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ゴールデンレトリバー・アンディがハーネスを咥えている様子
連載 / ブログ

2021.01.01

君たちは私の太陽 ~海辺でゴールデンレトリバーと暮らす日々~

何が起きた?~若さ爆発の子犬アンディが原因不明の事態に…~

犬嫌いだったワタシが、1頭のゴールデンレトリバーとの出会いから犬好きへと大変身。迎えた男の子のゴールデンレトリバーが、ワタシの人生を変えていくことになるとは・・。
セナと名付けた初めてのコは、物分かりの良いおとなしい優等生タイプ。しかし、初めての子育てに育児ノイローゼになりながら、日を追うごとにゴールデンの魅力にとりつかれていき、気がつけば自分がゴールデンになってしまったのではないかと思えるほどのゴールデンフリークに。


前回ブログでご紹介の通り、すっかりお兄さんになったセナ、そして若さ爆発キラキラ輝いていた子犬のアンディ。多頭飼いの楽しさがわかり始めたその時、大きな悲劇がアンディを襲いました。

#ゴールデンレトリバー / #人生を変えたゴールデン

文:西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

ゴールデンの毛皮を着たラブラドール?

ゴールデンの毛皮を着たラブラドール疑惑のある犬

アンディは、運動能力と運動欲求がとても高いゴールデン。パピーサークルを軽々飛び越えていた子犬時代から、そんな予感はありましたが、外に散歩に出るようになると、その運動能力の高さが、「ゴールデンはおとなしく優しい」と信じていたワタシにとっては、驚きの連続でした。

風に舞う枯葉を全力で追い、猫を追いかけて木に登ろうとし、もちろんリードは思いっきり引っ張られる毎日。リードを手で持つことに危険を感じたワタシは、リードを腰に巻くことにしたほど。

そんなアンディを見た人から、まだフサフサの被毛ではない子犬の頃は「本当にゴールデン?」とよく聞かれたものです。

順調な成長

アンディが通っているスクールは、トレーニングに災害救助の訓練を取り入れていました。アンディはどう思っていたのかは分かりませんが、訓練士からは、アンディはとても楽しんでいると聞いていたので、安心していました。スクールのおかげで、有り余るほどのパワーも発散できているようでした。密かにアンディを災害救助犬にしたいと思っていたワタシにとって、スクールに通うアンディの成長は楽しみでもあったのです。

ボールをキャッチしたはずなのに

ボールを咥えるゴールデンレトリバー・アンディ

スクールがお休みの日は、アンディとボールで遊ぶのが日課でした。アンディのジャンプ力、瞬発力を見るのが楽しかったですね。お友達にボールを取られてばかりだったセナは、ボール遊びが好きではありません。かたやアンディは、お友達に取られる前にボールキャッチができる運動能力の高さが自慢です。見ていても心弾むものがあったことを覚えています。ボールをキャッチそんなアンディに「これで最後ね」と投げたボールを持って帰ってきた顔を見て、大きなショックを受けました。

なぜ鼻血が?

ボールをくわえたアンディは、鼻血を流していました。アンディ1歳6か月の時です。何が起きたのか分からない、現実が理解できない、まさしくそんな心境でした。慌てて、かかりつけの動物病院に連れて行くと獣医師は、犬の鼻血はただ事ではない。でもアンディはまだ癌を発症する年齢ではない、自分には何が起きているのか理解できない、詳しく検査できる病院に行きなさい、そう言って涙を流したのです。いつも厳格な先生のその表情を見て、膝から崩れ落ちそうになったことは未だに忘れません。

原因が分からない

かかりつけ医がとってくれた大学病院の予約は2ヶ月以上先でした。非常事態であると感じていたワタシは、2ヶ月は待てないと判断し、近くに新しく開院した病院に連れて行ったのです。腫瘍専門医の院長が診察に当たりましたが、やはり原因は不明。何が起きているのかも分からない。そして、かかりつけ医が予約してくれた大学病院とは別の大学病院を予約してくれました。少しは早いと言われても2週間先のことです。

アンディの戦い

ゴールデンレトリバー・アンディがハーネスを咥えている様子

あんなに元気でやんちゃで明るい性格のアンディが動かない、大量の鼻水と戦っている、ご飯も食べられない、そんな言葉に表せない不安な毎日。あまりの不安から心臓が口から飛び出そうになりながらも、不安をアンディに感じとられてはいけない、戦っているのはアンディなんだと自分に言い聞かせる日々。ご飯を手ですくってはアンディの口に運び、いつも通り散歩に行き、予約の日が来るのを待ちました。当時のアンディを思い出すと、今でも胸がドキドキします。

初めての大学病院

1歳6ヶ月、まだまだ楽しい毎日が始まったばかりのアンディなのに、原因不明の鼻血によって、アンディのこれからはどうなるんだろう、不安が不安を呼びます。そして迎えた大学病院の診察日。朝9時に病院に行くと、待合室には重篤な犬たちがたくさん待っていました。なんとも暗い気持ちになりながら、呼ばれるのを待つ時間はとても長く感じたことを今でも覚えています。そして、いよいよアンディが呼ばれました。

大学病院ならではの検査

その大学病院には、近所に住んでいる友人が研究室にいたことから、診察室には友人をはじめたくさんの獣医師が並んでいました。原因不明の鼻血、それは獣医師たちにとっても初めての経験だったようです。

まずはCTに入りましょう。そんな一言から、アンディは奥の検査室に連れて行かれました。当時、犬のCTは大学病院でしか受けることができませんでした。検査が終わるのは夕方と言われ、不安そうに振り返りながらこちらを見るアンディを置いて、待合室に戻りました。

検査の結果待ち

すっかり日も暮れ辺りが暗くなり、がらんとした待合室に、遠くから「キャンキャンキャン」というアンディの鳴き声が響きました。同時に白衣を赤く染めた先生が、笑いながら「終わりましたよ」と言ってアンディを連れてきました。実は、アンディはとてもヘタレな性格。麻酔から覚めて驚いて鳴いたのでしょう、と先生。心配がワタシの顔に表れていたのか、大丈夫ですよ、と一言。

そして検査報告

いろいろ検査をしてみましたが、結局のところアンディの鼻血の原因はやはり不明でした。おそらくボールを勢いよく拾った時に近辺の砂や埃を一緒に吸い込み、それによって鼻の内部組織の一部が破壊されたのでしょうと、アンディの鼻洗浄をして鼻から出たものを見せてくれました。

そこには、貝殻の細かい破片や砂などがあるばかり。鼻の組織を破壊するほどの大きなものは入っていませんでした。先生たちも首をかしげるばかりですが、現実にアンディの鼻の一部が壊れているのです。

一生薬を飲むことに

ゴールデンレトリバー・アンディがボールを咥えている

アンディの鼻は、もう元には戻りません。抗生剤と一生の付き合いをすることになりました。犬の鼻はキャベツの葉のようにとても複雑で、簡単には治療ができない、そして中を開けてみることもできません。

鼻水が少なくなるように、そして緑膿菌が繁殖しないようにするために必要なのが抗生剤です。耐性ができるため、3か月に一度は検査が必要で抗生剤の種類を変えることに。あんなに元気で健康だったはずのアンディは、一緒病院と付き合うことになったのです。それでも、しばらくすると持ち前の明るい性格からか、相変わらずボール好き、猫を追いかけるアンディ。犬の精神力の強さに感嘆させられた出来事となりました。

  • 更新日:

    2021.01.01

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