私は今までにビリーとジェイクという名前の2頭のジャーマンシェパードと生活をしてきました。そして、その生活の中で愛犬たちが病気をしてしまうことも残念ながらありました。ここでは、まず愛犬たちの病気の中でも特に印象的なものと、その発見方法・治療方法をご紹介していきます。
愛犬のジェイクが子犬の頃、糞から回虫を発見したことがあります。成犬は回虫に対する対抗を持っているため、体内で成虫にまで成長することがないのですが、子犬だったので、大きな成虫が糞から出てきたわけです。回虫の治療はシンプルで、駆除薬を投与するだけでした。
一番最近に診断されたのがパンヌスです。パンヌスはジャーマンシェパードに多い目の病気で、はじめは愛犬の角膜の端が白く変色していたのに気づいたのが発見したきっかけでした。悪化すると手術が必要になる場合もあるのですが、点眼を数週間続けるだけで症状が治ったのでほっとしています。
愛犬がよくなる病気です。いつもと変わったものを食べたり飲んでしまうと、下痢や嘔吐を繰り返すようになってしまいます。通常は愛犬を24時間絶食させた後に、消化の良い食べ物を少しずつ与えることで治るのですが、悪化してしまった場合は動物病院で整腸剤を処方してもらいます。
愛犬のジェイクが生後7ヶ月の頃、皮膚が赤くなってしまい、とても痒がるようになりました。動物病院へ行くと「アレルギー」と診断。痒み止めを処方してもらい、症状はなんとか治りました。
しかし、アレルギーはその後も数年に一度は再発してしまうことがあります。今年(2020年)も夏の終わり頃から秋の初めにかけてアレルギー症状が悪化してしまい、皮膚に黒っぽい湿疹のような症状を発症。動物病院で再び薬を処方してもらい、幸いなことに、今では症状がほとんど治っています。
ジェイクが耳をやたらと掻くようになり、動物病院へ。視診により外耳炎と診断されました。治療はシンプルで、点耳薬を数日間だけ服用すると完治しました。
夏の季節になると耳が少し痒くなったりすることもあるのですが、7年たった今でも再発することなく、スムーズに過ごしています。
悪性リンパ腫と診断されたのはビリーです。初期症状は食欲不振や下痢で、はじめのうちは検査も何もされずに消化器の病気だと診断されました。しかし、数日後にはビリーが急に歩けなくなってしまい、別の動物病院へ。その動物病院ではビリーの下半身が麻痺しているため、椎間板ヘルニアだと考えられると告げられました。
次の日にはさらに検査をするために別の大きな動物病院の紹介状を書いてもらい、そこで悪性リンパ腫が発見されました。
愛犬のビリーが悪性リンパ腫と診断されてから3週間ほど闘病生活が続きました。治療するには進行しすぎていたため、緩和治療が続く日々。寝たきりになってからは寝返りもできないほど弱ってしまい、酷い床ずれができてしまいました。筋肉も脂肪もどんどんと落ちてしまい、約半分の体重にまで痩せてしまった愛犬の姿をみるのは今考えても苦しくツライ思い出です。
ビリーを迎えた当初は「介護」なんて言葉は、正直なところ頭の片隅にもありませんでした。当時の私は、犬を迎えて、犬と幸せな生活を楽しんで、愛犬には寿命を全うしてもらう。というハッピーで理想的なイメージしかなく、愛犬が3歳の若さで致命的な病気になるとは夢には思っていませんでした。しかし、闘病生活を経験した今ではその視点は完全に変わり、最高のシナリオを願いつつ、最悪のシナリオに備えるマインドセット持つようになりました。
大切な愛犬の「介護」を想像するのは楽しいことでは全くありませんが、「介護」の可能性を頭に入れることは犬との生活を始めるにあたってとても大切なことなのではないでしょうか?
こうした経験を経て、私は愛犬との闘病生活や介護生活をすることを前提に備えるようにしています。「備える」とは言っても犬が元気がうちは、どうしてもできることあ限られてしまうのですが、今のうちはとにかく犬が体を触られても嫌がらないようにしっかりと慣らしておくようにしています。また、愛犬のビリーは抱っこされるのが嫌いで寝返りをさせたり、場所を移動させるのが大変だったので、ジェイクは今から抱っこに慣らしておくように心がけています。
犬の病気は早期発見することで、さらにスムーズな治療ができる場合が多いです。ここでは、我が家で心がけている早期発見のポイントを4つご紹介していきます。
愛犬の「普通」を知ることで、病気の早期発見がしやすくなります。愛犬が食べる量、運動量、体を触った感じなどと、ほとんどの方が意識をせずになんとなく体感で覚えていると思います。
自分の愛犬の犬種がなりやすい病気を予め知っておくことが病気の早期発見に繋がる可能性があります。ジャーマンシェパードは胃捻転になりやすい犬種なので、胃捻転症状に特に気をつけるように心がけています。また、癌にもなりやすいため、体にしこりがないかを確認するのを習慣にしています。
異変が現れた場合はすぐに動物病院へ行くのがスムーズな治療に欠かせません。下痢や嘔吐などのちょっとした体の不調であれば、数日間だけ様子を見てみることがあるのですが、動物病院へ早めに連れて行って損はありません。私は犬の体調が悪くなってしまうと頭の中でワーストシナリオを想像してしまい、必要以上に心配してしまうことがあります。もし同じような方がいらっしゃったら、大したことがないことだったとしても、獣医師に相談しておくだけでスッキリすると思います。
ここ数年は、病気の早期発見のため、定期検診を動物病院で受けるようにしています。しっかりと定期検診をしてもらうことで、目の見えない場所で病気が悪化している心配もないので、安心できます。
今回は、愛犬たちの病歴・我が家で実践している早期発見を少しご紹介させていただきました。愛犬が病気になってしまうのは見ているだけでとても辛いですが、しっかりと病気に向き合い、その全力を尽くして病気の早期発見ができるように心がけています。病気予防にも限界はありますが、愛犬と楽しい生活を過ごせるように、できる限りを尽くして愛犬の身体と向き合っていきたいですよね。
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