鶏のトサカは犬が食べても全く問題のない食材です。私が知らなかっただけで、たくさんのトサカのおやつが販売されていました。
では、トサカの栄養価はどうなっているのでしょうか。犬にとって有益なものはあるのでしょうか。
鶏の部位の中でも、トサカは特に高タンパク低脂肪な食材です。それだけでも興味をそそられますが、それ以上に魅力的なのがヒアルロン酸の存在です。
ヒアルロン酸と聞くと、女性なら美容液などを思い浮かべる方が多いかもしれません。コラーゲンなどと同様に美肌に欠かせない成分ですよね。
このヒアルロン酸がトサカにはたっぷり含まれています。
犬にはとってヒアルロン酸は、健やかな皮膚と被毛の栄養素として役立ちます。
トサカのおやつには歯応えがあります。つなぎに小麦粉などを使用していないチップスや素材そのままのおやつになると、手で割るにも力が必要だったり、手ではちぎれなかったりするものもたくさんあります。
でも食い付きはとても良い食材なので、長時間じっくり噛んで唾液の分泌を促し、口の中の健康を維持するためには有用なものではないでしょうか。
実際にトサカを使ったおやつで、硬さや様子をご紹介します。
今回調べてみるのは、鶏ササミとトサカを混ぜて、つなぎを使わずに丸いチップ状にしたおやつと、鶏のトサカをそのまま乾燥させたおやつの2種類です。
まずは匂いの検証です。
うちのコに見せたところ、ササミ入りチップの方に興味を示しました。私が嗅いだ感想では、確かにチップの方が「いつもの鶏の匂い」という印象で、トサカは「あ、何だろ、これ?」という少し違う匂いがしました。乾燥させているので、乾物の匂いなのかな? でも臭いという匂いではありません。うちのコもチップの後に興味を示していました。
次に気になる歯応えについて。
まずは動画をご覧ください。
チップは少し力が必要でしたが、手で割ることができました。うちのコもカリカリと良い音を立てて食べています。
一方でトサカは先端の尖った部分は何とか折れて食べることができましたが、大部分はちぎることも折ることも私の力では無理でした。
粘りのある硬さがありました。
今回、検証したおやつはこちらです。
ヒアルロン酸で皮膚や被毛を美しくしてあげられるなら、うちのコのように歯に少し心配がある子やシニアの子にもトサカが食べられるようになってほしい。そう思ってトサカを柔らかくする方法を考えてみました。
以前、子豚の鼻を乾燥させたおやつをあげていた時、どうしても硬くて食べさせるのが心配になる部分があり、その部分だけゆでて柔らかくしたことを思い出しました。
そこで、トサカももしかしたらこの方法で柔らかくできるかもしれないと考え実践してみました。小鍋で10分ほどゆでてみます。
10分後、取り出してみるとトサカは膨らんで柔らかくなっていました。試しに包丁を入れてみたら、わずかな力でサクッと切れました。
再びうちのコに食べてみてもらうと……
まだ少し硬かったかな?でも何もしない時よりはずっと食べやすそうです。
一切れ食べている最中にコッソリ取り上げたもう一切れは、細かく刻んであげることにしました。
ゆで時間をもう少し長くすれば、もっと柔らかくプルプルで食べられると思います。でもゆでてしばらくするとまた硬くなってしまうので、温かいうちにあげてくださいね。
ヒアルロン酸を含む食材は、他にフカヒレ、ウナギ、鶏皮、スッポンなどがあるようです。その中で、手軽に入手できて、かつ犬に安心して食べさせてあげられるものを挙げると、トサカが最も適しているのではないでしょうか。
体の中から良い物を摂り入れて、美しい毛並を作ってあげたいですね。
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