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健康管理 / 病気

2021.04.29

糖尿病になりやすい犬の特徴とは?犬種や年齢から考えてみる【獣医師監修】

犬の糖尿病は、インスリンの分泌不足や作用不足によって血糖値が高くなり、様々な症状を引き起こす病気です。初期には飲水量が増える、尿量が増える、痩せてくると言った症状が見られますが、進行すると血液中に有害な物質が増加して命をおびやかすこともあります。
ここでは、糖尿病になりやすい犬について、年齢や性別、その他の特徴をご紹介します。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:江野 友紀/認定動物看護士)

糖尿病になりやすい犬|犬種や年齢、性別

糖尿病 犬

糖尿病のリスクが高い犬種や年齢、性別についてご紹介します。

糖尿病になりやすい犬種はある?

犬の糖尿病はどの犬種であってもかかる可能性がありますが、一般的には小型犬に多く発症する傾向があります。次に挙げる犬は好発犬種であることがわかっています。

代表的な犬種

・ミニチュア・シュナウザー
・トイ・プードル
・ミニチュア・ピンシャー
・ミニチュア・ダックスフンド
・ビーグル
・ゴールデン・レトリーバー
・ジャーマン・シェパード など

糖尿病を発症しやすい年齢

犬の糖尿病は中?高齢犬で多く見られる病気です。加齢によるホルモンの分泌量の減少や、若い頃からの生活習慣の積み重ね(肥満など)が原因として挙げられます。

性別は関係する?

メスはオスよりも2倍ほど糖尿病のリスクが高く、特に未避妊のメスは発症しやすいと言われています。
原因は明らかではありませんが、女性ホルモンがインスリンの効き方に関与していると考えられており、発情期が過ぎた後の約2カ月間の黄体ホルモンが上昇しするタイミングに発症しやすくなると言われています

避妊手術後の肥満にも注意

避妊手術には糖尿病のリスクを減らす効果が期待できますが、犬は避妊手術をすると、妊娠・繁殖のために必要なエネルギーの消費量が減り、基礎代謝量が低下するため、肥満になりやすい傾向があります。
肥満は糖尿病のリスクが高くなることがわかっているので、低カロリーの食事への変更を検討するなど、体重管理には注意しましょう。

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糖尿病になりやすい犬|その他の特徴

糖尿病 犬

犬の糖尿病の発症には、日頃の生活習慣や他の病気が関与していることもあります。

肥満は糖尿病のリスクが高くなる

先述したように、肥満の犬は糖尿病のリスクが高くなると言われています。肥満状態にある犬では血糖値を下げる「インスリン」を受け取っても作用させることができなくなり、血糖値が高い状態が続くことで糖尿病を発症すると言われています。

肥満を予防するためにできること

おやつなどの高カロリーな食べ物はなるべく控え、ドッグフードの与えすぎにも注意しましょう。また、適度な運動も大切なので、お散歩などの運動管理もきちんと行いましょう。
肥満になってしまった場合、減量のために激しい運動をしたり、突然運動量を増やすと関節や心臓に負担をかけてしまうことがあります。まずは食事管理で体重をコントロールし、無理のない範囲で運動させるよう心がけましょう。

クッシング症候群などがきっかけになることも

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)や膵炎、自己免疫疾患などの持病をもつ犬は、これらの病気の合併症として糖尿病を発症することがあります。

糖尿病のリスクが高い犬を知り、病気の予防に努めよう

糖尿病 犬

糖尿病になった犬は、血糖値をコントロールするために専用の療法食への切り替えが必要になったり、毎日自宅でのインスリン注射が必要になることも少なくありません。また、症状が進行すると白内障や腎疾患、肝疾患など、多くの合併症を引き起こしてしまいます。
糖尿病になりやすい条件に当てはまる子は特に注意し、定期的に血液検査を受けるなどして病気の早期発見・早期治療に努めましょう。

  • 更新日:

    2021.04.29

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。