本記事では、犬が鼻で鳴らしている音の違いによって、何を伝えようとしているのかについて解説していきます。最後まで読むことで、様々な場面で愛犬の要求に応えられるようになるでしょう。
犬は「フンッ」や「フー」といったような、息が多く混じった音で鼻を鳴らすことがあります。そこにはどんな理由があるのかについて見ていきましょう。
知らない人間や犬がいる場所では、威嚇の意味で力強く「フンッ」と鼻を鳴らすことがあります。このときに、相手をジッと見ていたり、唸っている場合は吠える前触れでもあるので注意が必要です。
犬が興奮しそうなときは、速やかにその場を立ち去るといったような対策をとりましょう。
嗅覚がいまいち働いていないときに、整える意味で「フンッ」と鼻を鳴らしているとも考えられます。その場合は、鼻水や異物が鼻の中に詰まっているのかもしれません。
人間が鼻をかむように、犬も「フンッ」と鼻から息を吐くことで、違和感を取り除こうとしているのです。頻繁にするようであれば、鼻の中に異物が詰まっていないかを確認してあげましょう。
飼い主さんが遊んでくれないときや、おやつを中々くれないときにも「フンッ」と鼻を鳴らすことがあります。怒るほどではないですが、少しだけ機嫌が悪い状態です。
また、傍に来て何度も鼻を鳴らすようであれば、「どうしてかまってくれないの」といった不満の現れでもあります。
犬が「フンッ」よりも少し長めの「フー」という音で鼻を鳴らす場合は、リラックスしている状態であることが多いです。床でくつろいでいるときや、食事の後などによく見られます。
一緒にいるときに「フー」と鼻を鳴らしたら、飼い主さんの傍が落ち着ける場所だと認識している証拠です。
犬が「ピーピー」と高い音で鼻を鳴らしているときは、少し困ったような表情をしていることが多いです。その理由について解説していきます。
怯えていたり、不安を感じている場合に「ピーピー」と鼻を鳴らすことがあります。神経質な性格であったり、大人しく繊細な犬によく見られる行動です。
頻繁に鳴らすようであれば、慢性的なストレスを抱えているとも考えられます。ストレスは様々な病気の引き金となるため、不安の原因を探り、改善するように務めましょう。
飼い主さんに甘えたくて「ピーピー」と鼻を鳴らすこともあります。甘えたいという感情以外に、少し寂しさを感じている場合もあるでしょう。
しかし、「ピーピー」と鼻を鳴らす度にかまってあげてしまうと、わがままな性格に育ってしまうかもしれません。可愛らしいからといって、過剰に甘やかさないようにだけ注意しましょう。
犬が「ブーブー」や「ガーガー」といったような濁点のついた音で鼻を鳴らしている場合は、意図的に鳴らしている可能性が低いため注意が必要です。どんな問題があるのかを見ていきましょう。
犬が興奮し、鼻息が荒くなっているときは、鼻に通る空気の量が多くなり、「ブーブー」や「ガーガー」といった音を発します。この鼻が鳴っている場合は、動きも落ち着かないことが多いです。
音と同時に鼻水も飛んでいるようであれば、かなり興奮しているといえます。興奮の原因を探り、落ち着かせるようにしましょう。
鼻が鳴っているときに、くしゃみを吸い込んでいるような状態が見られる場合は、「逆くしゃみ」という症状であると考えられます。
逆くしゃみの詳しい発生原因はわかっていませんが、ほとんどが突発性のものだと考えられています。
症状は短時間で治まるため、犬が呼吸困難で倒れたりすることは稀です。あまりにも連続するようであったり、症状が重そうな場合は、一度動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
濁音の付いた音で鼻を鳴らしている場合は、呼吸器系の病気を発症していることも考えられます。呼吸が荒かったり、苦しそうにしている場合は注意が必要です。
考えられる病気は以下の通りです。
・短頭種気道症候群
・鼻腔狭窄
鼻を鳴らしたときの音の違いによって、犬の機嫌や体調の変化を知ることができます。それぞれの意味を覚えておくとで、犬が何を考えているのかを探るきっかけとして役立つでしょう。
また、鼻を鳴らすときに苦しそうにしている場合は、病気の可能性も考えられます。鼻を鳴らしたときの行動をよく観察し、感情表現と病気の違いを見分けられるようにしてください。
今回の記事を愛犬とのコミュニケーション向上に役立てていただければ嬉しいです。