寒冷地出身のダブルコートの犬種は比較的寒さに強いですが、シングルコートの犬種は寒さに弱いため、ヒーターなどを使用して寒さ対策をする必要があります。また、犬種を問わず、老犬になってくると体温調節がうまくできなくなってくるので、体が冷えないよう配慮も必要です。
人間と同様、犬も寒さにより体が冷えると免疫力が低下し、体調を崩しやすくなります。そのため、ヒーターを適切に活用して、部屋を暖かく保ってあげるようにしましょう。
寒さが苦手な犬たち
犬種によって多少の差はありますが、冬場に犬が快適と感じる室内温度は18~22度ぐらいと言われています。つまり人間にとっては少し寒いかな、というぐらいが、犬にとってはちょうどよい温度ということです。
とはいえ、さすがに冬場のエアコンを18度に温度設定をするのは人間にとって寒いことから、人間と犬が同じ部屋で過ごす場合は、20~23度程度を目安にすると良いでしょう。また、愛犬が暑いと思った時に移動できるよう家の中に涼める場所を作っておく必要があります。
とは言え、1人暮らし等で部屋が区切られていない場合には涼しい場所を作るのも難しいですよね。そんなときは室内の温度は低めに設定し、ペット用の湯たんぽを活用するのも1つの手です。特に愛犬に留守番をさせるときにペット用の湯たんぽを使用すれば、コードをかじって火災が起きるといった心配もありません。また、場所を選ばずに使えるのもメリットです。
気象庁によると、東京の日平均気温の月平均値(外気温)が12~3月頃に10℃を下回ります。一方、北海道・札幌では、11~4月頃に外気温が10℃を下回り、特に12~3月は気温がマイナスになることもしばしば。このように日本全国でその天候・気温はさまざま。また、寒さの厳しい北海道では窓ガラスが二重になっている等、地域によって戸建てやマンションの作りも異なるため、家の断熱効果もマチマチで、部屋の温度は住んでいる家の作り・地域によって大きな差があります。それではどのくらいの時期から愛犬の室内の防寒対策を意識すべきなのでしょうか?愛犬が見せる4つのサインと共にご紹介します。
もしも愛犬が部屋の隅やベッド・ソファなどの上で丸まって身体を震わせていたら、寒がっている証拠ですので、すぐに室温の調整を行なうようにしましょう。寒いときに丸くなるのは猫というイメージがありますが、犬も寒い時は身体を小さく丸めますので、まずはこのサインを見逃さないようにしましょう。
夏場はガブガブと水を飲む愛犬も、冬の寒いときには水を飲むと更に身体が冷えるため、飲水量が減ります。そのため、水を飲む量が普段よりも減ったら、愛犬が寒さを感じている可能性があります。
真冬の水道水は「冷たっ」と感じるほど冷たくなることがあります。あまりに冷たいようなら少し温めてから愛犬に与えるようにしましょう。
寒い時期は、大好きな散歩に行きたがらずに拒否を示す犬もいます。また、家の中でも廊下や玄関・窓際などの寒いエリアには寄り付かなくなることも。動きが鈍くなったり、散歩に行きたがらないといったことが見られるようになったら、やはり室温をチェックしてみましょう。
普段はベタベタしてこないようなコでも、人肌の温かさを求めて、くっついてくることがあります。夜いつもの寝床から飼い主さんの布団に潜り込んでくるようなことがあれば、寒さを感じているサインですので、室温に気を配るようにしましょう。
外気温による室温の影響は、住環境によっても異なりますが、目安として外気温が18~20℃を下回るようになったら冬支度を始めても良い頃となります。地域差はありますが、都内で10月中旬頃から朝晩は冷え込むようになりますので、室内の温度をしっかりとチェックすると共に愛犬の様子を観察し、暖房対策などを講じていきましょう。
旭化成建材の調査によると、日本の冬の寝室の温度はおおよそ10℃前後となっており、犬にとっての理想の室温18~22℃とは大きな差があります。コンクリートと鉄で作られたマンションの場合、室内の温度が暖かくなる傾向がありますが、戸建ての場合、特に地面に近い下の階は冷え込みが厳しくなります。
寝る時間は暖房器具を消す場合にも愛犬が毛布・ブランケットにくるまって暖をとれるように準備していく必要があります。
室温の温度を上げるために使える暖房器具には、エアコン・電気or石油ストーブ・床暖房・電気マット・こたつ・湯たんぽ・オイルヒーター・焚火(薪)などがありますが、愛犬と過ごす室内で使用する上では、それぞれに注意すべき点があります。暖房器具を使用する際は、以下のことに注意しましょう。
