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しつけ

2020.11.06

犬の拾い食いはダメ・絶対!命に関わる問題行動をやめさせるしつけのコツ

飼い主の許可なく、勝手に落ちているものを食べてしまう拾い食いは、犬の代表的な問題行動です。犬は、家の中だけではなく屋外でもよく拾い食いをしてしまいます。もし、この拾い食いが習慣化してしまうと、異物や命に関わる危険なものなど、本来口に入れてはいけないものを食べてしまう危険性があります。命を守るためにも拾い食いは絶対させてはならない問題行動なのです。今回は、問題行動の中でも大きな課題である拾い食いをしてしまう理由やさせない方法をご紹介します。

#拾い食い

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬の拾い食いの原因とは?

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室内・屋外を問わず、犬との生活空間には犬が食べてはいけないもの、口にして欲しくないもので溢れています。もし、それらを犬が拾い食いしてしまうと、下痢や嘔吐、ひどい時には入院治療をすることになります。そして最悪の場合は、命の危険にさらされてしまうのです。そんな危険な拾い食いをなぜ犬はしてしまうのでしょうか?まずは、拾い食いという行動をする理由について考えてみましょう。

拾い食いは犬にとって自然な行動

散歩中の犬は、あらゆるものに興味を持ち、常に好奇心と注意力を働かせながら、ニオイを嗅いでいます。そして時には、パクッとそこにあるものを口に入れてしまいます。人は屋外に落ちているだけで、落ちているモノは汚い・危ない・怪しいと判断しますが、犬はそうではありません。これは野生の頃からの自然な摂食行動です。

また、犬は動くものを本能的に口の中に入れてしまうという場合もあります。特に、風に舞って飛んでいる葉っぱや昆虫などは、狩猟犬の本能を刺激します。拾い食いは犬の本能的な行動の一つとも言えます。

足りない栄養を補おうとする行動

犬は栄養補給のために拾い食いをする場合があります。例えば、普段のご飯の量が少なくてお腹いっぱいになっていないと、拾い食いをしてお腹を満たそうとします。また、ビタミンやミネラル、繊維質などの栄養素が不足している場合や、胃がムカムカしている時などにも拾い食いをします。

特によく見られるのが、散歩中に道端の草を食べるといった行動です。拾い食いの原因の一つとして、栄養に関する生理的な要素も考えられます。もし、あまりにも草を食べたがるようなら、健康上の問題がある可能性も考えられるため、獣医師に相談してみましょう。

好奇心から拾い食いをする

子犬期は特によく拾い食いをします。人間の子供と同じで、目や匂いで判断できないものをまずは口に入れて確かめてみるといった感じです。これは、動物の本能ともいえる行動です。また、拾い食いをした時に飼い主が大きな声を出して怒るなど大げさなリアクションをすると、飼い主が喜んでいる、かまってもらえると勘違いしてしまい、さらに拾い食いをしてしまう可能性があります。

しつけの前に愛犬に拾い食いさせない環境を整える

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拾い食いをさせないようにしつけをする前に、まずは、拾い食いをさせない室内環境を整えることが大切です。また、拾い食いができない散歩コースを選ぶことも大切です。拾い食いはいわば犬にとって本能の行動です。まずは、拾い食いしそうなものを犬の目の前から排除する努力をしましょう。

室内環境をチェックしてみよう

室内では、拾い食いされたくないものを、犬が届く場所に置かないことが大切です。特に子犬の場合は、なんでも口に入れてしまうため注意が必要です。 家の中でまず気をつけたいのは台所です。生ごみや食べ残しを含めて、さまざまな食材があるため、必ず片付けることを家族全員で徹底することが大切です。 また、洗面所やお風呂場には洗剤や化粧品など拾い食いをすると危険なものが多くあります。そのような場所には自由に出入りできないようにしましょう。

リビングなど家族が集まる場所では、お菓子やビニール袋、リモコン、スマホなど、犬が興味を持ちそうなもの、飼い主の匂いが付いているものがたくさんあります。子犬に限らず、犬が口に入れたくなる可能性のあるものは、忘れないできちんと整理し、犬が届かないところに置くようにしましょう。

散歩コース選びは慎重に

屋外での主な行動といえば散歩です。散歩に行く時は、拾い食いしそうなものが少ないコースを選びましょう。ゴミ捨て場やコンビニの周辺、繁華街の裏通りなどは、犬が拾い食いしたくなるようなものが多いため、散歩の時は避けたほうが安全です。また、河原や海岸など季節によってはBBQの残り物の食材や料理、炭などが散乱している可能性があるため注意が必要です。

