はじめに、犬の食物アレルギーはどのような食材がアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因物質)になりやすいのか?をご紹介します。
犬の食物アレルギーは、食事に含まれる大きな構造をしたタンパク質に対して過剰に反応して起こることが多く見られます。アレルゲンになりやすい食材には、牛肉・鶏肉・ラム肉・鶏卵・乳製品・大豆・小麦・トウモロコシなどが挙げられます。
獣医師の指導のもと負荷試験を行って、食物アレルギーのアレルゲンを特定していきます。負荷試験とは、1~2週間ずつそれぞれ異なる食材を与えて、症状が悪化するかどうかを確認していくテストです。例えば、第1週目は牛肉、第2週目は鶏卵、第3週目は小麦……といったように、順次に食材を与えていきます。この過程でどれかを食べたときに症状が悪化したら、それがアレルゲンと考えられます。
なお、1つの食材に対してだけでなく、複数の食材がアレルゲンになっている場合もあります。
ここでは、食物アレルギーの主な症状と、食物アレルギーを発症しやすいと言われている犬種や年齢について見ていきましょう。
食物アレルギーの主な症状としては、以下が挙げられます。
・体を痒がる
・目や口の周り、顔、耳の内側、内股、指や肉球の間などに赤みが見られ痒がる
・抜け毛が多くなりハゲる
・フケが出る
・下痢
・嘔吐
このような症状が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。
食物アレルギーは全ての犬種で起こり得ますが、以下が好発犬種と言われています。
・パグ
・ミニチュアシュナウザー
・ウエストハイランドホワイトテリア
・ダックスフンド
・コリー
・ボクサー
・ダルメシアン
・ジャーマンシェパード
・アメリアンコッカースパニエル
・スプリンガースパニエル
食物アレルギーは年齢を問わず発症しますが、1歳未満でアレルギーが発症することが多い傾向にあります。
アレルゲンが特定できたら、その食材が含まれるフードを与えなければ、食物アレルギーは起こりません。ここでは、食物アレルギー対策におすすめのドッグフード<総合栄養食>を3つご紹介します。
アーテミスのオソピュアグレインフリーサーモン&ガルバンゾーは、サーモンを主原料としたグレインフリーフードなので、肉類や穀物にアレルギーを持っている犬におすすめです。
疲労回復に役立つビタミンB1や、骨の成長をサポートするカルシウム、体内の余分なナトリウムの排出を促すカリウムを豊富に含むガルバンソーが使用されているのも特徴です。
ナチュラルバランス/ポテト&ダックフォーミュラは、高品質なダックが主原料のフードで、皮膚や粘膜の健康維持をサポートする良質な亜鉛が摂取できるように構成されています。牛肉やラム肉にアレルギーを持っている犬や、小粒サイズなため小型犬にもおすすめです。
ラム肉と玄米が主原料で、超小型犬や小型犬に適した小粒タイプのフードです。ビタミンB群や亜鉛、食物繊維などがバランスよく含まれいます。食いつきがよい、毛艶がよくなってきたなどの声も寄せられています。
食物アレルギーの症状は、季節に関係なく見られます。もし愛犬がしきりに顔や体を痒がっている場合は食物アレルギーが疑われるので、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。
今回ご紹介したフードは全て総合栄養食ですが、食物アレルギー対応の療法食もあります。かかりつけの獣医師に相談のうえ、愛犬に合ったフードを選んであげてください。