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鴨肉のロースト
食べもの

2021.03.24

【獣医師監修】犬は鴨肉を食べても大丈夫?食べさせる際の注意点と栄養素まとめ

愛犬の食欲が低下しているときや特別なご褒美をあげたいと思ったとき、鴨肉を与えてもいいのかな、と考えたことはありませんか?「鴨肉」は犬が喜ぶ食材の一つで、注意点を守れば与えることができます。この記事では、鴨肉の栄養素や成分、犬に与える際の注意点、おすすめのレシピをまとめてご紹介します。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:江野 友紀/認定動物看護士)

犬も食べられる鴨肉の栄養素とは?

干した鴨肉のチップ

鴨肉は注意点さえ守れば、犬に与えても大丈夫な食材のひとつです。豚肉や牛肉ほど身近な食材ではありませんが、精肉店や一部のスーパー・インターネットなどでの購入が可能です。また鴨は英語でduck(ダック)。鴨肉を主原料としたドッグフードも販売されています。

まずは鴨肉にどのような栄養素・成分が含まれているのかをご紹介します。

ビタミンB1、ビタミンB2

ビタミンB1・ビタミンB2は、体内のさまざまな代謝に必要な酵素の働きを補っています。
ビタミンB1は神経系の機能を正常に保つために欠かせない栄養素で、体内では心臓、肝臓、腎臓および脳に高濃度に分布しています。不足するとチアミン欠乏症(脚気)になり、歩行障害や視力障害を起こします。
ビタミンB2は皮膚や被毛の健康維持に欠かせない栄養素で、不足すると乾皮症や、光線過敏症などの皮膚病になります。

鉄は体内の酸素運搬に関わる栄養素で、赤血球のヘモグロビンに多く存在します。鉄が不足すると酸素の供給が十分にできない状態になることで鉄欠乏性貧血になり、人では集中力の低下や、頭痛、食欲不振、筋力低下、疲労感といったな症状が現れます。また、過剰に摂取した場合には下痢や嘔吐を引き起こします。

不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸は植物や魚の脂に多く含まれますが、鴨肉にも多く含まれます。
不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分けられます。一価不飽和脂肪酸で知られるオレイン酸は血液中のLDLコレステロールを下げる効果があります。多価不飽和脂肪酸はリノール酸、α-リノレン酸などがあり、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなど、さまざまな作用を持っています。

犬に鴨肉を食べさせる際の注意点

ご飯の器を持って走る犬

犬に鴨肉を与える際の注意点をご紹介します。

必ず加熱する

生の鶏肉や豚肉、牛肉などには寄生虫や大腸菌、サルモネラ菌などが存在する可能性があり、犬が感染すると下痢や嘔吐などの症状が現れます。また、生肉に存在する病原体は犬のみならず人間にも感染することがあります。犬に肉を与える際には煮る、焼くなど加熱調理し感染を予防しましょう。

味付けしない

鴨肉に限りませんが、犬に与える食材には調味料で味付けをしないようにしましょう。犬は嗅覚が優れているのでニオイから食材を感じ取ることができます。そして、味を感じるための「味蕾」は人間の1/5と言われおり、味覚は人間と比べて感度が低いとされています。人の食事のように味付けをすると塩分過多など犬の健康に悪影響を与えることもあるので、素材の味のままで与えましょう。

細かくカットする

鴨肉を大きいサイズのまま与えると、喉に詰まらせてしまうことがあります。小型犬や、飲み込む力が弱い高齢犬などは特に注意しましょう。消化しやすくするためにも、なるべく細かく切ったり、フードプロセッサーにかけてから与えるようにしましょう。

与える際には適量を守る

鴨肉はヘルシーで身体に良いイメージがあるかもしれませんが、与えすぎれば消化不良や肥満の原因にもなります。
また、多くの子は鴨肉を使った手作りごはんを喜んで食べてくれると思いますが、手作りごはんだけで犬に必要な栄養をバランスよく摂らせてあげることはなかなか難しいものです。慣れないうちは、主食は総合栄養食のドッグフードを与え、鴨肉はトッピングにしたり、食欲が低下しているときなどの特別なごはんとして与えることをおすすめします。

愛犬のための鴨肉を使ったおすすめレシピ

犬 鴨肉

簡単に作れる、愛犬のためのおすすめレシピを2つご紹介します。

1.鴨肉と野菜のスープ

まずは「鶏肉と野菜のスープ」です。水分補給させたいときにもオススメのレシピです。

材料

  • 鴨肉・・・50g
  • 白菜・・・30g
  • かぼちゃ・・・20g
  • 水・・・150cc

作り方

  1. すべての材料を食べやすいサイズに小さく切る。
  2. 鍋にかぼちゃと水を入れ、火が通るまで煮込む。
  3. 鴨肉、白菜を入れて更に5分ほど煮込む。
  4. 具がしんなりしたら完成です。人肌程度に冷まして与えましょう。

2.鴨肉と卵の雑炊

つづいて「鴨肉と卵の雑炊」です。同時に卵と豆腐のタンパク質摂取が期待できます。

材料

  • 鴨肉・・・30g
  • 豆腐・・・50g
  • 卵・・・1個
  • 炊いたお米・・・80g
  • 水・・・200cc

作り方

  1. ボウルに卵を割り入れ、溶きほぐします。
  2. 鴨肉、豆腐は食べやすいサイズに切ります。
  3. 鍋に水を入れて加熱し、沸騰したら鴨肉、炊いたお米、豆腐の順に入れます。
  4. 鴨肉に火が通ったら卵を加え、卵が固まったら完成です。

愛犬の食事に鴨肉を上手に取り入れよう

アヒルのおもちゃと犬

いかがでしたか?鴨肉は私達にはあまり馴染みがない食材ではありますが、上手に取り入れることができれば手作りごはんのアレンジの幅も広がります。愛犬に与える際には必ず加熱する、細かくカットするなど注意点を守り、安全に与えてくださいね。

  • 更新日:

    2021.03.24

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。