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ブリュッセルグリフォンとぬいぐるみ
犬を迎える
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2021.02.11

ブリュッセルグリフォンの子犬の体重変化は?生まれるまで・子犬期の育て方の基本

日本でのブリュッセルグリフォンの知名度はそれほど高くありませんが、鼻ぺちゃの愛嬌のある顔とスパニエル種の長毛を合わせ持つ独特な風貌を好む愛犬家は少なくありません。今日はブリュッセルグリフォンの子犬が生まれるまでや、成長スピード、子犬を迎えてから知っておきたいこと、などについてお話しします。

#ブリュッセルグリフォン

泉 能子/愛犬家、ドッグライター(監修:加藤 みゆき/獣医師)

ブリュッセルグリフォンの子犬が生まれるまで

ブリュッセルグリフォンの子犬

ブリュッセルグリフォンは、過去の短い期間にパグやヨークシャー・テリア、トイ・スパニエルなど多種の犬と交配され、何度も改良を重ねてきた経緯があり、ブリーディングそのものが難しく難産になりやすい犬種と言われています。

ブリュッセルグリフォンの妊娠期間

ブリュッセルグリフォンに関わらず、犬は交配から63日程度で出産します。犬に早産ということはなく、ほとんどの犬が予定日通りに出産します。

ブリュッセルグリフォンの子犬の生まれる頭数

ブリュッセルグリフォンは、幾度もの改良による個体劣化のため、妊娠能力そのものが弱く生まれても1頭、多くても2頭という少数出産になります。
また無事に生まれても虚弱体質であったりして、残念ながら生後数週間の死亡率が約60%と非常に高いとされています。

ブリュッセルグリフォンは難産に要注意!

ブリュッセルグリフォンは体重3~5kgの小型犬であることに加えて、短頭種であることもあり、難産になることの多い犬種です。 母犬の身体の大きさに比べて、生まれてくる子犬の頭が大きいため、帝王切開になることも覚悟しておく必要があります。 ブリーディングそのものが高い繁殖技術が必要な犬種であることからも、個人の自宅での出産は難しく動物病院での出産が望ましいでしょう。

ブリュッセルグリフォンの成長スピード・体重変化

ブリュッセルグリフォンの子犬

ブリュッセルグリフォンの子犬は、生後1年の間に身体の大きさはもちろん、知能や行動が大きく成長します。その成長過程を前もって知っておくことで、健康で丈夫な成犬へと育てる準備ができます。

ブリュッセルグリフォンの体重の変化

ブリュッセルグリフォンの子犬~成犬にかけての体重変化の目安をご紹介します。

生後3~4週間

生後9~13日目には生まれたときの体重の約2倍になります。 生まれてからの14日間は子犬が健康な成犬になるための重要な期間です。 母親からもらう初乳は、子犬の免疫をサポートするための大切な栄養素となります。

生後1か月

生後20~30日目には体重が4倍になります。 生後4~12週は子犬の離乳期にあたるため、母乳の免疫サポートが途切れます。
この時期にはまだ子犬自身で免疫を発達させることができないため、病気にかかりやすくなるので注意が必要です。

生後3~5か月

生後3~5か月の子犬は急速に成長します。小型犬であるブリュッセルグリフォンも骨格形成などが最大の成長期に入ります。 この時期では固形のフードを食べさせることができるようになります。

生後8~12か月

この時期になると子犬の成長が落ち着き、成犬の体重になり生まれたときの20倍の重さになります。

ブリュッセルグリフォンの子犬の成長に伴う身体的変化

ブリュッセルグリフォンの子犬に独特な成長に伴う身体的変化というものはありません。
一般的に子犬は最初の1ヵ月で初めて歯が生え、初毛から成犬の被毛に生え変わり、生後3~5ヵ月で骨格などが形成されます。

ブリュッセルグリフォンの子犬を迎えたら

ブリュッセルグリフォンの子犬

ブリュッセルグリフォンは、日本ではまだまだレアな犬種のため、育て方が難しいのでは?と思われるかも知れませんが、優秀なコンパニオン・ドッグでもあり、人懐っこい性格で子供がいる家庭でも心配の少ない犬種です。ただやはり日本では同じ犬種の飼い主さん同士でお悩み相談などがしにくい状況ではあります。ブリュッセルグリフォンの子犬を迎える前に知っておきたいあれこれについてお話しします。

子犬のごはんの与え方と給餌量

ブリュッセルグリフォンの子犬に限ったことではありませんが、子犬に与えるごはんの量は与えるフードの袋の裏に書かれている量を目安に与えるのが基本です。 子犬の成長期には成犬より多くのエネルギー量を必要としますが、まだ消化器官が未熟なため、一度に多くのフードを消化することができません。 ごはんは1日に3~4回に分けて与えるようにしましょう。

ブリュッセルグリフォンの子犬のはじめてのタイミングあれこれ

子犬にとっては、何もかもが初めてのことになります。散歩やしつけ・シャンプー等それぞれのお世話をする初めてのタイミングはいつ頃が良いのでしょうか?

