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犬の生態 / 気持ち

2020.10.17

【獣医師監修】犬の仕草や表情で分かる気持ち15選。あなたの愛犬はいま幸せ?

犬はさまざまな気持ちを仕草や表情で表しています。あなたは愛犬の仕草や表情からどれだけの気持ちを感じ取ることができますか?今日は犬が仕草や表情で伝えようとしている、嬉しい、楽しい、幸せ、怒り、恐怖などの感情のシグナルについてお話します。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師(文:泉 能子/愛犬家、ドッグライター)

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犬の仕草|嬉しいとき・幸せなとき

犬 仕草

犬は飼い主が一緒に遊んでくれるときや、そばに寄り添っているとき、ほめてくれたときなどに喜びや幸せを感じ、それを仕草や表情で伝えます。愛犬が見せる「幸せのシグナル」をしっかり受け止めてやることで、より信頼感が深まり家族としての絆が強まるのです。
では、犬が嬉しいときや幸せなときに見せる仕草や行動にはどんなものがあるのでしょうか。

尻尾を上げて大きく振る

尻尾は犬の感情がもっとも表れやすいところです。犬が大好き!嬉しい!幸せ!という気持ちを感じたときには、尻尾をあげてぶんぶんと大きく振ります。そのときの表情は柔らかで、身体は緊張感がなくゆったりしています。

ただし、尻尾を振っていても喜んでいるときばかりではありません。尻尾を下げて小刻みに振っていたり、ゆっくり動かしているときは、何かに警戒しているときなので、まわりに注意しましょう。

背中を床にスリスリとこすりつける

散歩から帰った後や、食餌を食べ終えた後などに、あおむけになって背中を床にスリスリしていることがありますが、これは満ち足りた気持ちのときにする仕草です。満足感でいっぱいな気持ちを身体全体で表現しています。

笑っているような表情をする

口を少し開け口角を上げて、笑っているように見えることがありますが、これはリラックスしているときや、嬉しいときに見せる表情です。大好きな飼い主さんにほめてもらったときなどによく見せます。

また、初対面の人や犬と出会ったときに、口を閉じたまま口角を後ろに引いて微笑んでいるような表情をすることがありますが、これは相手に対して警戒心がないことを伝えています。

耳を後ろに下げて目を細める

愛犬の頭を撫ぜているときに目を細めてじっとしていることがありますが、これは愛犬がとてもリラックスしているときの表情です。愛犬はやさしく撫ぜられることで、飼い主から愛されていることを感じ取り、オキシトシンという満足ホルモンが分泌されるのだといわれています。

お腹を見せたり、お尻をくっつけてくる

犬にとってお腹やお尻は急所にあたります。犬は敵に弱みを見せないために、心を許さない相手には、決してお腹を見せたりお尻を向けたりはしません。
愛犬がお腹を見せて大股開きで寝ていたり、お腹を触らせたりするのは飼い主を信頼しているからです。

また、飼い主の体にお尻をくっつけて寝るのは、飼い主を仲間と認めて安心している証拠です。

犬の仕草|怒っているとき

犬 仕草

知らない犬と出会ったときや、ふいに子供が触ったりしたときなど、犬が怒っているときの仕草や表情を知っていることで、大きな事故やトラブルを避けることができます。
犬が怒っているときの仕草や表情には、見るとすぐにわかるものや、怒っているとは思えないものまで、さまざまなものがありますのでよく知っておくことが大切です。

歯をみせて唸る

犬が怒っているということがすぐに分かるのは、歯をみせながら唸っているときでしょう。
この表情と仕草のときは犬の怒りがマックスになっているときです。
愛犬がこの表情や仕草を見せているときは、知らない人に無防備に触らせたり、他犬を近づけたりしないようにしましょう。

