magazine

健康管理 / 病気

2020.10.19

【獣医師監修】犬が蜂に刺されたら。症状やアナフィラキシーショック、処置方法まで

春から秋にかけて、愛犬との散歩やアウトドアなどを楽しんでいるときに注意したいのが、うっかり蜂に刺されてしまうことです。犬に限らずですが、蜂に刺されるとアナフィラキシーショックにより深刻な症状が出てしまうことがあるので、蜂の活動時期には十分に気をつける必要があります。
この記事では、アナフィラキシーショックによる症状、愛犬が蜂に刺されたときの応急処置方法について解説していきます。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

この記事をシェアする

アナフィラキシーショックとは

犬 蜂

アナフィラキシーショックとは、アレルゲン(アレルギーの原因物質)を外部から体内に取り込んだ際に、激しいアレルギー反応を起こしショック症状を引き起こすことです。

蜂に刺されたときに起こす恐れがあることで知られていますが、食べ物やワクチンなどが原因となって引き起こされるケースもあります。

2回目に刺されたときに起こることが多い

アナフィラキシーショックは1度目に刺されたときよりも、2度目に刺されたときに起こることが多い傾向にあります。しかし、1度しか刺されてないから大丈夫だろうと油断はできません。アナフィラキシーショックは生死に関わる深刻な症状を引き起こすので、早急に対処する必要があります。

アナフィラキシーショックによる症状

犬 蜂

ここアナフィラキシーショックを起こすと、以下のような症状が見られます。

主な症状

アナフィラキシーショックの主な症状としは、以下が挙げられます。

・呼吸困難
・チアノーゼ(酸欠で舌が真っ青になった状態)
・けいれん
・意識喪失
・血圧が低下しぐったりする

これらの症状が出たら緊急性が高いため、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

注意が必要な時期

蜂は4月頃から活動を始め、7月~10月ごろまでが攻撃性が高くなる時期と言われています。蜂の巣に近づくと自分たちの巣を守ろうとして攻撃してくるので、蜂の巣を見かけたら近づかないようにしましょう。

愛犬が蜂に刺されたときの応急処置方法

犬 蜂

愛犬が蜂に刺されたら、まず速やかにその場から離れて蜂が攻撃してこない安全な場所に移動してください。その後、落ち着いて以下の応急処置をしましょう。

針を抜く

まずどこを刺されたのかを特定し、刺された箇所に針が残っていないか確認しましょう。もし針が残っていたら、針を押し込まないように注意しながら、なるべく皮膚に近い位置で針を持って抜きます。

できればピンセットや毛抜きで抜いたほうがよいです。指で引き抜こうとすると、針の根元に付いている毒の袋をつぶしてしまい、毒液が体内に侵入してしまう恐れがあるからです。

もし愛犬が嫌がって抵抗する場合は、無理に行う必要はありません。動物病院で抜いてもらいましょう。

患部を水で洗い流して毒液を絞り出す

針を抜いたら、毒液が拡がるのを防ぐために患部を流水で洗い流して毒液を絞り出します。毒液は水に溶けやすいので、流水にあてながら絞り出すと毒液が薄まることが期待できます。

なお、毒液を口で吸い出すのはNGです。口の中に傷があると傷口から毒液が体内に入ってしまうので、絶対にしないようにしましょう。

患部を冷やす

痛みや腫れを和らげるために、水で濡らしたタオルや保冷剤などで患部を冷やします。ここまで処置をしたのち、速やかに動物病院を受診してください。

愛犬が蜂に刺されたら焦らずに応急処置を!

犬 蜂

蜂の攻撃性が高い夏から秋にかけて、愛犬と外出するときは蜂に刺されないように注意が必要です。万が一愛犬が蜂に刺された場合は、蜂が攻撃してこない安全な場所に移動し焦らずに応急処置をしましょう。このとき、口で毒液を絞り出すことは絶対にしないでください。

アナフィラキシーショックは、2度目に刺されたときに起こりやすいと言われています。呼吸困難や意識喪失をはじめとした深刻な症状が現れたときは、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

  • 更新日:

    2020.10.19

この記事をシェアする
ライター・監修者プロフィール
  • 監修者:加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。