キャンプなどでは細心の注意を

自然豊かな場所には、動物の排泄物や死骸、有害な動植物など普段の生活では想像できないようなものがあります。特に、初めての場所では、犬は見るものすべてに興味を持ちます。特に、山などには、命にかかわる危険物も多くあるため、絶対に拾い食いをさせないように細心の注意を払いましょう。

犬に拾い食いをさせないためのポイント

まずは、犬よりも先に危ないものをみつけられる注意力を持ちましょう。また、犬と一緒に歩く前に、周辺をチェックしておくと安心です。初めて訪れる場所の場合は、危険な植物はないか、犬が興味を示しそうなものはないかなどの情報を事前にインターネットなどで収集しておくことがおすすめです。

愛犬に拾い食いをさせないためのしつけのコツ

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拾い食いは、犬にとっては自然な行動です。本能で拾い食いをしてしまう犬に対してするべきことは、させないためのしつけです。犬は子犬期にあらゆるなものを口に入れ、その経験を通して味や質感などを覚えます。子犬にとってモノを口に入れることは大切な行動の一つですが、この時期から口に入れてもいいものといけないものを、子犬期からしっかりと教えることが大切です。

大切なのは「口から出す」しつけ

犬が拾い食いをして、何かを口に入れたのを発見した場合に、自分の意思で口から出させるしつけをすることが大切です。犬は一度口に入れたモノをなかなか出そうとはしません。「アウト」「出せ」「ちょうだい」など、口から出させるためのコマンドを子犬期からしっかりと教えることが必要です。

「ヨシ」の合図で食べるしつけを

犬が何かを食べるときには、必ず飼い主がコマンドを出してから、口に入れるというしつけを子犬期から行うことが大切です。ご飯をあげる時には、まずはアイコンタクトできるまで「マテ」をし、アイコンタクトができたら「ヨシ」と合図を出して食べさせます。また、おやつは手からあげるか、いつも使っているフードボウルなどに入れてあげましょう。もし、床に落ちたモノを食べようとしたら「いけない」「NO」と言ってやめさせます。床に落ちているものを食べる=拾い食いにつながると考えて、絶対に食べないようにしつけをすることがポイントです。

散歩のしつけもしっかりと

散歩中は、犬が拾い食いをしたくなる誘惑がたくさんあります。散歩中のしつけでは、まずリードの長さに注意することが大切です。ポイントは、リードを短めに持つこと。収縮リードや長いリードは使用しないようにしましょう。リードの長さは、犬の鼻先が地面につかないことが目安です。

散歩中は、常にその長さでリードをたるませた状態で持ち、拾い食いをしそうになったら、犬の鼻が地面に届かないようにすぐに手を引き上げましょう。この場合も、拾い食いをしそうなそぶりを見せたら、「いけない」「NO」などのコマンドを出します。指示に従ったら褒める、おやつなどのごほうびをあげましょう。通常は、これを繰り返すことによって、指示に従えばご褒美がもらえると理解して、拾い食いを予防できます。

愛犬が拾い食いをしてしまったときの対処法

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どんなに厳しくしつけをしていても、犬は本能を止められない時もあります。ドッグランなどで自由行動をしている時は、特にその可能性が高くなります。もし、拾い食いをしているのを見つけたら、すぐに対処することが大切です。

口の中に手を入れられるようにしつけを

オフリードの時は、犬が拾い食いをする可能性が高まります。もし犬が拾い食いをしてしまったら、口から出させることが必要です。コマンドに従って出さない場合は、口を開けさせて手を入れ、取り出しましょう。口の中に手を入れるためには、子犬期から口周りを触る、歯磨きをするなど、口の中に手を入れても嫌がらないようになれさせておくことが必要です。

愛犬のために拾い食いは絶対にやめさせて

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拾い食いは、犬の本能としての行動ですが、大きな危険性を含んでいる行動です。特に犬が興味を持つのは匂いの強いものです。死んだ魚などは、犬にとってはたまらない魅力があるようです。筆者は、死んだ魚を犬が拾い食いしたことが原因で体調を崩し、死に至ったという悲しい話を何回も聞いています。大切な愛犬の命を守るためにも、拾い食いは絶対にさせないようにしっかりとしつけをしてくださいね。

  • 更新日:

    2020.11.06

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ライター・監修者プロフィール
  • ライター:西村 百合子
  • ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。