エアコンやストーブなどで部屋全体の空気を温める場合には、ホコリが舞いやすくなりますので、しっかりと掃除をしていることを確認し、季節の使い始めには換気を行ないながら使用するようにしましょう。また、熱風を長時間浴びていると犬の体温が上がりすぎてしまうことがあります。冬場も室内の熱中症に注意していきましょう。
長時間ヒーターにあたりすぎていると、気付かぬうちに脱水症状になっていることもあります。いつでも水が飲めるようにウォーターボウルを数カ所に置くようにし、水分をとっているか確認するようにしましょう。
エアコンのように空気が乾燥しにくいのでヒーターを好む方も多いと思います。オイルヒーター・ハロゲンヒーターの前で長時間くつろいでいると、低温やけどをしてしまうことがあるので、時々愛犬の様子を見るようにしましょう。熱源が近すぎると火傷の恐れもありますので、もし愛犬がヒーターに近寄りすぎてしまう場合は、ヒーターをサークルで囲って、犬が近づけないようにする必要があります。
また、ホットカーペット・電気毛布などの使用は、特定の箇所だけを手軽に暖めることができる点がポイントです。ただし、使い方を誤ってしまうと低温やけどに繋がる恐れがありますので、例えばあまり身体を動かさないシニア犬などは使用するのを避けた方が良いでしょう。もしくはタイマーでスイッチが切れるタイプなどを選ぶのも手です。
電気を使うヒーター・ストーブも種類が多く、使っている方も多いかと思いますが、愛犬がいたずらしてコードをかじってしまうと、火災につながる恐れがあります。そのため、コードカバーをかけるなどしておくことが大切です。
また、床置き式のヒーターの場合、何かの拍子で愛犬が倒してしまう、地震により倒れてしまうことも考えられ、それが原因で火災になる危険性があります。愛犬に留守番をさせるときにヒーターを使う場合は、十分な安全対策が必要です。
布製のカバーが付いたペット用のヒーターを使用している場合、不衛生にしていると雑菌が繁殖してしまいます。そのため、定期的にカバーを洗って清潔に保つようにしましょう。
ヒーターをはじめとした暖房器具を使用していると、どうしても室内が乾燥してくるので、加湿機も併せて使用することを検討しましょう。
空気が乾燥すると、人間と同じように犬も喉や鼻の粘膜が乾燥し、ウィルスや細菌への抵抗力が弱まって、風邪を引きやすくなるからです。湿度は50~60%ぐらいが適しているとされています。
暖房器具を使用して部屋を暖めている場合、外気温と室温の差が大きくなるため、その点にも注意するようにしましょう。暖かい部屋から一気に寒い外に出ると呼吸器や筋肉に負担がかかります。散歩などで外に出る際は廊下や玄関などで少し寒さに慣らしてから外に出すようにしてあげましょう。
ここでは、愛犬も飼い主さんも嬉しい!オススメの犬(ペット)用ヒーターをご紹介します。
風や火を使わないクリーンな暖房のオイルヒーターです。ファンがなく静かで空気が乾燥しにくいため、寝室やリビングなど長時間使用する部屋に大変オススメです!キャスターが付いているため、お部屋の移動もラクラク。従来のオイルヒーターよりも熱効率が良い仕様になっているのも嬉しいポイントです。
通常のヒーターと比べて、部屋全体を満遍なくしっかりと暖めてくれるうえ、旧タイプのオイルヒーターに比べて節電効果が高いため、電気代を63%節約。初期投資が高いだけの効果は得られそうです。
遠赤外線により、じんわりと犬の体を温めるペット用のヒーターです。サイドテーブルもセットになっているため、夏は電源を切ってサイドテーブルとして使用できます。こちらのヒーターはコードが保護されているので、犬がかじって断線してしまう心配がありません。温度は30℃・38℃を切り替えて使用することが可能で、消費電力も低いため経済的にも嬉しい商品です。
FYLINAの遠赤外線パネルヒーターは、ペットにも安心して使えます。遠赤外線で体を温めることから、喉が乾燥しすぎるといった心配がありません。また、3時間以上連続して使っているときは、自動で電源が切れるようになっているので、安心して使用できそうです。そして何と言っても1時間あたりのコストがなんと約3.8円とローコストなところも魅力ですね。
犬も体が冷えると抵抗力が落ち、風邪を引いてしまうので、寒さ対策が欠かせません。10月中旬頃からヒーターをはじめとする暖房器具の使用を検討して室内を暖かく保つようにしましょう。もし愛犬がヒーターに近づきすぎている場合は、少し離して低温やけどをしないように注意が必要です。安全に使用して愛犬を寒さから守ってあげてくださいね!