まずは、老犬に手作りごはんを与える時の気をつけるべきポイントを3つ紹介していきます。
市販のフードを食べ慣れたものから新しいフードへと移行する場合は、徐々に新しいフードの割合を増やしながら移行していきます。これは急にごはんの内容が変化すると愛犬の体にとって負担になってしまうためです。
同様に市販のフードから手作りごはんに変える場合は、いきなりすべてを手作りにするのではなく、ドッグフードの量を減らして手作りごはんをトッピングする形で、まずは与えてみましょう。愛犬の体調に変化がないか様子を見ながら、1週間程度かけて手作りごはんの割合を増やしていき、問題なければ完全に手作りごはんに移行してみましょう。
老犬になると活動的だった成犬に比べてどうしても活動量や代謝が落ちる為、成犬時と同じカロリーを与えていると太ってしまう可能性もあります。
また、活動量が減ることで筋肉量も減少してしまうため、成犬時よりも良質なタンパク質を摂らせる必要があるので、高タンパク低脂質の食事を心がけましょう。高タンパクで脂肪分が少ないタンパク質源としては、鶏肉や馬肉、鹿肉などがおすすめです。
手作りごはんの利点は、水分をたっぷりと補給できることにあります。
ドライフードは長期間保存可能なように含有水分を抑えているため、別で水分をとる必要があります。しかし、老犬になると保水量が落ちることや歩行が不自由なために、頻繁にお水を飲めなくなったりと脱水気味になる傾向にあります。
水分を多めに摂取しても、自然とおしっことして出るため、少し多めに与えるようにするといいでしょう。手作りごはんの場合お野菜やお肉などにも水分が含まれていますし、夏場などはスープなどにして水分を多くとれるよう心がけましょう。
ここでは、実際にシニアの愛犬のために手作りしている方たちのごはんをInstagramから紹介していきます。
10歳と9歳のダックスを飼われている方の見た目も鮮やかなごはん。ささみの茹で汁にゼリーの素を入れて作ったそうで、風味もよりアップ!食欲がない子でも喉越しよくペロリと完食できそうですね。
目視できるだけでも9種類の小さく刻まれたお野菜が入った栄養たっぷりのスープごはん。鯛のアラで出汁をとった贅沢なスープは、さぞいい香りがするのでしょう。至近距離でじっと見つめたくなっちゃうのも分かりますね!
消化吸収が苦手な11歳のトイプードルを飼われている方の手作りごはんです。栄養価の高いうずらの卵をトッピングすることで、より高タンパクなごはんに。出汁を取るようになったら、汁だくのごはんも食べるようになったそうで、やはりいくつになってもより美味しい物は分かるようですね。
最後に老犬のための手作りごはんを作る助けになるおすすめの料理本を紹介していきます。作ってみようかな?と考えている方は、たくさんのレシピが載っているレシピ本を一冊持っておくと安心です。
7歳からの老犬の体調にあった手作りごはんの素材選びや調理法などを紹介しているまさに老犬のための料理本です。介護が必要になった時の食事や関節や目などの気になる症状部分をケアするレシピなど体調が変化しやすい老犬の健康と食事の面から付き合うノウハウが詰まっています。
2名の獣医師が考案した簡単で栄養バランスのとれたレシピが満載の料理本です。スーパーで手に入る身近な食事を使った作り方のシンプルなものが多く、作り置きも可能なので、忙しい中でも愛犬に手作りを与えたい!という方におすすめの一冊です。
老犬がいつまでも元気に過ごすために、食事はとても重要です。老犬と一概に言っても身体の状態は様々ですから、初めて手作りごはんを与える際は、しっかりと様子を観察しましょう。旬の食材を取り入れながら、食が細くなってしまった子でもごはんの時間が楽しくなるような手作りごはんを作ってみてくださいね。