室内飼いをするなら覚えさせるべき4つのしつけや、コツについて紹介していきます。正しくしつけを行って、愛犬と楽しい毎日を過ごせるようにしましょう。
室内で飼育することが多い小型犬は、人間のルールに従って様々なことを覚えて行かなければいけません。そこで必要となるのが「しつけ」です。
ただし、大前提として「しつける=上下関係を作る」ではないということを理解しましょう。人間の子供に少しずつ社会のルールを教えるように、犬とも信頼関係を築くように接していくことが大切です。
しつけのしやすさについては、体の大きさではなくそれぞれの性格などによって大きく異なります。それぞれ得意不得意があるので、ある子がすぐにできたことでも、他の子では上手くできないということが起きます。
しかし、大型犬の場合は力が強いため、スキンシップを必要とするしつけの際は力負けしてしまい、苦労する場面があるかもしれません。そういった意味では、体格が小さい小型犬はしつけがしやすいといえるでしょう。
まだしつけを始めたばかりのころには、家族以外の人を噛んだり、他人の家の犬と喧嘩したりというトラブルが起きることもあります。
そういったトラブルの際、とっさに抱き上げて制止できるのは、小型犬を飼育する上で大きなメリットです。大型犬よりも物理的に制止をしやすいのは小型犬といえるかもしれません。
しつけの開始は早ければ早いほどいいです。お迎えした日から少しずつ始めていきましょう。
子犬のころは新しいことをグングン吸収してくれるため、しつけの成果も出やすいです。焦る必要はありませんが、基本的なしつけは子犬期に済ませておくのがベストです。
犬の生後3週~16週は「社会化期」と呼ばれる時期です。この時期に家族以外の人間や他の犬との関り合いを体験することで、その後の性格が形成されていきます。
現在は動物愛護法により、生後8週を超えた犬の販売は禁じられているため、飼い主が社会期を一緒に過ごせるのは僅か4週間程度です。短い期間となるため、事前に社会化期の知識を深めておきましょう。
しつけがしやすいのは子犬期ですが、成犬になってからでもしつけをすることが可能です。ただし、時間と根気が必要だということを理解しておきましょう。
すでにできあがった習慣を変えることは、犬にとっても負担がかかります。成犬には時間をかけて、根気強くしつけを行っていきましょう。
室内で小型犬を飼育する上で、必要となる基本的なしつけを4つ紹介します。
呼び戻しとは、名前を読んだり「おいで」と行ったときに飼い主の側に来るようにするしつけです。
呼び戻しを覚えることで、散歩中に誤ってリードを手放してしまったり、外れてしまった際にも犬がどこかへ行ってしまうことを防いでくれます。
トイレは自然に覚えるものではないので、しっかりしつける必要があります。トイレの場所だけでなく、トイレシーツが排泄するための物だということから教えてあげなければいけません。
ペットショップやブリーダーによってはトイレの練習を済ませている場合もありますが、住む場所が変わったことで、またイチから教えなければいけないこともあります。
犬の鳴き声は想像以上に近所に響いているということを理解しなければいけません。犬の鳴き声はご近所とのトラブルの原因になり得ます。
犬が吠える原因は様々考えられるため、克服するには難しいしつけのひとつではあります。しかし、ご近所トラブルを避けるためにも吠え癖は直してあげるようにしましょう。
周りの人や他の飼い犬を傷つけないためにも、必ず噛み癖は直すようにしましょう。噛み癖は早い時期から直さないと、大きなトラブルを招くきっかけになってしまうこともあります。
子犬の場合は噛み癖ではなく、歯の生え変わりのむず痒さを解消するために物を噛んでいることもあるので、状況を見極めて噛み癖のしつけを行う必要があります。
しつけのコツについて紹介していきます。スムーズなしつけを行うためにも、ぜひ覚えておきましょう。
しつけの基本は「できたことを褒める」です。褒められることは犬にとっても嬉しいことなので、積極的にしつけに応えようとしてくれます。少し大げさなぐらいに褒めてあげるのがコツです。
また、犬がしつけに応えることができたら、すかさず褒めてあげるようにしましょう。時間が経ってから褒められても、犬は何に対して褒められたのかがわからくなってしまうからです。
褒めることと、甘やかすことを混同しないようにしましょう。小型犬は見た目が小さくて可愛らしいことからも、つい甘やかしてしまいがちです。
しつけができていないのにおやつをあげたり、撫でたりするとわがままな性格に育ってしまいます。しつけの際には「できた」と「できてない」の区別をしっかりつけてあげてください。
しつけが上手くいかないときに大きな声で怒鳴ったり、叩いたりするのはやめましょう。人間自体を怖がる原因になります。恐怖心で押さえつけることをしつけとは呼びません。感情的になることは避けるべきです。
叱るときは「コラ」や「ダメ」といった短い言葉を使うようにしましょう。また、毎回決まった言葉にすることで、犬は叱られているということを認識できるようになります。
小型犬は元気な性格の犬種が多く、正確にも個体差がありしつけがご家族だけでは難しいということもあります。そういった場合は、犬のしつけ教室に通わせるのもひとつの手です。
トレーナーが犬の特性を見抜き、適切なアドバイスをしてくれます。教室に通うことは飼育の手を抜くことではないので、後ろめたさを感じず、気軽に連れて行ってみましょう。
基本的なしつけさせ終わってしまえば、さらに楽しい毎日を過ごせるようになりますよ。