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柴犬 小説
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2021.05.31

アマチュア小説ライターが綴る、犬と暮らした日々のこと【第2部】|vol.16

豆しば暮らし|メロン先生、出番です!

新米パパと新米ママ、そして新米お姉ちゃん。初めての子育てに、迷ったりやらかしたりしながらも、日々奮闘しています。
ハルカちゃんは、家族の愛情を一身に受けて、スクスクと成長してゆきました。

#柴犬 / #豆しば暮らし

笠井 ゆき/ライター、葬儀司会者

この記事は、アマチュア小説家が「犬と暮らした日々のこと」をもとに綴る創作物語【第2部】の連載第16話です。

これはもしや…

そんなある日のこと。
仰向けに寝ていたハルカちゃんが、もぞもぞと動き始めました。

「どうしたの?」

どうやら、体を横に回転させたい様子です。

「もしかして、寝返りにチャレンジ?!」

ママのテンションは急上昇。

「うつ伏せになることができれば、やがてハイハイができるようになって…歩ける日も近い! がんばれハルカ!」

ママの声援に応えるように、ハルカちゃんは一生懸命に頑張っているのですが…。
なかなか思うようにいきません。

今こそコロリン!

「うーん…。私が手を貸せば簡単に寝返りが打てるけど、それじゃあハルカのためにならないよね…」

ママは、メロンに話しかけます。
メロンも、どうしたものかという顔でハルカちゃんを見つめていました。

「そうだ!」

ママは何やら閃いた様子。

「アレがあったじゃない、とっておきのアレが!」

以前、メロンに覚えさせたコマンドの中に、伏せの状態から仰向けになるコロリンというものがありました。

「それを逆にすればいいんだ! よし、いくよメロン!」

なるほど、仰向けの状態から伏せの姿勢へ。
今、ハルカちゃんが頑張っている寝返りと同じ動作です。

メロン先生お願いします!

画像のalt設定

「メロン、コロリン!」

お座りをしていたメロンは、ゆっくりと仰向けになりました。

「伏せ!」

そして、勢いよく伏せをします。

「ハルカ、メロン先生をよく見て。ハルカにもできるからね!」

ハルカちゃんは、ニコニコと笑いながらメロンをじっと見ていました。

メロンも、ママの意図がわかったのか、同じ動作を何度も繰り返します。
時々、優しい眼差しで、ハルカちゃんの様子を見守りながら。

「もう一息だよ、ハルカ。さぁ、メロン先生お願いします!」

コロリンからの伏せを見ながら、ハルカちゃんも頑張っています。

やったぁ!

「みんな、そろそろ疲れてきたかな。もう一回やったら、また明日にしようか」

そうママが言った時でした。
体を半分まで起こすことができても、そこでユラユラとまた仰向けに戻ってしまっていたハルカちゃんが、バタンと体を倒し、うつ伏せになることができたのです。

「…あ! できた、できたよハルカ!」

ハルカちゃんは、うつ伏せになって顔を上げ、キョトンとしていました。
一体何が起こったのか、自分が何をすることができたのか、見当もつかないかのように。

「メロン先生、ついにやりましたよ! ありがとうございます!」

メロンは、ハルカちゃんと同じ格好をしながら、満足そうに微笑んでいました。

  • 更新日:

    2021.05.31

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ライター・専門家プロフィール
  • 笠井 ゆき
  • ライター、葬儀司会者
  • 年中無休の犬好き、犬バカです。只今、自宅警備員まめお(パピヨン)と同棲中!犬を愛する喜びを、皆さまと分かち合ってゆけたら幸せです。どうぞよろしくお願いいたします。