犬の足の長さにおいて「何cmからが長い」といった基準は存在しないので、あくまで個人の主観での判断となります。足の長い小型犬は少なく、主に大型犬に見られる特徴です。
高貴な雰囲気をまとい、これまでの歴史の中では王族や貴族から愛されてきました。
足の長い犬は全体的に細身であることが多く「体が弱そう」というイメージを持つ方も多いかと思います。しかし、実は筋肉質で、走力に優れている犬種が多いです。
足が長い犬種と聞くと、大型犬の多いイメージがあるかもしれません。しかし、小・中型犬の中にも足が長い犬種がいます。
ここでは、3種類の足の長い小・中型犬を紹介していきます。
古代エジプト期の出土品に描かれていることでも有名なイタリアン・グレーハウンド。気品を感じさせる見た目から、ファラオを始め、多くの貴族に愛されてきた歴史のある犬種です。
被毛は短毛のシングルコートなので、寒さには弱い傾向にあります。性格は明るく、飼い主に対して従順です。あまりベタベタしたスキンシップは好まないので、適切な距離感を保つ必要があります。
アニコム損害保険会社が調査した犬種別の平均寿命では、イタリアン・グレーハウンドが15.1歳で見事1位でした。飼い主同士の間では「イタグレ」とも呼ばれています。
イタリアン・グレーハウンド基本情報
「ミニピン」の愛称で親しまれ、人気の犬種であるミニチュア・ピンシャー。見た目は可愛らしいですが、自信に溢れた性格で、番犬として活躍できる素質を持った犬種です。
被毛は光沢のある短毛で、シングルコートのため寒さには弱い傾向にあります。子犬の頃に断尾されていることから、短いしっぽが特徴的です。
攻撃的になることが少なく、活発でよく動き回るので、小さい子供の遊び相手としても最適です。
ミニチュア・ピンシャー基本情報
交配の際にイタリアン・グレーハウンドの血も受け継いでいるウィペット。そのため、見た目もどことなくイタリアン・グレーハウンドに似ています。
足が速いことから、レース犬として活躍していた時代もありました。当時は、走り姿が鞭に例えられ「スナップ・ドッグ」とも呼ばれていたそうです。
被毛は短毛のシングルコートで、つやのある滑らかな質感をしています。穏やかで優しい性格なので、人に対して吠えることも少ないです。運動能力が高いので、一緒にスポーツを楽しむことができます。
ウィペットの基本情報
続いて、足の長い大型犬を3つ紹介していきます。体が大きいほど足の長さも際立つので、足が長い犬種をお探しの方は大型犬がおすすめです。
犬の中で世界最速の足を持つといわれるグレーハウンド。その走力を活かして、歴史上では猟犬として活躍してきました。
流線型の美しい体つきで、イタリアン・グレーハウンドと比べて倍近い体格を誇ります。被毛は短毛のシングルコートなので、寒さには弱いです。
性格は基本的に穏やかですが、競争意欲が強いので、他の動物に対して興奮する場合があります。毎日の散歩はもちろんのこと、ドッグランといった思いっきり運動ができる環境があると好ましいです。
グレーハウンドの基本情報
人間に飼育された犬としては世界最古の犬種だといわれているサルーキ。中東の伝統に守られ「神聖な恵み」として扱われてきた犬種です。
大きく垂れた耳が特徴的で、優雅さを感じさせる見た目をしています。被毛は短毛と長毛が混じったのシングルコートで、寒さには弱いですが、原産国が中東であることから暑さには強い傾向にあります。
飼い主には忠実な性格ですが、知らない人に対しては強い警戒心を示すことがあります。頭が良く、しつけがしやすいです。
健康な状態でも痩せて見えることから、太らないように適切な食事管理をしてあげる必要があります。
サルーキの基本情報
ボルゾイの名前は、ロシア語で「俊敏」という意味です。その名の通り、素早い動きを活かして猟犬として活躍していました。エレガントな見た目が上流階級の人気を集め、一躍世界中から支持されるようになった犬種です。
細長い顔立ちと、流線型の背中が特徴的です。被毛は長毛のダブルコートで、寒さに強い性質があります。羽毛のような肌ざわりで、つい撫で回したくなる毛並みを持っています。
一見クールそうに見えますが、じゃれ合うことが大好きです。大人し過ぎず、はしゃぎ過ぎず、バランスのとれた性格だと言えます。しっかりとしたしつけが必要な犬種なので、初心者の方にはあまり向きません。
ボルゾイの基本情報
足の長い犬種は全体的に細身で、スタイルが良いことが多いです。そのため、一緒に散歩していると、自分までスタイリッシュになったかのような気分を味わえます。
また、運動の能力が高く、走るのが好きな性格であることが多いので、一緒に運動できる方が飼育に向いています。
今回紹介した犬種以外にも、たくさん足の長い犬種がいるので、ぜひ好みの1匹を探してみてください。