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柴犬 小説
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2021.03.11

アマチュア小説ライターが綴る、犬と暮らした日々のこと【第2部】|vol.2

お座りと待てとコロリンと・後編

お散歩デビューの前に、コマンドを覚えることになったメロン、
お座りをマスターした後は、待てに挑戦です。

#柴犬 / #豆しば暮らし

笠井 ゆき/ライター、葬儀司会者

この記事は、アマチュア小説家が「犬と暮らした日々のこと」をもとに綴る創作物語【第2部】の連載第2話です。

トレーナー交代

パパとママと遊んだりお昼寝をしたり。お座りをマスターした後、メロンは楽しく過ごしました。

「一度にたくさん覚えるのは大変だから、続きはまた明日にしよう」

「明日は私、仕事が入ってないから、私がやってみる!」

「じゃあ、お座りの姿勢から待てを覚えさせてね。教え方を説明するから」

パパから教え方の説明を受けながら、ママは感心していました。

メロンを家族に迎えることにそれほど乗り気ではなかったパパ。
豆しばメロンを売ってそのお金で…なんて、あまりにも酷すぎる冗談を言っていたパパ。
いつの間にか、メロンにとって何が最善かを真剣に考えるようになっていました。

「成長しているのは、メロンだけじゃないってことだ」

お座りからの待て、そして

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翌日ママは、メロンに待てを教え始めました。

ご褒美のフードを手の平に乗せて…お座りをしているメロンの顔の少し上あたりに、手の平を下げて…もう片方の手をメロンの顔にかざして「待て」。
メロンのお尻が上がる前に、「よし」と解除の指示をして、ご褒美をあげて褒めます。

待ての時間は1秒、それができたら3秒と、少しずつ伸ばしていきました。

「すごいねメロン、待てもできるね! じゃあさ…」

休憩をとった後、ママは伏せを教え始めました。

何かを覚えるということが、メロンにはとても楽しく夢中になれることのようです。そして、家族と一緒に何かをして、喜んでもらえるということも。
何度も繰り返しているうちに、伏せもマスターしてしまいました。

「お座り! 待て! 伏せ!」

ぎこちなくはあるけれど、この一連の動作もできるように。

「メロン、本当に前世は学者さんだったんじゃない? どう考えても、こんなに短時間でマスターできるはずがないもの」

ママは、奇跡を目撃したような気持ちでした。

ママのオリジナル、「コロリン」!

伏せをしたメロンを、ママは横からそっと押してみました。
特に目的があったわけではありません。ただ、何となく。

押されたメロンは、体を横たえ、そのまま仰向けに…。

「あっ、これもコマンドにしようか! 名付けてコロリン。どう?」

お座り等に比べれば優先順位の低いコマンドですが、芸としては面白そうでした。

「今度は、ちょっと言い方を変えるよ?」

ママは指をピストルの形にして…「バーン!」
それに合わせてメロンがコロリン。

「すごーい、できたできた! 一度でできるなんて、さっすがメロン! あんたぁ天才だよ!」

大袈裟に褒めちぎるママと、はにかむメロン。
このコロリンが、後々大いに役立つ日が来ることを、ママもメロンもまだ知る由もありませんでした。

  • 公開日:

    2021.03.07

  • 更新日:

    2021.03.11

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ライター・専門家プロフィール
  • 笠井 ゆき
  • ライター、葬儀司会者
  • 年中無休の犬好き、犬バカです。只今、自宅警備員まめお(パピヨン)と同棲中!犬を愛する喜びを、皆さまと分かち合ってゆけたら幸せです。どうぞよろしくお願いいたします。