散歩を始めるタイミング

子犬の散歩を始めるタイミングは、最後のワクチン終了後1週間を過ぎた頃が目安となります。

リードやハーネス、首輪などに慣れさせるために、室内でつける練習をしておくようにしましょう。 初めての散歩でいきなり歩かせると、不安や恐怖で動けなくなることがあります。 最初のうちは抱っこやスリングなどで、外の世界に慣れさせることから始めると、スムーズに散歩ができるようになります。

シャンプーを始めるタイミング

子犬にシャンプーを始めるタイミングは、最初のワクチンを受けてから1~2週間後が目安ですが、子犬は免疫力が弱いので体調が安定しているときにするようにしましょう。 シャンプーの頻度は月に1~2回程度でかまいません。

しつけを始めるタイミング

ブリュッセルグリフォンの子犬のしつけを始めるタイミングは、自宅で生まれた場合は生後2~3ヵ月頃、ブリーダーから迎えた場合は家に慣れてきた時から始めましょう。 飼い主には忠実で物覚えのいいブリュッセルグリフォンですが、少し頑固なところもあるので、強く叱るのではなく根気良くしつけると上手くいきます。 人が好きなので番犬には向いていませんが、穏やかな性格で初めての人や他犬にも友好的に接することができます。

ブリュッセルグリフォンの気を付けたい病気

ここではブリュッセルグリフォンが気を付けたい病気をご紹介します。初めてブリュッセルグリフォンの子犬を迎えることになった場合には、万が一の事態に落ち着いて対応できるよう頭に入れておくようにしましょう。

軟口蓋過長症

軟口蓋(なんこうがい)とは、口腔の上側の硬口蓋(こうこうがい)の奥に続く柔らかい部分のことで、その軟口蓋が正常よりも長いことを、軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)といいます。 軟口蓋が長いことで空気の通り道が狭くなり、呼吸がしにくくなる病気です。 軟口蓋過長症はブリュッセルグリフォンなどの短頭種に多くみられます。

軟口蓋過長症の根本的治療は、軟口蓋の長い部分を外科的に切除すること以外にはありません。

熱中症

熱中症とは、体が外界の気温の上昇に順応できず、体温が異常に上昇する状態のことです。 犬の体温は40.5℃以上で高熱とされています。

短頭種であるブリュッセルグリフォンは、口腔内の面積が狭いためパンティングで口から熱を逃がすのがとても苦手です。 夏の昼間の散歩は避け、室内でもエアコンなどでの空調管理は欠かせません。

心臓疾患

短頭種特有の呼吸器疾患の多いブリュッセルグリフォンは、それに伴う心臓疾患にもなりやすいといわれています。 予防することの難しい疾患なので、年に一度の定期健診は欠かさず受けるようにしましょう

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼とは、後ろ足の膝蓋骨(膝のお皿)が正常な位置から外れ脱臼してしまう疾患のことです。 小型犬に多くみられ、膝関節の溝が浅いことが原因であることが多いとされています。 初期段階では無症状の場合が多いのですが、脱臼が進むと片足を上げて歩いたり、引きずったりするようになります。

ブリュッセルグリフォンの子犬を愛情たっぷり育てよう!

ブリュッセルグリフォンの子犬

ブリーディングが難しいことや、出産能力が弱いことから生まれる頭数も少なく、まだまだ日本では希少犬種のブリュッセルグリフォンですが、性格は明るくて家族への愛情も深く、コンパニオン・ドッグとしても優秀な犬種です。ちょっとユニークな風貌ですが、何ともいえない不思議な魅力がありますよね。ブリュッセルグリフォンの子犬を迎えることになった場合には、愛情たっぷりに犬種の特性をしっかり理解した上でお世話をしてあげてください。

  • 更新日:

    2021.02.11

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。