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耳の大きなジャーマンシェパード
犬の生態 / 気持ち

2021.01.14

犬が嫌がる音【超音波】や【モスキート音】を鳴らすアプリとは?

犬は、人間よりも聴力が優れており、人間には聞こえない周波数の音(超音波)を聞き取ることができます。その聴力の違いを利用して犬が不快に感じる特定の周波数の音を鳴らすグッズやアプリが作られていますが、一体どうしてわざわざ犬が嫌がる音を鳴らす必要があるのでしょうか?今回はその理由と、犬の驚くべき聴力に関する情報を併せてご紹介します。

Author :新井 絵美子/動物ライター

犬が嫌がる音を出すアプリが生まれた理由

犬が嫌がる音・超音波を出すアプリをスマホで探す女性

動物関連だけでも非常にたくさんの動画やアプリの種類がありますが、その中に「犬が嫌がる音」を出すアプリがあります。そのようなアプリは何のために生まれたのか、その理由について見ていきましょう。

愛犬の困った癖を治すのに役立つ

犬が嫌がる高周波音を出すアプリは、無駄吠えや飛びつき癖などの愛犬の困った癖をさせないようにするために開発されたものです。

例えば、愛犬が飛びついたときにその都度アプリの音を出すと、「飛びつく=嫌いな音が聞こえる」と紐づくので、やめさせることが期待できるということです。

犬に立ち入って欲しくないときに使用

犬が嫌いな高周波音を出すことで、犬を遠ざけることができます。そのため、立ち入って欲しくない場所に愛犬が入ろうとしたときに使用するという方法もあります。

犬が聞き取れる超音波とは?

犬が片耳を立てて音を聞いている様子

具体的に犬と人間にはどのような聴力の違いがあるのでしょうか?犬が聞き取れる周波数の範囲など、犬の聴力からご紹介します。

犬が聞き取れる周波数の範囲

聞き取れる周波数の範囲のことを可聴域と言いますが、人間の可聴域が20~20,000Hz(ヘルツ)なのに対して、犬の可聴域は65~50,000Hzとされています。このように比べてみると、人間が感知するのが難しい20,000Hz以上の高い周波数、いわゆる超音波は、日常生活の中で犬には聞こえているということです。

例えば、誰もいないのにじっと一点を見つめて聞き耳を立てていたり、何も起きていないのに一定の方向を見ておもむろに吠えたりといったことが犬にはよくあります。このような行動は、まさに私たち人間には聞こえない音を聞き取って反応しているからです。

集音能力にも優れている

犬は、単に音を聞き取る能力に長けているだけでなく、さまざまな方向から音をキャッチし、その音がどこから聞こえてくるのかを聞き分けられる集音能力にも優れています。

人間が音を拾い集めることができるのは16方向ですが、犬の場合は32方向から集音できます。犬の耳は、片耳ずつ音のする方向に自由に動かすことができるので、広範囲の音をキャッチできるのです。

犬が嫌がる超音波やモスキート音ってどんな音?

3頭の犬が聞き耳を立てている

聴力の優れている犬ですが、犬にとって超音波や高周波数のモスキート音はどんな音に聞こえるのでしょうか?

モスキート音は犬が苦手な周波数

モスキート音は17,000~20,000Hzの周波数の音で、「キーン」としたその高周波音が蚊の羽音のようなので、モスキート音と呼ばれています。人間の可聴域上限のモスキート音は、20代前半の人はよく聞こえるものの、中高年の人には聞こえないことも少なくありません。そして、ほとんどの人はモスキート音を不快に感じます。

一方、超音波が聞こえる犬には、モスキート音は問題なく聞こえています。しかし、一般的に犬は13,500~20,000Hの高周波音を嫌がりるため、犬にとってもモスキート音は不快な音として聞こえていると考えられています。

超音波は犬のしつけに利用できる音

超音波は犬のしつけにも利用されています。犬のしつけやトレーニンググッズの中には、吹くと超音波を発する犬笛があります。吹き方や回数などを組み合わせて、いくつかのパターンの音(超音波)を作り、「戻れ=ピーッと長く1回」、「待て=短くピッピッを2回」というふうに愛犬に覚えさせていきます。

超音波によるコマンドは、愛犬が遠くにいて飼い主さんの声が届きにくい場合などに役立ちます。超音波が聞こえるという犬の性質を活かして、このように超音波は犬のしつけにも利用されているのです。

犬が嫌がる音は愛犬の様子を見て使おう

犬が耳を澄ませしている

犬が嫌がる音が鳴るアプリは、愛犬の困った癖を治したいときに活用できます。しかし、音を聞いて過度に怯えてしまう場合は大きなストレスになってしまうので、愛犬の様子を見て使うことが大切です。アプリの効果は犬によって差が大きいので、レビューなどを参考にして選び、色々試してみるとよいでしょう。

  • 更新日:

    2021.01.14

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ライター・専門家プロフィール
  • 新井 絵美子
  • 動物ライター
  • 2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。 過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。