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食べもの

2021.02.10

手づくりごはん|パートナーに優しいレシピ|vol.51

パートナーに優しいレシピ|ヤギミルクは犬の体に優しい食材!

「フードは全然食べてないのに、牛乳飲ませてたせいか太っちゃった」
「うちは牛乳飲ませるとお腹壊すからあげられないんだ」
「だったらヤギミルクがいいよ! うちも牛乳ダメだけど、ヤギミルクなら平気だよ!」
公園で犬仲間さんたちと話していた時の会話です。ヤギミルクは犬の飼い主さんたちの中でも高評価を得ている食材です。
実はヤギミルクには、栄養面で牛乳とは違う特長があります。愛犬のダイエットを考えている飼い主さん、ヤギミルクはお助け食材かもしれません!

#パートナーに優しいレシピ

Author :さのさえこ/ドッグライター

牛乳とヤギミルクを比較してみよう

牛のかぶりものをしている犬

よく比較される牛乳とヤギミルクは、みなさんご存知のとおり、牛乳は牛の乳、ヤギミルクはヤギの乳です。そして、体格の違いはありますが、牛もヤギもウシ科の草食動物です。

それぞれのお母さんから出る乳は、それを飲む子牛や子ヤギにとってなくてはならない大切な栄養源です。一見、共通点の多い牛とヤギですが、その乳の内容はどのようになっているのでしょうか?

牛乳とヤギミルクの三大栄養素の比較

100g当たりの牛乳とヤギミルクのカロリー、炭水化物、タンパク質、脂肪、カルシウム、リンを比較してみました。

牛乳

  • カロリー:69kcal
  • 炭水化物:5.0g
  • タンパク質:3.4g
  • 脂肪:3.9g
  • カルシウム:114mg
  • リン:96mg

ヤギミルク

  • カロリー:63kcal
  • 炭水化物:4.5g
  • タンパク質:3.1g
  • 脂肪:3.6g
  • カルシウム:114mg
  • リン:50mg

一見すると牛乳とヤギミルクでは大きな差はないようです。強いて言えば、カルシウムとリンのバランスは牛乳の方が良いように見えます。一方で、脂肪分が若干少ないせいか、ヤギミルクの方がカロリーは低めです。

ヤギミルクは不調の原因になりにくい

5大栄養素ではあまり差のなかった牛乳とヤギミルクですが、「αS1カゼイン」「乳糖(ラクトース)」の含有量には大きな違いがあります。

牛乳を飲むとお腹を壊す、アレルギー反応が出るというのは、この2つの成分が牛乳の方には多く含まれており、逆にヤギミルクには少ないということに理由がありそうです。

αS1カゼイン

タンパク質の一種で、アレルゲンのひとつになると言われています。牛乳のタンパク質のほとんどはカゼインが占めており、さらにαS1カゼインを含むαカゼインがその中の半分以上に当たることから、体質によりアレルギーを起こす場合が考えられます。

乳糖(ラクトース)

小腸で分泌されるラクターゼは、乳糖を消化する消化酵素です。このラクターゼの分泌量が少ない体質である場合、消化不良が起こり下痢を起こしやすくなることがあります。また、牛乳はヤギミルクより脂肪分が少し多めであることも、お腹を壊しやすくする原因になると言われています。

ヤギミルクが牛乳よりも魅力的なところは?

飼い主を見上げて笑う犬

アレルギーが出にくい、お腹を壊しにくいという点で、ヤギミルクは牛乳よりも摂りやすい食材です。でもそのほかにもヤギミルクには大きな魅力が2つあります。
一般的な「ミルク」のイメージとは違う特長が、ヤギミルクに存在します。

シスチンが導き出すタウリンの効果

スタミナドリンクのイメージが強いタウリンですが、実はこんな健康効果があると言われています。

タウリンの健康効果

  • 子犬の脳の発達を助ける
  • 心臓や血管の機能を高める
  • 脂肪の消化を助ける

犬は猫とは違い、体内でタウリンを作ることができますが、その際に使われるのが「シスチン」という成分です。
ヤギミルクには、このシスチンが牛乳の約1.5倍も含まれていることが分かっています。まだタウリンの生成が未発達の子犬や、体力が衰えがちなシニア犬のサポートとして、ヤギミルクは効果的な食材かもしれませんね。

中鎖脂肪酸で痩せやすい体になれる

もうひとつ、牛乳よりもヤギミルクに多く含まれる成分に「中鎖脂肪酸」があります。

中鎖脂肪酸は子犬がすぐにエネルギーとして使えるように、消化しやすい形で体内に摂りこむことのできる栄養素です。また、脂肪の燃焼を促す効果もあり、ダイエット中に摂ることで痩せる効果も期待できます。

これは私の勝手な憶測なのですが、平原で生活する牛に対して、ヤギは断崖絶壁のような場所を無理なく移動して生活できる動物です。このような性質から、脂肪燃焼効果が高く筋肉質な体が必要なのかもしれませんね。

ヤギミルクでシチューを作ってみよう

ヤギミルクで作ったシチューを前にする犬

まだ寒い日が続いています。今回はヤギミルクで温かいシチューを作ってみました。脂肪燃焼効果を狙うなら、カルニチンを多く含むラム肉や牛肉の赤身がおすすめですが、子犬やシニア犬なら、消化しやすく代謝アップ効果もある豚のヒレ肉などがおすすめです。今回は豚ヒレ肉のシチューにしてみたいと思います。

ヤギミルクの燃焼促進シチュー

ヤギミルクシチューの材料と作り方です。

【材料】

  • ヤギミルク(ここでは粉末を使用)
  • 豚ヒレ肉
  • 愛犬が好きな野菜
  • ※量は愛犬に合わせて調整してください

【作り方】

  1. 野菜と豚ヒレ肉をゆでる
  2. ゆで汁ごと器に盛りヤギミルクを溶かす

我が家にあったヤギミルクはカボチャ入りだったので、黄色いシチューになりました。 今回は粉末のヤギミルクを使いましたが、もちろん液体でも作れます。その場合は野菜と豚ヒレ肉をレンジで加熱すると早く簡単にできそうですね。

ヤギミルクはおやつ以上の健康効果が!

喜ぶ犬

何となくおやつのひとつとして与えることの多いヤギミルクですが、心臓への働きかけや脂肪燃焼の効果が期待できる健康食材です。
初めて与える時は、愛犬の様子を見ながら、少しずつ量を増やしていくことをおすすめします。アレルギー反応やお腹の様子をよく見てあげてくださいね。
体に合えば、ヤギミルクはとても良い食材です。上手に利用して、愛犬を喜ばせてあげてくださいね!

  • 更新日:

    2021.02.10

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ライター・専門家プロフィール
  • さの さえこ
  • ドッグライター
  • 子供の頃はアレルギーで飼えなかった犬を、大人になって初めて迎えることができました。しかし里子で迎えた初めての愛犬は、外耳炎、歯肉炎、膿皮症、膝蓋骨脱臼を持っていました。 この子をきれいな体にするにはどうしたら良いか。そんな気持ちから得た経験を、「犬の食」を通してお伝えできればと思っています。