「猫がまたたびに反応するみたいに、犬もまたたびに反応するの?」という疑問を持ったことはないでしょうか?猫がまたたびに夢中になっている様子は、とても可愛らしいですよね。
本記事では、犬がまたたびに反応するかどうかについて、またたびの代わりとなる犬向けのおやつ・おもちゃをご紹介します。
結論から言うと、犬はまたたびに反応しません。犬と猫はペットの定番であることから、つい体質が同じだと思われがちですが、全く違う動物だということを理解しておきましょう。
またたびを犬に使用したからといって、プラスになることもマイナスになることも起きません。
またたびに反応を示すのはネコ科の動物だけです。またたびに含まれるマタタビラクトンとアクチニジンという成分が、脳の中枢神経を刺激することで一時的に陶酔状態を引き起こします。
しかし、なぜネコ科の動物にだけ反応を示すのかについては、未だ詳しいことが分かっていません。また猫がまたたびに反応している様子が酔っ払った状態に似ていることから依存性を心配する飼い主さんもいらっしゃいますが、一時的なもので依存性はほとんどないとされています。
またたびは猫にとって安全な物であるように、犬がまたたびを食べてしまっても、健康に被害が及ぶことはありません。
ただし、またたびの実や粉末がついた小枝は、誤って呑み込んでしまうと喉に詰まらせる危険があります。また、反応しないとはいえ、神経に作用する物であることには変わりありません。
特に目的がないのに、またたびを犬に与えるのは控えたほうがいいでしょう。
犬と猫の多頭飼いをしていると、犬もまたたびに興味を持つことがあります。それは、またたびだから反応しているのではなく、独特な匂いに興味を示しているだけだと考えられます。
また、またたびのついた小枝をおもちゃと勘違いして、噛んで遊んだりすることもあるでしょう。またたびを舐めさせるのが心配な場合は、別のおもちゃを与えてあげてください。
またたびで猫が気持ちよさそうになっているのを見ていると「犬にもまたたびみたいなものがあったらいいのに」と感じるかもしれません。残念ながら、犬にはまたたびのような効果を引き出すものはありません。
しかし、興奮を落ち着かせたり、食欲増進に使えるおやつ・おもちゃはあります。それぞれ紹介していきます。
犬を静かにさせたいときは、豚や牛のひづめを与えてあげるのがおすすめです。匂いに惹かれ、夢中になって噛み続けてくれるでしょう。ひづめを与えることで、歯磨き効果やストレス解消効果も期待できます。
しかし、ひづめはとても硬いため、サイズが大きすぎたり長時間噛み続けたりすると歯が折れたり、割れた欠片を誤嚥するといったトラブルが起きることがあります。必ず目の届く範囲で、犬種に応じた大きさのひづめを時間を決めて与えるようにしてください。
噛むタイプのおもちゃでも、ひづめと似たような効果を得られます。おもちゃを使ってくれかどうか心配な場合は、食欲をそそる匂い付きの物を選ぶのがおすすめです。
本当のおやつのように食いついてくれるのと、壊れるまで長く使うことができます。猫がまたたびに夢中になる姿を犬で疑似体験したい方におすすめです。
またたびの粉末のように、餌にかけて食欲を出させたいという場合は、犬用のチーズパウダーがおすすめです。少し餌にふりかけてあげると、チーズの匂いに惹かれてガツガツ食べてくれるでしょう。
ただし、人間用のチーズパウダーは塩分量が高いので、かならず「犬用」と明記されたものを与えるようにしてください。
またたびを舐めた猫はお酒に酔ったような状態になり、可愛らしくも見えますよね。犬では中々見られない光景であることから、稀にお酒を飲ませて似たような症状がでるか興味を持つ方がいらっしゃいます。
犬はアルコールを分解できないことから、お酒を呑むと、酔う以前に死亡する危険性が高いです。そのため、決してお酒を飲ませるようなことはしないでください。
犬がお酒を誤飲してしまった場合は、人間と同じように酔っぱらった状態になります。
・千鳥足
・嘔吐
・低体温
・興奮
・意識が朦朧とする
酔っぱらった状態を放っておくと、そのまま死亡してしまうことがあります。またたびのような効果は期待できないので、事故で飲んでしまったりしないように配慮し、故意に飲ませることもしないようにしてください。
猫の飼い主さんがまたたびを使って遊んでいる姿を見ると、楽しそうでつい羨ましく感じてしまいますよね。
しかし、またたびが無くても、犬としかできない遊びはたくさんあります。例えば、一緒にアウトドアに出掛けたり、毎日外で散歩したりできるのは、犬特有の習性があるからです。
それでも「またたびみたいな便利な効果を疑似体験したいな」という場合は、今回紹介した「ひづめ」や「チーズパウダー」を試してみてください。きっと、夢中になった姿が見られますよ。