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健康管理 / 病気
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2021.03.28

【獣医師監修】犬が足を捻挫したときの症状とは?治療にかかる費用や予防法を解説!

身体のつくりも骨格も異なる人間と犬ですが、犬も人間のように足を捻挫してしまうことがあります。犬が走っているとき・高いところから落ちてしまったとき等に「キャン」と鳴くことがあったら、もしかしたら足を捻挫してしまっているかもしれません。今回は、犬の足の捻挫の症状や捻挫をする場面・予防法、治療にかかる費用などを解説します。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:みゆき/ライター)

犬の足の捻挫ってどんな症状?

犬 足 捻挫

犬の足の捻挫は、何らかの拍子で関節が無理に曲がることで、関節をつないでいる靭帯(じんたい)が許容範囲を越えて引き伸ばされてしまった状態のことを言います。
引き伸ばされた靭帯は損傷を受け、その部位に炎症が起こし、痛みや腫れ、赤みだけでなく発熱を起こすこともあります。

捻挫した際の症状とチェック項目

犬は飼い主に「痛い」という主張をあまりしません。そのため、仮に捻挫をしていたとしても飼い主から見ると「ちょっと疲れているのかな?」と思う程度で、犬の捻挫は気付きにくい病気・怪我のひとつと言えます。

とはいえ、一度捻挫してしまうと癖になって再発しやすい病気・怪我となりますので、日頃から愛犬の歩き方や足回りをよく観察することで、適切な対処をできるようにしましょう。以下のような症状が見られる場合、足を捻挫している可能性がありますので、捻挫が疑われる場合にチェックする必要があります。

チェック項目

  • 歩き方がいつもと違う
  • 座ったまま動こうとしない
  • 足をあげたりかばうようにして歩く
  • 足が赤い・腫れている
  • 足をさわると熱い
  • 足を触られるのを嫌がる

犬が足を捻挫する場面とは?

犬 足 捻挫

犬は、日常生活の中のどんな場面で捻挫してしまうのでしょうか?ここでは、犬が足を捻挫する原因として多く挙げられるものを2つご紹介します。

原因1.高い場所からの落下

犬が捻挫をする原因としては、高い場所からの落下というのが多くなっています。おもちゃをキャッチしようとジャンプして失敗したり、急な方向転換をした際に転んで足を捻ってしまうこともあります。高い場所からの落下は骨折に至る可能性も高いため、高低差のある生活環境であれば改善してあげる必要があります。

原因2.足場が悪いところでの全力疾走

デコボコしている地面で犬が全力疾走すると、足に負担がかかり捻挫につながることがあります。また、走っている際に障害物につまずいたり、交通事故などで捻挫してしまうケースもあります。

捻挫しやすい犬種や年齢は?

捻挫はどの犬種でも起こりうるケガですが、そり犬やレース犬、猟犬など、激しく走ったり運動を要求される犬は、捻挫してしまう確率が高くなります。また、加齢や肥満などが原因となり、膝の前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)が断裂してしまうこともあります。

犬の足の捻挫の治療法とは?

犬 足 捻挫

犬が捻挫してしまった場合、無理な運動をせずに安静にしていれば概ね3日程度で回復してきます。幹部に熱を持っている場合は冷やしてあげましょう。

ただ、なかなか赤みや腫れが引かなかったり、3日以上足を引きずっているようなら、動物病院へ連れて行きましょう。捻挫ではなく脱臼や骨折している可能性もありますので、必要であればレントゲンを撮ってもらい、検査をしましょう。

病院では、必要に応じて痛み止めを処方してもらえます。また、靭帯断裂や剥離骨折してしまっている場合は手術が必要になることもあります。 手術するべきか、サポーターなどで治療するべきかは獣医師と相談した上で判断となりますので、経験豊富でしっかりと実績のある獣医師の診察を受けるようにしましょう。

治療にかかる費用

犬の足の捻挫の治療にかかる費用は、病院によって様々です。行う可能性のある項目として、診察料、レントゲン検査などが挙げられます。費用などでご不安がある場合は、まずはかかる予定の動物病院に診察を予約する際に電話などで確認してみましょう。

犬の足の捻挫の予防法はある?

犬 足 捻挫

犬の捻挫を予防するためには、部屋や外出先で危険な場所がないか、よく安全確認することが大切です。犬がおもちゃを追いかけて無理な体勢で方向転換したり、高いところから飛び降りないように注意してください。犬が家のフローリングなどで滑ってしまわないよう、床にカーペットなどを敷いたり犬の足裏の毛をこまめに切ってあげることも有効です。
また、犬の太りすぎると手足に余計な負担がかかってしまうなってまうので、適正体重をキープすることも非常に重要となります。

再発する可能性

犬の捻挫は元通りに歩けるようになっても、再発することも多いと言われています。捻挫が完治しないままで負担をかけてしまうと、靭帯がゆるんだままになり再び捻挫してしまうことがあるので、しばらくは散歩の距離の時間を短くするなどして負担を減らしてあげることが大切です。

犬の足の捻挫との向き合い方

犬の足の捻挫は軽度であれば安静に過ごすことで治癒しますが、そもそも捻挫ではなく脱臼や骨折しているケースもあります。そのため、犬の歩き方に違和感があったり足の腫れがなかなか治らない場合は、信頼できる獣医師の診断を受ける必要があります。
また、犬の捻挫は再発することも多いため、完治した後もあまり無理をさせないように十分注意してあげてください。捻挫が完治してからも、しばらくは散歩の距離を短くするといったケアが大切です。

  • 更新日:

    2021.03.28

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。