われます。こんな性格の持ち主なので、たっぷりとお散歩をしても、どこかまだまだ物足りないのか、吠え続けてさらにお散歩をねだることも。

というわけで「犬小屋におもちゃを常備して運動量をアップさせよう!」と購入したのがこちらの「犬じゃらし」です。飛んだり跳ねたり落ち着きのなかったかりんとうですが、犬じゃらしのおかげでかなり運動量に関しては満足してくれるようになりました!

結果的に無駄吠え防止にも繋がって万々歳。あまりにも消費が激しいので、すぐにボロボロにならないよう吊り下げ用の紐を強化したり、付属のおもちゃをゴム製のヨーヨーへ変えたりして、かりんとうが飽きないように工夫しています。

夏は必須!手作りの虫よけスプレー

冬は暖房完備、そして定期的な毛布交換で、かりんとうに寒さを感じさせないよう気を付けるようにしている我が家ですが…。我が家が超・ド田舎の僻地にあるせいもあってか、夏はヤブ蚊が非常に多く、かりんとうに害が及ばないかで毎年心配の種となっていました。

もちろん超音波で虫を追い払うブザーや、虫よけテープ、虫よけに特化した首輪などはすでに対策済み。室内で飼っている犬猫もいますので、お散歩のときに「さらに効果のある虫よけグッズはないものか…」と考えていたところ、行き付けのトリミングサロンで目に留まったのがこちらの「アロマ虫スプレー」。

…なんでこんな基本的な対策を見逃していたのでしょう…。「飼い主さんお手製のスプレー・レシピ」も見付けたので作ってみましたが、私の作り方が良くないのか犬たちには好評(?)でも、効果はイマイチ。

こちらはヤブ蚊だけでなくダニにも効果がありました。手作りに不安があったり、忙しくてなかなか作る暇がないという方は、こちらを一度“お試し”で使ってみてはいかがでしょうか。

こんな首輪を探してた!

前述の通り、マジシャンのように首輪からすり抜け、煙のように消えてしまう我が家の雑種犬「かりんとう」。脱走癖だけならまだしも車やバイクを怖がらないという特性も持っているから事は深刻です。かりんとうだけではなく、ひとさまの命にも係わるような事故を誘発する可能性もあります。

家族会議の結果、「これは早々に解決するまで、絶対に散歩には連れ出せない」と意見が一致。とはいえお散歩に全く連れて行けない期間が長引くのも…と頭を悩ませていた時に見つけたのがこの「しつけくん」という首輪です。

一見「これはか、可哀そう…かな…?」と及び腰になってしまったのですが、命には代えられません。購入された方々のレビューに背中を押してもらい購入決定。結果からいうと、こちらも「買って正解」でした。おかげさまで脱走癖はあっさり完治。首輪自体の大きさは調節可能ですから、小さめよりも大きめサイズを購入するといいと思います。

単に見た目の問題なのですが、実のところいまだに「窮屈な思いをさせてるかも…」と思ってしまうことがあります。ですが何を優先させるかを吟味するのも、飼い主の大事な仕事ですよね。

まとめ

雑種犬

「雑種」と聞いて浮かぶイメージは、人によってかなり異なるのではないでしょうか。丈夫、どこにでもいる、飼いやすい、…。長所とも短所ともとれる、様々なイメージが浮かびますよね。
でもやはり、雑種というと純血種よりも劣っているかのように扱われることが多いような気がします。それでもこの世にたった一頭の愛犬であることに、犬種も血統も関係ありませんよね。
今回お話した、我が家の雑種犬「かりんとう」との体験談が少しでも多くの飼い主さんたちのお役に立つことが出来れば、とっても嬉しいです!

  • 更新日:

    2021.05.15

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