尻尾を高く上げて前傾姿勢をとる

犬が相手より優位に立ち、先制攻撃をしようとするときは、自分の身体を大きくみせようとして、尻尾を高くあげて前傾姿勢をとります。

この姿勢に加えて、耳が前に向かって立ち、背中の毛を逆立てているときは、すぐに攻撃的な行動に出る可能性があります。

相手が急に動いたり、近寄ったりすると飛びかかったり噛みついたりする恐れがありますので、刺激しないように静かにその場を離れましょう。

耳を斜め後ろに折る

耳を斜め後ろに折る仕草は、立ち耳の犬が何かを威嚇するときにみられます。臆病な犬で家に知らない人が入ってきたとき、警戒して威嚇するときにこの仕草がよくみられます。

鼻にしわをよせる

短毛の犬によく見られるのですが、怒ると鼻にしわをよせることがあります。人間が鼻にしわをよせたり、眉間にしわを寄せて怒ることがあるのと同じです。怒りの度合いが高くなると、鼻にしわをよせなながら歯をむいて唸ります。

あくびをする

人間のあくびは眠い時や疲れているときに出るものですが、犬の場合はそれだけではなく、何か不安や緊張を感じたときにもあくびが出ます。見知らぬ犬に出会った時など、自分や相手の気持を落ち着かせるためにあくびをします。
犬が立て続けにあくびをしているときは、不安や緊張が高じてイライラしているシグナルなので注意が必要です。

犬の仕草|怖い・イヤだと感じているとき

犬 仕草

犬にとって恐いことや嫌なことは大きなストレスになるため、自の気持ちを落ち着かせたり、相手に自分の気持ちを知らせるために、仕草や表情でシグナルを送ります。
愛犬の嫌なことや怖いときに見せる仕草や表情を知る事で、ストレスや不安をいち早く取り除いてやることができます。

イヤだと感じているときの仕草

まずはイヤだと感じているときから見ていきましょう。

ぶるぶるっと身震いをする

知らない人に触られたり、抱かれたりしたときや、嫌いなシャンプーが終わったときなどに、ぶるぶるっと身震いすることがあります。これは我慢していたことからやっと解放されたという気持ちから出る仕草です。

鼻を舐める

犬が舌で自分の鼻を舐めるときは、何らかの理由で自分を落ち着かせようとしているときの仕草です自分の嫌なことをされたり、無理矢理何かを強要されたときなどに出る仕草です。

怖いと感じているときの仕草

では、怖いと感じているときはどうでしょうか。

尻尾を下げたり、巻き込んだりしている

犬が怖いと感じたときに見せる典型的な仕草です。

雷の音や、嫌いな動物病院での診察など、不安や恐怖を感じた時に尻尾を下げたり、尻尾を股間に巻き込んだりします。犬が股間に尻尾を巻き込むのは、肛門を相手に見せないようにするためと言われています。犬は互いの肛門腺を匂い合うことで自分の情報を交換し合いますが、信頼できない相手や、見知らぬ相手には、尻尾を巻いて肛門を嗅がせないようにします。

尻尾を巻き込む仕草は、他犬に吠えられたときや、知らない人がたくさんいる場所に行ったときなどによくみられます。

片足を上げて静止する

突然に聞きなれない音がしたり、見知らぬ犬が近づいてきたりしたときに、警戒心から片足を上げたまま身体の動きを止めることがあります。これは恐怖のために身体が動かなくなったのではなく、瞬時に次の行動に移せるための動作ですが、これも恐れからくる仕草のひとつです。

小刻みに身体を震わせる

雷など大きな音がしたときや、見知らぬ場所に連れてこられたときなどに、恐怖から身体が小刻みに震えることがあります。そんなときは音が鳴り止んだり、犬の気持ちが落ち着くまでそっとそばにいてやるか、静かに抱きしめていてあげましょう。

愛犬のカーミングシグナルをキャッチしよう

犬 仕草

犬は言葉のかわりに、多くの仕草や表情で気持ちを伝える手段を持っています。犬が仕草や表情で相手に気持ちを伝えることをカーミングシグナルといいます。群れで暮らしていた犬にとってカーミングシグナルは、仲間や他犬に対して使われる大切なコミニュケーションツールです。
人と犬が共に支え合い、楽しく安心して暮らすために、飼い主も愛犬が伝えるカーミングシグナルをしっかりキャッチして、愛犬の気持を理解してやることが大切です。

  • 更新日:

    2020.10.17

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ライター・監修者プロフィール
  • 監修者:加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。