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2021.04.23

犬の腸内環境は健康のバロメータ!腸活で腸内環境を整えよう

私たち人間と同じように、犬にとっても腸内細菌は健康の源です。最近よく耳にする「腸活」は、この腸内細菌のバランスを食事によって整え健康を維持しようという考えです。腸内の環境を整えることで、免疫が向上し、慢性的な下痢やアトピー性皮膚炎などが改善する可能性も期待できるのです。この記事では、腸内環境を整えるとはどんなことなのか、腸活におすすめの食材についてご紹介します。ぜひ、この記事を参考にして元気な腸内環境を作ってあげてください。

文:西村 百合子/ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士

犬の腸内環境を整えるために知っておきたいこと

犬の腸内環境を整える食材たち

腸内環境は腸内細菌によってバランスを取っています。最近では、腸内フローラとも呼ばれている腸内細菌たち。まるでお花畑のように見えることから腸内フローラと呼ばれるようになりました。この腸内フローラは、大きく分けると善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類の細菌たちで構成されています。

犬の体に良い影響を与える善玉菌

乳酸菌、ビフィズス菌やフェカリス菌などで知られる菌が善玉菌です。犬の体に良い働きをする菌で、腸の運動を促進し、悪玉菌の増殖を抑える働きをしています。善玉菌は少ないと、悪玉菌が増殖し腸内に有害な物質を作りだし、腸内環境が悪化します。

犬の体に悪い影響を与える悪玉菌

大腸菌、黄色ブドウ球菌、ウエルシュ菌などが悪玉菌です。悪玉菌は、腸内で食べたものの腐敗を進め、体に有害な物質を作りだします。悪玉菌が増えると、腸内環境のバランスが崩れ、下痢や便秘、臭いオナラなどの原因となってしまいます。

また、アレルギー性皮膚炎などの原因となるとも言われています。有害物質が腸管から吸収されることで、腎臓、肝臓や心臓などに悪影響を与え、さまざまな病気の引き金となるとされています。

どちらでもない日和見菌

善玉菌でも悪玉菌でもない日和見菌ですが、どちらか優位な方へ変化する菌です。腸内環境のバランスが崩れ悪玉菌が増えると、悪玉菌として働きます。

腸内環境を整えるために働く3つの物質とは?

犬の腸内環境を食材のイメージ

犬の腸内環境を整えるためには、善玉菌の働きが重要なポイントです。この善玉菌を増やし効率よく働くために必要な物質が、プロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスの3つ。まずは、この3つの物質の性質を理解しておきましょう。

1.善玉菌そのものであるプロバイオティクス

ヨーグルトなどに表記されていることもあるプロバイオティクスは、ビフィズス菌や乳酸菌を代表とする生きた善玉菌を指します。ヨーグルトや納豆は腸内環境を整えるのに役立つとよく言われますが、人間の胃酸に対して犬の胃酸はphが高く殺菌力が強いため、せっかく摂取した善玉菌が死滅する可能性があるとも言われています。

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2.善玉菌のエサとなるプレバイオティクス

犬の腸内にいる善玉菌を増やしてくれるのがプレバイオティクスです。プレバイオティクスは、野菜、果物、豆などに含まれている食物繊維、オリゴ糖やムチンといった成分で、消化されることなく大腸まで届き、善玉菌のエサとなります。その代表と言われているのがオリゴ糖で、ラクツロース、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などと表記されています。

3.腸内フローラを改善してくれるバイオジェニックス

最新の研究から、プロバイオティクスやプレバイオティクスとは全く異なるバイオジェニックスという乳酸菌生産物質が、腸内フローラを改善し、体全体の機能を活性化することがわかっています。このバイオジェニックスは、サプリメントから摂取可能な物質であることから注目を集めています。

腸内環境を整えるための腸活とは?

元気に水の中を走る犬

近年話題となっている腸活は、健康に役立つ善玉菌を増やし腸内フローラのバランスを整えようというもの。ではどのようにすれば腸内環境が良くなるのでしょうか。犬の腸内環境を良好にするつまり善玉菌を増やすために気をつけたいのは生活環境、食生活、加齢の3つ。この3つにポイントを置いて腸活することがおすすめです。

ストレスのない生活環境を整えよう

人間と共生し、室内で暮らすようになった現代の犬たちは、実は私たちと同じようにさまざまなストレスを抱えています。第二の脳とも言われる腸は脳と密接に関係し、それを「腸脳相関」と呼びます。例えば、不慣れな長いお留守番の後に下痢をしてしまった、飼い主に強く叱られたら吐いてしまったなどの体調変化は、この腸と脳の関係が及ばす影響によって起こるのです。

善玉菌を増やすためにストレスを減らすことが大切

ストレスが多い生活では、交感神経が常に優位に働いてしまいます。交感神経が優位な時は、食欲が低下したり、下痢や便秘をするなどお腹の不調が現れます。

逆に、リラックスの神経である副交感神経が優位の時には、腸が活発に働き、消化もスムーズに行われます。ストレスが溜まることで交感神経が優位になると、腸内フローラのバランスも崩れやすくなり悪玉菌が優勢となります。

さらに、消化機能が低下していることを脳が感じるとさらにストレスを生んでしまう負の連鎖が起こってしまいます。犬のストレスは、運動不足、長時間の留守番、飼い主とのコミュニケーション不足などが原因となります。まずは、犬がストレスを感じない生活環境を整えることが大切です。

食生活を整えよう

現代の犬の多くはドッグフードを主食としています。犬本来の食事は、生肉や内臓、野菜や果物でした。これら生の食材には、酵素や乳酸菌など生きた栄養素が多く含まれ、犬の腸内環境を整えるのに役立っています。しかし、これらの菌類は加熱によって壊れてしまうため、ドッグフードなどの加熱された食材からは生きた菌類を犬が摂取することはできません。

生きた善玉菌を摂取し腸内環境を整えるためには、ヨーグルトや食物繊維が豊富な野菜や果物、サプリメントなどを摂取することが大切です。

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シニア期こそ大切な腸活

人間と同じように犬も加齢とともに善玉菌が減っていきます。善玉菌は、免疫力アップにもつながる免疫細胞に影響を与えるため、腸内環境を整えることが大切です。また、シニアは歯周病など口の中の環境が悪化しやすいことが特徴です。口の中の環境が悪化すると、口の中で発生した悪玉菌が腸内に流れ込んでしまいます。そのため、腸活だけではなく、こまめに歯磨きなどを行って口腔ケアをすることも重要です。

腸内環境を整えて愛犬と健康に!

2頭の犬が楽しそうに散歩をしている様子

腸内環境は、免疫力とも直結する健康のバロメータです。腸内環境が乱れ、悪玉菌と善玉菌のバランスが崩れてしまうと、体調不良だけではなくさまざまな病気の引き金となってしまうこともあります。また、加齢によって自然と腸内環境はバランスを崩してしまいます。日頃から、食物繊維の多い食材や乳酸菌、納豆菌などを食事に取り入れ腸活を心がけることが大切です。また、犬の腸内環境にマッチしたサプリメントを上手に利用することで、より効果的に腸活することができます。まずは、毎日のウンチをチェックして腸内環境が乱れていないか確認してみてくださいね。

参考文献
  • 更新日:

    2021.04.23

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。