飼い主さまが知ることで、行動することで防ぐことができるペットの病気やケガがあります。
動物予防医療普及協会では、このメッセージとともに様々な情報発信をしています。
多くの飼い主さまは、愛犬のために防ぐことができる病気やケガは防いであげたいと思っていらっしゃるのではないでしょうか。
辞書によると、予防とは「悪い事態を生じないように気をつけ、前もって防ぐこと」と書かれています。
「愛犬のための予防」と聞くと、皆さまはどんなことを思い浮かべますか?
ワクチン接種、ノミやダニ、フィラリアなどの寄生虫から守ることを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
愛犬のための予防には上記の内容ももちろん含まれますが、予防には4つの段階があるのです。
「予防」には、病気の予防の3段階(1次、2次、3次予防)に、“0次予防”というベースを加えた、大きく4つの段階に分けた概念があります。
この概念は私たち人間のものですが、犬にとっても当てはめられる考え方なので、今回は動物予防医療普及協会がアレンジを加えた「愛犬のための予防の大枠」をお伝えいたします。
それでは順番にまいりましょう!
私たち人間において0次予防とは、自分自身がどのような病気になりやすい体質なのかを知り、健康のための効果的な生活習慣の改善の方向性を考えることを示しています。
犬における0次予防とは、犬種ごとのかかりやすい病気を学び、遺伝子検査の結果を把握することで、飼い主さまが愛犬の健康的な生活習慣をサポートしてあげることになります。
犬の種類によっては、骨格や遺伝的な要因などでかかりやすい病気があるのでいくつか例をあげてみましょう。
犬種ごとのかかりやすい病気
上記の内容は、犬種図鑑にも記載されていることが多く、またdocdogの犬種別の特徴記事にも気を付けたい病気について書いてあるものがありますので、調べて読んでみましょう!
遺伝子検査については、項目によってその結果の解釈はさまざまですので、かかりつけの動物病院の獣医師に相談してみましょう。
私たち人間において1次予防とは、病気にならないように生活習慣を改善することを示します。
たとえば、ストレス解消、食生活の改善や定期的な運動、減煙・禁煙、予防接種などがこれに当たります。
また、現在流行している感染症予防のためのマスク、手洗い、3密を避けるなどは1次予防になります。
犬における1次予防の例をあげてみます。
下の他にも、熱中症対策や寒い時期の飲水量を増やしてあげること、定期的な爪や被毛のケアなども愛犬の1次予防ですね!
お伝えしたい1次予防はまだまだたくさんあるので、今後の連載でご紹介していきますね!
犬における1次予防
次回の記事では、今回の0次予防と1次予防を踏まえたうえで、2次予防と3次予防についてお伝えいたします。
読んでいただきありがとうございました!安亮磨より、飼い主さまと動物たちに愛をこめて。
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