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安亮磨
連載 / ブログ

2020.11.15

動物と人の未来を創る獣医師によるコラム|vol.2

【獣医師が設立】動物予防医療普及協会のはじまり

この連載は、獣医師の安 亮磨(やすりょうま)氏による、動物と関わるすべての人に知っておいてほしい「大切なこと」をお伝えするためのコラムです。
安先生は、動物予防医療普及協会理事として日本全国の企業・大学・地域行政などと連携し、さまざまな事業を展開されています。
第2話では、安先生ほか獣医師が中心となって設立した動物予防医療普及協会をご紹介いただきます。

#安亮磨 / #専門家コラム / #獣医師

Author :安 亮磨/獣医師、動物予防医療普及協会 理事

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動物予防医療普及協会について

前回の記事では、わたし安 亮磨が獣医師になった理由についてお話させていただきました。小さい頃から動物(特に犬)が好きすぎて気付いたら獣医師になっていた、という話でしたね。笑
今回は私が理事として運営している、2018年11月1日の犬の日に獣医師が中心となって設立された一般社団法人動物予防医療普及協会のお話をさせていただきます。

愛犬は大切な家族であり大好きなパートナー

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現在の日本では、みなさまのおうちにいる”犬”という存在は、飼い主さまご家族と寝食を共にし、時に心を通わせる「大切な家族、大好きなパートナー」という表現がピッタリですよね!

犬の平均寿命は約2倍に

そんな犬という存在ですが、みなさまは30年ほど前の犬の平均寿命をご存じでしょうか?
とある調査によると、30年ほど前の犬の寿命はおよそ7.5歳でした。
現在は、食生活や生活環境、獣医療などの進歩・改善によって、犬の平均寿命は30年前と比べておよそ2倍の14.2歳まで伸びています

病気のリスクと負担が大きく

大切な家族の平均寿命が延びることは、喜ばしいことです。一方で、平均寿命が延びたことで高齢化が進むワンちゃんたちも、私たち人間と同じように病気が多様化します。
また、介護ケアが必要になることから、病気のケアに対する飼い主さま・ワンちゃん双方の心身的・金銭的な負担も増えてきたように感じています。

犬の健康寿命を考える

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さて、『健康寿命』という言葉をご存知でしょうか?
2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した「健康寿命」とは、心身ともに自立し健康的に生活できる期間のことです。
この健康寿命をワンちゃんにあてはめてみると、介護ケアや獣医療の力を借りなくても元気に生活できる期間ということになりますよね。

うちの子の寿命を健康寿命に

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大切なご家族であるワンちゃん、その愛らしい存在とずーっと一緒に人生を共にしたいものですが、残念ながらそれは永遠と続かないもので、命あるものには必ず寿命があります。
それも、干支が一回りして数年たつと、あっというまに犬は平均寿命を迎えてしまいます。

すべての飼い主さまの願い

その短く儚い、大切な時間を飼い主さまご家族と一緒に楽しく過ごすために、うちの子の寿命を「介護ケアや獣医療の力を借りなくても元気に生活できる期間」の健康寿命にしてあげたいという思いはすべての飼い主さまの願いなのではないでしょうか。

便利な時代と、情報の混乱

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うちの子の寿命を健康寿命に近づけてあげたいと思った飼い主さまはきっと、「うちの子が元気でいるために」または「うちの子が病気にならないために」、ウェブ上の情報サイトやSNS記事で調べものをしたり、お友達のワンちゃん飼い主さまと情報交換をしたり、またかかりつけの動物病院の獣医師にアドバイスを得たりと、さまざまな方法で情報収集をされていることでしょう。

うちの子のために、どの情報を信じる?

しかし、ほとんどの飼い主様が直面する問題がここで一つ。

「みんな、言ってることが違うかも・・・。」

「どれを信じて、うちの子には何をしてあげたらいいのかしら・・・。」

正直、NGな情報もある

そうですよね。わかります。
信頼性の高い獣医師の話でも、先生によって健康や病気に対する考え方やアプローチは本当にさまざまです。ましてや、インターネットの世界には情報がたくさん!

そんな情報があふれる現代で、『うちの子が病気にならないで健康でいるために』どの情報を信じ、何をしてあげたら良いのか。さまざまな情報の中からそれを飼い主さまがご自身で情報を選別し、正しく実践することはとっても難しいことですよね。

私も日々の診療で飼い主さまからさまざまなご相談を受けますが、その情報の中にはもちろん現時点で正しいものもあれば、逆にやってはいけないNGなこともあります。

動物予防医療普及協会の登場

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そんなさまざまな情報に混乱してしまう時代に登場したのが動物予防医療普及協会です。

飼い主さまが知ることで、行動することで防ぐことができるペットの病気や怪我があります

私たちの協会は、上のメッセージとともに“獣医師が慎重に選別した”さまざまな予防の情報を、企業や大学、時には地域行政と一緒に発信・普及する活動を行っております。

日々の活動は、動物予防医療普及協会のフェイスブックページをご覧くださいませ!

次回は

次回の記事では、この動物予防医療普及協会を設立しようと決断した私の個人的なストーリーや、どのようにして予防医療の情報を、その情報が必要な飼い主さまに届ける活動をおこなっているのかをお話させていただきます。
読んでいただきありがとうございました!安亮磨より、飼い主さまと動物たちに愛をこめて。

  • 更新日:

    2020.11.15

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ライター・監修者プロフィール
  • 監修者:安 亮磨
  • 獣医師、動物予防医療普及協会 理事
  • 神奈川県の動物病院勤務(総合診療科・歯科担当)。多くの救急症例と対峙する診療経験を経て、予防医療・予防ケアを普及させるため『飼い主さまが知ることで、行動することで防ぐことができるペットの病気や怪我があります』というメッセージとともに情報発信を開始。2018年に一般社団法人 動物予防医療普及協会を設立し、現在は全国各地で予防医療の啓発活動を行う。