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お手入れ

2021.02.06

紀州犬は抜け毛が多い?被毛のタイプとお手入れ方法

引き締まった容姿とキリッとした瞳、そして真っ白な被毛が印象的な紀州犬は、秋田犬や甲斐犬に次いで、1934年に天然記念物に指定された犬です。
ここでは、紀州犬の被毛のタイプや家庭でのお手入れ、トリミングサロンでのお手入れについて解説します。

文:江野 友紀/認定動物看護士

紀州犬の被毛のタイプ

紀州犬 抜け毛

まずは紀州犬の被毛のタイプからご紹介します。

紀州犬は抜け毛が多い?

紀州犬は換毛期になると、大量の抜け毛が発生します。その理由は、紀州犬の被毛の構造にあります。

コートタイプ

紀州犬の被毛は、日本犬共通の特徴であるストレートの短毛です。

被毛の構造

紀州犬の被毛は長くて硬い「オーバーコート(上毛)」と、短くて柔らかい「アンダーコート(下毛)」から成ります。このような構造の被毛をダブルコートと言います。
オーバーコートには皮膚を保護する役割があり、アンダーコートには保温や保湿の役割があります。換毛期になるとアンダーコートは気温の変化に対応するため抜け替わり、大量の抜け毛が発生します。

代表的なカラー

紀州犬の代表的なカラーは白です。公式には赤と胡麻も認められていますが、繁殖を繰り返すうちに白い被毛の個体が大半を占めるようになりました。これは、猟に出る際に獲物と区別しやすくすることや、猟の際に背景に溶け込まないためと考えられています。

紀州犬の家庭でのお手入れ

紀州犬 抜け毛

家庭でできる紀州犬のお手入れについてご紹介します。

抜け毛対策

抜け毛対策の基本はブラッシングです。抜け落ちて散乱する前に、ブラシで抜け毛を除去しましょう。外出先での抜け毛の散乱が気になる場合は、服を着用するのも一つの方法です。

毛玉対策

紀州犬に毛玉ができることはほとんどありませんが、お手入れを怠ると毛が絡み合い毛玉になることがあります。もつれがひどくなったものが毛玉なので、もつれがあればブラッシングできちんとといておきましょう。

シャンプー

日々の基本的なお手入れはブラッシングと水気をよく絞ったタオルで拭くだけで十分ですが、定期的なシャンプーもおすすめです。頻度は月1回程度で十分です。
シャンプー前にはブラッシングし、被毛に付着したほこりを落としたり、無駄毛を除去しておきましょう。

シャンプーのやり方

日本犬はシャンプーが苦手な子が多く、紀州犬も例外ではありません。犬の様子を見ながら、少しずつ慣れさせるようにしましょう。
シャワーの水温は35~37度くらいが目安です。顔回りは嫌がることが多いので、足元やお尻から濡らしていきましょう。犬を不安にさせないよう水圧が弱い状態で始め、シャワーヘッドを身体に密着させるようにすると毛の根元まで上手に湿らせることができます。シャンプー剤はよく泡立て、指の腹で揉みこむように洗いましょう。

ブラッシング

通常のブラッシングは週に1~2回、抜け毛が増える換毛期には2~3日に1回くらい行いましょう。
アンダーコートが密に生える紀州犬には、スリッカーブラシがおすすめです。スリッカーブラシはくの字型に曲がった細い針金がたくさん付いていて、効率的にもつれをといたり、抜け毛を除去します。手のひらで握るように持つと力が入りすぎて擦過傷(擦り傷)になることがあるので、柄の部分を鉛筆の持ち方で軽く持ちましょう。

その他

大人しい子であれば、爪切りにチャレンジしてみましょう。お散歩で爪が十分削れていれば切る必要はありませんが、地面に付かない狼爪(ろうそう)に限っては伸びすぎると巻き爪になって肉球に刺さることがあります。
白い爪の子は血管が透けて見えます。血管を傷つけると出血してしまうので、血管の数ミリ手前まで切りましょう。嫌がって暴れてしまう場合は無理をせず、動物病院やトリミングサロンにお願いしましょう。

紀州犬のトリミングサロンでのお手入れ

紀州犬 抜け毛

トリミングサロンでは、自宅では難しい爪切りや肛門腺などのケアを受けることができます。サロンによっては日本犬を受け付けていない所もあるので、予め確認しておきましょう。

紀州犬におすすめのメニュー

紀州犬はカットを必要としないので、シャンプーコースがおすすめです。一般的にシャンプーコースには爪切りや足裏バリカン、耳掃除、肛門腺しぼりなどが含まれています。

頻度の目安

トリミングサロンを利用する場合、頻度は月1回程度で十分です。皮膚病などで獣医師からシャンプーの頻度について指示があればそれに従い、トリマーさんにも説明しておきましょう。

料金の目安

シャンプーコースの料金の目安は4,500~6,000円くらいが相場です。料金表には記載されていないことも多いので、トリマーさんに問い合わせてみましょう。

紀州犬は抜け毛が多い犬!定期的なお手入れを

紀州犬 抜け毛

カットが必要な犬種と比べると、紀州犬はお手入れが簡単な犬、と思われるかもしれません。しかし、換毛期には大量の抜け毛が発生し、放置すれば皮膚病の原因にもなります。自宅で十分ケアしてあげられないときは、トリミングサロンを上手に利用しましょう。
定期的なお手入れで、愛犬の健康を守ってあげて下さいね。

  • 更新日:

    2021.02.06

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ライター・専門家プロフィール
  • 江野 友紀
  • 認定動物看護士
  • 地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。 ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。 普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。 ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。