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コリアジンドードッグ
犬種図鑑

2021.01.18

コリアジンドードッグは忠実な犬?ルーツから飼い方まで|犬種図鑑

韓国で天然記念物に指定されている「コリアジンドードッグ」という犬がいます。コリアジンドードッグは柴犬や秋田犬などの日本犬とルーツが同じと考えられており、飼い主に非常に忠実な犬と言われています。ここでは、コリアジンドードッグの歴史や外見の特徴、性格の特徴、気をつけたい病気などについてご紹介します。

Author :江野 友紀/認定動物看護士

コリアジンドードッグ誕生の歴史・ルーツ

コリアジンドードッグ

コリア・ジンドー・ドッグ(KOREA JINDO DOG)は、韓国原産の狩猟犬です。日本では「珍島犬」とも表記されます。

名前のルーツ

起源について文書による記録はありませんが、専門家の間ではコリアジンドードッグは朝鮮半島の南西に位置する珍島(チンドー)に数世紀に渡り生息している、という点で意見が一致しています。
朝鮮では「ジンドーカエ」もしくは「ジンドーキョン」と呼ばれています。カエ、キョンには朝鮮の言葉で犬という意味があります。

活躍の歴史

韓国には現在も犬食文化が残っている地域がありますが、この珍島犬は食用ではなく、狩猟犬として活躍していました。1938年には韓国で天然記念物に指定されています。

分類される犬種グループ

日本で犬籍登録や血統書の発行などを行う「ジャパンケネルクラブ(JKC)」において、コリアジンドードッグは第5グループ「原始的な犬・スピッツ」に分類されています。
同じグループには柴犬や秋田犬、四国犬、紀州犬などが分類されています。

コリアジンドードッグの外見の特徴

コリアジンドードッグ

コリアジンドードッグの外見には次のような特徴があります。

適正体重・標準体高

ジャパンケネルクラブでは、次のように規定されています。

体高
・オス:50~55cm、理想体高は53~54cm
・メス:45~50cm 理想体高は48~49cm

体重
・オス:18~23kg
・メス:15~19kg

ここがチャームポイント!

一見キツネのような美しい顔立ちが魅力的です。日本犬とよく似ていますが、これは柴犬や秋田犬などと同じスピッツ系統の血筋を引いているためと考えられています。

被毛の特徴

コリアジンドードッグの被毛の特徴やお手入れ方法についてご紹介します。

コートタイプ

コリアジンドードッグの被毛は長くて硬いオーバーコート(上毛)と短くて柔らかいアンダーコート(下毛)から成る二重構造です。二重構造の被毛は「ダブルコート」と呼ばれます。

標準毛色

ジャパンケネルクラブでは、レッド・フォーン、ホワイト、ブラック、ブラック・アンド・タン、ウルフ・グレー、ブリンドルが認められています。

お手入れ方法と注意点

ダブルコートをもつ犬は、季節の変わり目の換毛期になると多くの抜け毛が発生します。定期的なブラッシングで不要な抜け毛を除去し、皮膚や被毛を衛生的に保つ必要があります。
シャンプーする場合、乾かし残しがあると蒸れてしまったり、皮膚病の原因になるので、スリッカーブラシなどを使って被毛の根元からしっかり乾かさなければなりません。

コリアジンドードッグの性格の特徴

コリアジンドードッグ

コリアジンドードッグの性格には次のような特徴があります。

性格の特徴|1.飼い主に忠実

飼い主に対しては非常に忠実で、言うことをよく聞きます。他の人や動物には打ち解けないと言われています。

性格の特徴|2.警戒心が強い

元々狩猟犬として活躍してきたコリアジンドードッグは、慎重で警戒心に富んでいます。見知らぬ人を強く警戒するので、番犬としての能力は抜群です。

こんなしつけが必要

コリアジンドードッグのしつけで大切なことをご紹介します。

主従関係を構築する

主人と認めた飼い主に対してはたいへん忠実で従順なので、幼い頃からきちんと主従関係を築き、信頼してもらうことが重要です。頑固な一面もあるので、日頃からオスワリやマテなどの基本的なしつけを徹底し、ルールを教えるときには毅然とした態度でしつけることが大切です。

噛み癖をしつける

コリアジンドードッグには狩猟本能があるので、散歩中に他の動物を追いかけてしまうことがあるかもしれません。よその犬や飼い主さんとのトラブルにならないよう、日頃から飼い主さんがきちんと動きをコントロールできるようにし、噛み癖についてもきちんとしつけておきましょう。

コリアジンドードッグの平均寿命と気をつけたい病気

コリアジンドードッグ

平均寿命と気をつけたい病気についてご紹介します。

平均寿命

平均寿命は約12~14年と言われています。中型犬としてはおおむね標準的と言えるでしょう。

気をつけたい病気

コリアジンドードッグを飼育する上で注意しておきたい病気には皮膚疾患や眼疾患、甲状腺機能低下症などがあります。

皮膚疾患

皮膚疾患にかかりやすいと言われているので、日頃からできるだけブラッシングやシャンプーをして身体を衛生的に保ちましょう。
アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の場合、身体を痒がったり、皮膚が赤くなったり、脱毛するなどの様子が見られます。完治しにくい病気ではありますが、食事の変更や薬の服用で症状を軽減することは可能です。皮膚病が疑われるときは、早めに動物病院を受診しましょう。

眼疾患

緑内障や白内障などの眼疾患にも注意が必要です。
緑内障は目の中の圧力が上がることで視神経を圧迫してしまう病気で、目に痛みを伴うため元気が無くなる、食欲低下、白眼の充血、瞳孔が開くといった症状が見られます。治療が遅れると失明することがあります。
白内障は、水晶体が白く濁ることで視力が低下してしまう病気です。散歩中につまずいたり、物音に敏感になるなどの行動異常が見られます。

甲状腺機能低下症

喉のあたりに位置する甲状腺には、甲状腺ホルモンやそれに関連する物質を分泌する働きがありますが、何らかの原因により甲状腺ホルモンの分泌が少なくなることによって甲状腺機能低下症を発症します。
甲状腺ホルモンには身体の代謝を活性化する役割があるため、甲状腺機能低下症になると身体のあらゆる機能の活動が鈍くなり、疲れやすくなる、顔つきがぼんやりする、低体温、脱毛、神経症状などの様々な症状が現れます。

コリアジンドードッグは飼い主に忠実で従順な犬種!

コリアジンドードッグ

いかがでしたか?日本ではほとんど見かけないコリアジンドードッグですが、地元である韓国ではとても有名な犬で、大切にされています。天然記念物であるため入手は困難ですが、韓国旅行の際などに見かけることもあるかもしれません。

  • 更新日:

    2021.01.18

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ライター・専門家プロフィール
  • 江野 友紀
  • 認定動物看護士
  • 地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。 ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。 普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。 ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。