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犬の生態 / 気持ち

2021.04.18

犬がクンクン鳴くときの心理3つ!老犬の場合は認知症かも?

犬の鳴き声はさまざまなパターンがあり、鼻にかかったような声でクンクン鳴くことがあります。このような鳴き方をするのはどんなときなのかを知っておくと、愛犬に対して適切に対応してあげられます。
そこで今回は、犬がクンクン鳴くときの心理、頻繁に鳴く場合のしつけ・対処法をご紹介します。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

犬がクンクン鳴くときの心理3つ!

犬 クンクン鳴く

犬がクンクン鳴くときは、ポジティブな気持ちの場合とネガティブな場合とがあります。そのため、声のトーンや仕草を観察して気持ちを理解してあげましょう。

甘えたい

鼻にかかったような高い声でクンクン鳴く場合は、甘えたい気持ちのサインです。飼い主さんのことが大好きで、「撫でてほしい!」「こっちを見て!」などとアピールしています。

クンクンと鳴きながら、飼い主さんのことをじっと見つめる、顔をペロペロ舐める、鼻先でツンツンつつくなどの仕草が見られることも多いです。

何かを要求している

ごはんが食べたい、散歩に行きたいなど、何かを要求しているときも、甘えたいときと同じような声のトーンでクンクン鳴くことがあります。

鳴き声と共に見られる仕草としては、ごはんがしまってある戸棚やおもちゃ(要求の対象物)を見つめている、尻尾を振って待っている、ゴツンとわざと体当たりするなどが挙げられます。

不安を感じている

弱々しい声でクンクン鳴くときは、不安を感じている状態です。寂しがりやの性格の犬は、飼い主さんが出かけるときに不安になって鳴くことも少なくありません。

また、新しい犬を迎えたときや引っ越しなど、今までと生活環境が大きく変わったときも、不安からクンクン鳴くことがあります。

不安でクンクン鳴く場合は、尻尾が下がっている、わざと目をそらす、鼻を舐める、体がこわばり震えているなどの仕草が見られます。

老犬がクンクン鳴く場合に考えられること

犬 クンクン鳴く

老犬も甘えや要求によってクンクン鳴くことはもちろんありますが、夜中にずっと鳴く場合は以下のことが考えられます。

認知症の可能性あり

高齢になり頻繁に夜中にクンクン鳴くようになった場合は、認知症が疑われます。認知症は11歳頃から発症するケースが多く見られ、13歳過ぎからさらに増加する傾向にあります。

発症するとクンクンと夜泣きをする以外に、名前を読んでも無反応、粗相の回数が増える、旋回を繰り返すなどの行動の変化が見られるようになります。

頻繁にクンクン鳴く場合のしつけ・対処法

犬 クンクン鳴く

甘えや要求により一時的にクンクン鳴くのは、決して珍しいことではないので、無理にやめさせる必要はありません。しかし、頻繁にクンクン鳴き、「オスワリ」と指示してもそれを聞かずにひたすら鳴くような場合や、認知症による夜泣きにおいては対処が必要です。

要求による場合

何かを要求して頻繁にクンクン鳴く場合は、愛犬に一切反応せず無視するようにしましょう。

犬は、今までの経験から「クンクン鳴く=飼い主さんが言うことを聞いてくれる」ということを学習しているので、「鳴いても要求が通らない」と覚えさせることが大切です。愛犬の要求に対しては無反応を貫き、鳴くのをやめて落ち着いてから応えるようにしましょう。

不安による場合

何かに対して不安でクンクン鳴く場合は、不安の原因を取り除いたり、不安を感じた場所から離れたりして愛犬を安心させてあげるようにしましょう。加えて、コミュニケーションを積極的に取ることも大切です。

また、飼い主さんが出かける際に不安で鳴く場合は、留守番トレーニングをしましょう。数分程度の留守番からスタートし、徐々に時間を延ばしてひとりで過ごすことに慣れさせます。

最初は、ひとり残されたときにクンクン鳴くかと思います。しかし、そこで部屋に戻ってしまうと「鳴くと飼い主さんが戻ってくる」と紐づいてしまうので、鳴きやんでから部屋に戻るようにしましょう。

認知症による場合

認知症によりクンクン鳴いているときは、愛犬のそばに寄り添い、体を優しく撫でてあげると落ち着いて鳴きやむこともあります。

また、認知症になると昼夜逆転の生活サイクルになりやすい傾向にあるので、夜によく眠れるよう日光浴をさせて体内時計をリセットする、日中になるべく体を動かす、おもちゃで遊んで脳へよい刺激を与えるなどしましょう。朝までよく寝てくれれば、夜泣きを防ぐことができます。

なお、認知症による夜泣きは、何をやっても鳴きやまないこともあるので、クンクン鳴き続ける場合は、ひとりで抱え込まずにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

クンクン鳴く犬の気持ちを理解しコミュニケーションを深めよう

犬 クンクン鳴く

犬がクンクン鳴くときは、鳴き声だけでなく仕草にも注目すると、ポジティブな気持ちなのか不安な状態なのか判断しやすでしょう。

また、高齢になって夜中にクンクン鳴くことが多くなった場合は、認知症の可能性があります。愛犬の声のトーンや態度を観察して、愛犬の気持ちを理解してあげてくださいね。

  • 更新日:

    2021.04.18

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。