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血液検査を受ける犬
健康管理 / 病気
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2021.04.07

【獣医師監修】犬の血液検査ではどんなことが分かる?検査にかかる費用や時間も解説

愛犬の健康維持には欠かせない血液検査。なんとなく必要だと感じていても、具体的にどんなことが分かるのかまでは正確に理解できていない方が大半かもしれません。
本記事では、犬に行われる代表的な3つの血液検査の詳細と、それによって分かることを解説していきます。検査にかかる費用や適切な頻度といった、よくある疑問点についても回答していますので、ぜひ参考にしてみてください。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:後藤 俊/ライター)

犬の血液検査をする目的とは?

獣医師の診察を受ける犬

犬は人間のように言葉で体調不良を訴えることができません。だからこそ、血液検査をして、見た目や症状からは分かりにくい病気の可能性を知ることが大切です。

病気の可能性を早期に発見できることで、適切な治療を行えるだけでなく、突然死のリスクを減らすことができます。したがって、犬の健康維持には欠かせない検査だと言えるでしょう。

病気の他に分かること

血液検査には複数の種類があり、病気の可能性以外にも多くのことが分かるため、それを目的に検査が行われることもあります。

血液検査で分かること

  • 病気の可能性を調べる
  • 薬の効果判定
  • 薬の副作用チェック
  • 輸血の適合判定
  • 血液の凝固判定

これらの結果を知っておくことで、いつもと違う動物病院へ行った際も、愛犬のデータを獣医師と共有し、スムーズな診察が行えるようになるでしょう。

犬の血液検査の種類とは?

点滴中の犬

犬の血液検査には具体的にどのような種類があるのか見ていきます。

1.全血球検査

全血球検査とは、赤血球・白血球・血小板といった血球が、血液の中にどれだけの数や割合があるのかを調べるための検査です。 それぞれの血球の数値が基準値よりも高いか低いかによって、犬の体の中で起きている問題点を知ることができます。

全血球検査で分かること(例)

  • ウィルスへの感染
  • ストレス
  • アレルギー
  • 貧血
  • 免疫疾患
  • 栄養障害

2.血液塗抹検査

血液塗抹検査(けつえきとまつけんさ)とは、顕微鏡を使用して血球の形態を調べる検査です。血球の形態を調べることで、犬がどんな病気を持っているのかを診断できます。顕微鏡に映った血球を、獣医師が直接目で見て判断するため、数値上ではわからない異常にも気づくことができるようになります。

血液塗抹検査で分かること(例)

  • 玉ねぎ中毒
  • フィラリア症
  • 寄生虫感染
  • 慢性炎症
  • 血小板の状態
  • 造血状態

3.血液生化学検査

血液生化学検査とは、血液に含まれる血漿(けっしょう)という成分の状態を調べ、内臓の異常を発見するための検査です。血糖値やコレステロール値などのような各項目の数値が正常値よりも高いか低いかで異常を判断します。

血液生化学検査で分かること(例)

  • 各臓器の障害
  • 糖尿病
  • 低血糖
  • 栄養不足
  • 血小板の状態
  • 造血状態

犬が血液検査を受ける適切な頻度や費用

血液検査を受ける大型犬

ここでは、血液検査の適切な頻度と、費用について解説していきます。

血液検査の適切な頻度

健康面で特に問題がない成犬の場合は、年に1回程度の検査で問題ないでしょう。例えば予防接種の際やフィラリア検査の際に一緒に血液検査してもらうと病院に行く回数が少なくて済みます。

また、体調不良で犬を動物病院へ連れて行った際に、獣医師から血液検査を薦められることもあります。状況に応じて必要になるということも理解しておきましょう。

犬の血液検査にかかる費用

項目や、検査の内容によって様々です。 また検診セットのようにお得なセットも設定されている病院も多くあります。 費用も動物病院によって様々なので、愛犬の状態によって予算なども相談しながら決めると良いでしょう。

犬の血液検査に関するQ&A

獣医師の診察を受ける大型犬

犬の血液検査に関して、よくある疑問をQ&A方式で回答していきます。疑問点を事前に解消していきましょう。

血液検査の結果がでるまでの時間は?

検査項目の数によって多少変化しますが、基本的な血液検査であれば30分程度で結果がでます。 また、外部の検査機関に委託して、特注な項目を検査する場合もあります。そういった際は、結果が出るまで1週間程度かかる場合があることも理解しておきましょう。

血液検査前に食事を与えてもいい?

血液検査を行う際は、なるべく当日の食事は控えましょう。食事によって検査結果に影響がでる場合があるからです。前日の食事も約12時間前を目安に済ませておくことをおすすめします。

しかし、動物病院によっては食事による影響を考慮している場合もあります。事前にかかりつけの動物病院へ確認しておくといいでしょう。

各項目の正常値を超えていたら病気ってこと?

血液検査の結果で出る数値は、病気を断定するものではありません。あくまで、病気や体の異常の原因を探るための材料として使用されます。

正常値はあくまで目安であり、個体によって見方が変わります。もし異常があったとしても、獣医師の指示にしたがって対策をとるようにしましょう。

定期的な血液検査で愛犬の健康を守ろう

血液検査中の犬

犬の血液検査は、様々な病気の可能性を知るのに役立つということを理解していただけたかと思います。今回紹介した検査方法は、あくまで獣医師の判断の元で行われるため、こちらから指定するものではないということを理解しておいてください。

どんな病気でも、早期に発見することができれば治療による効果が高まります。血液検査を定期的に行い、愛犬が健康な毎日を送れるようにしてあげましょう。

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。

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