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犬の生態 / 気持ち

2021.03.30

犬が散歩を嫌がるのはなぜ?克服するために飼い主さんができること

多くの犬は、エネルギーを発散できて気分転換にもなる散歩が大好きです。しかしなかには、散歩を嫌がって外に出ようとしなかったり、少し歩いただけで帰りたがったりする犬もいます。
今回は、なぜ散歩を嫌がるのか、考えられる理由や散歩嫌いを克服するために飼い主さんができることを解説します。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

そもそも散歩は毎日させる必要がある?

犬 散歩 嫌がる

散歩を嫌がる愛犬の姿を見て、家の中でたくさん遊んであげたり、庭で運動をさせたりすればよいのでは?と思う方もいるかもしれません。

散歩は、絶対に毎日しなければいけないわけではありませんが、以下のような理由により、基本的にはその犬にとって適切な散歩時間・回数で散歩をする必要があります。

運動不足によりストレスが溜まるのを防げる

家の庭や室内で遊ばせても、運動量にはやはり限界があります。散歩に連れて行き、ある程度長い時間歩くことでエネルギーが発散できるので、ストレス解消になります。

どんなにしつけをしていても、運動不足でストレスが溜まると、家具を噛んだり吠え続けたりなどの問題行動を起こしやすくなります。そのため、健康な犬であれば、毎日の散歩は欠かせません。

犬の本能的欲求を満たしてあげられる

犬は匂いを嗅ぐことが好きで、これは本能的な欲求によるものです。家の外の空気に触れながら、草木や他の犬がマーキングした場所など、などのさまざま匂いを嗅ぐことは、犬にとってよい刺激になります。

散歩は運動のためだけでなく、犬にとって気分転換となる楽しい時間でもあるので、外に連れて行ってあげましょう。

犬が散歩を嫌がる場合に考えられる理由とは?

犬 散歩 嫌がる

犬は散歩が好きなはずなのに、なぜ散歩に行こうと誘っても嫌がるのでしょうか。考えられる理由について見ていきましょう。

散歩時に怖い思いをした経験がある

過去に散歩をしているときに、救急車のサイレンやバイクなどの大きな音にびっくりして、散歩が怖いと感じているのかもしれません。また、他の犬に吠えられたり、子どもに急に触られたりした経験が嫌なこととしてインプットされ、それが原因で散歩を嫌がっている可能性も考えられます。

サイズが合っていない首輪やハーネスが不快

首輪やハーネスのサイズが合ってなく、不快に感じて散歩をしたくてもためらってしまっている可能性もあります。サイズが適切か、皮膚に生地が擦れていないかなどを確認してみましょう。

病気の可能性もあり

病気が原因で動きたがらない可能性もあります。病気である場合は、散歩を嫌がる以外に食欲低下や下痢、不自然な歩き方など、何らかの症状が見られることも少なくありません。いつもと違う様子が見られる際は、早めに動物病院を受診しましょう。

散歩嫌いを克服するために飼い主さんができることとは?

犬 散歩 嫌がる

散歩嫌いを克服させたいからといって、愛犬の気持ちを尊重せず無理に外に連れ出すのはNGです。そのようなことをしたら、ますます散歩が嫌いになってしまいます。散歩嫌いを克服するために、まずは以下のことを試してみましょう。

短時間の散歩から始める

短時間の散歩から始めて、少しずつ慣れさせていきましょう。散歩の途中で帰りたがるようであれば、そこで中断してあげてください。短時間の散歩であっても何回も繰り返していくうちに、「散歩は怖いものではない」ということがわかっていくはずです。

他の犬や人通りが少ない時間帯、散歩コースを選ぶ

愛犬が落ち着いて散歩できるよう、他の犬や人通りが少ない時間帯、散歩コースを選んで連れて行きましょう。

また、おやつを持ち歩いておくことをおすすめします。もし散歩の途中で他の犬が反対方向から歩いてきたとき、その犬が通り過ぎるまで愛犬におやつを少しずつ与えることで、愛犬の気を犬からそらすことができます。

首輪やハーネスを他のものに変える

首輪やハーネスが原因のようであれば、他のものに変えてみましょう。サイズが合っていることはもちろんですが、軽くてつけ心地がよい素材かといったことも、しっかりとチェックして選ぶようにしましょう。

散歩を嫌がる愛犬に寄り添い、少しずつ克服させることが大切!

犬 散歩 嫌がる

愛犬の運動不足やストレス解消などのために散歩は欠かせませんが、嫌がる場合は無理に連れて行くとますます散歩が嫌いになり、克服どころではなくなってしまいます。愛犬の気持ちやペースを尊重し、少しずつ慣らしていくようにしましょう。

  • 更新日:

    2021.03.30

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。