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健康管理 / 病気

2021.03.03

犬の目が開かないときに考えられる原因3つ!こんな症状を併発していたら要注意

突然愛犬の目が開かなくなってしまったら、とても心配ですよね。ウインクしたまま開かない、まぶたを閉じたままショボショボしているなど、何らかのトラブルが起きている可能性があります。
今回は、目が開かなくなったときに考えられる原因や病気と、その対処法をご紹介します。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:石原 柚/ドッグライター)

犬の目が開かない!考えられる原因3つ

犬 目 開かない

犬の目が開かなくなった場合、目の中だけでなく、目の周囲でトラブルが起きていることもあります。まずは考えられる原因から見ていきましょう。

【1】異物や打撲など外部からの刺激

外部の刺激で考えられるのは、砂やゴミ、花粉などの異物が目に入り、痛みで目が開けられない場合です。洗い残しのシャンプーが目の周りの皮膚や毛に残ると刺激により炎症を起こしてしまうこともあります。また、何らかの理由で目を打ってしまい打撲した場合も、目が開けなくなることがあります。

【2】角膜や結膜の炎症

逆さまつげや目の乾燥などにより角膜や結膜に炎症が起こると、目やにが増えて目が開かなくなることがあります。

目やにの状態によっては重大な病気の可能性も考えられます。目やにの色や量を把握しておきましょう。

【3】ワクチンによるアレルギーの可能性も

ワクチンの副作用で、稀に激しいアレルギー反応を起こすことがあります。目の周りや口の周りが赤くなり、顔がパンパンに腫れて目が開かなくなってしまうケースもあるようです。ワクチン接種後は注意してしばらく様子を見てあげましょう。

犬の目が開かないとき、こんな症状が併発している場合は注意!

犬 目 開かない

目が開かない症状と同時に併発している症状をチェックしてみましょう。症状によっては重大な病気の可能性もあり、放置してしまうと取り返しのつかないことになる場合もあります。気になる症状があったら、すぐに獣医師さんに相談しましょう。

目やにや流涙、光を眩しがるなどの症状

目やにや流涙などの症状が併発している場合は注意した方がいいでしょう。どのような病気の可能性があるのでしょうか。

考えられる病気【角膜炎】

角膜炎は、黒目の部分を覆っている角膜に炎症が起こる病気です。目やにや流涙のほかにも充血や、目を気にしてこするなどの症状が見られることがあります。

角膜炎の考えられる原因は、異物混入や、犬自身が目をかいてしまったなどの外傷性によるものと、免疫系の疾患や感染症、目の病気が原因で発症する非外傷性の2つです。抗生物質などの目薬で治療していきますが、重度の場合は手術が必要になる場合もあります。

角膜炎は小型犬から大型犬まで全般的に発症しますが、シーズーやパグなどの短頭種は目に傷がつきやすいため、特に発症しやすい病気です。充血やにごりがないか定期的にチェックを行い、該当する症状が見られた場合は動物病院を受診しましょう。

瞳の色が違う、血管が浮き出るような充血などの症状

瞳の中が緑色やオレンジ色に見えたり、充血したりしている場合は次のような病気の可能性があります。

考えられる病気【緑内障】

緑内障とは、眼球内部の圧力が高まり発症する病気です。中枢神経の1つである視神経が圧迫されることで、目の痛みや視力の低下など視覚障害が起こります。痛みで目が開かない、瞬きの回数が増える、目の近くを触られるのを嫌がるなどの症状も見られるようです。

治療法としては点眼薬や飲み薬、点滴などで眼圧の上昇を抑えますが、さまざまな治療をしても改善が見られない場合、眼球摘出を行うこともあります。治療が遅れると失明してしまう恐れもあるので、何かおかしいと感じたらすぐに動物病院へ行きましょう。

まぶたの痙攣、流涙や充血、目を眩しそうにするなどの症状

これらの症状から考えられる病気を見ていきましょう。

考えられる病気【眼瞼内反症】

瞼の異常として考えられる病気の一つとして眼瞼内反症が挙げられます。まぶたが内側に巻き込まれ、まつ毛やまぶたの縁が眼球に接している状態かもしれません。トイ・プードルやパグ、ゴールデン・レトリーバーなどの犬種は、まぶたの構造上、発症しやすいと言われています。

一時的な処置として眼球に当たっているまつ毛を抜いたり、軟膏で眼球への刺激を弱くしたりしますが、先天的な場合は外科的治療となる場合もあります。

また、ほかの病気が原因でまぶたの痙攣が起こり眼瞼内反症になっている場合は、原因となる病気の治療が必要です。目が開かなく痛そうにしていたり、目が濡れていたりなど普段と違う様子が見られたら受診しましょう。

犬の目が開かない!そうなる前に目のトラブルを防ぐ対処法

犬 目 開かない

普段から気を付けることで、さまざまな目の病気やトラブルを防げる場合もあります。ここからは対処法をご紹介しますので、参考にしてみてください。

毛や草などによる外傷を防ぐ

目の周りの毛が原因となることもあるため、定期的にトリミングして、毛を整えてあげましょう。また、お散歩中に目の高さの草むらに入ってしまうと、目に草などの異物が入って傷つく恐れがあるので、危険な場所には近寄らないようにしましょう。

目やにはこまめに拭き取る

こまめに目やにを除去することも対策の1つです。ティッシュを使ってしまうと目の表面が傷つく可能性があるので、水やぬるま湯で濡らしたガーゼかコットンを使って、優しく取り除いてあげましょう。目やにが増えてきた場合は自宅で対処しようとせず、獣医師さんの指示に従ってください。

日頃から観察することも大切

毎日愛犬の目の状態を観察することによって、早期発見・早期治療に繋がります。特に目が大きい犬種や、皮膚のしわが目に入りやすい犬種などは目のトラブルが起こりやすいので、日頃からよく観察してあげましょう。

愛犬の目を守るために早めに気づこう

犬 目 開かない

犬の目が開かなくなる症状には、さまざまな原因がありました。一歩遅くなると失明の危険もあります。治療が手遅れにならないためにも、異変があればできるだけ早く動物病院を受診しましょう。いざというとき、愛犬の変化にいち早く気づいて大切な目を守れるよう、日頃から愛犬の様子を見守ってあげてくださいね。

  • 更新日:

    2021.03.03

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。