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健康管理 / 病気

2020.10.31

犬にも飼い主にもうつるサルモネラ感染症!主な原因3つと予防法|獣医師監修

サルモネラ感染症は、犬から他の犬にだけでなく人にもうつる人畜共通感染症です。犬種を問わず感染リスクがあるので、普段から予防をしておく必要があります。そこで今回は、サルモネラ感染症の原因や主な症状、予防法などを解説していきます。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

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サルモネラ感染症とは?

犬 サルモネラ

サルモネラ感染症とは、細菌性の食中毒のことです。サルモネラ菌を摂取することにより、中毒症状を引き起こします。主にどんな症状が見られるのか覚えておきましょう。

主な症状

サルモネラ感染症の主な症状は、血液や粘膜を含む下痢、嘔吐、食欲低下や元気消失などです。しかし、感染しても症状を示さず消化管に保菌しているケースも多くあります。なお、犬のサルモネラ菌の保菌率は、10%程度と言われています。

他の犬や人にうつる?

サルモネラ感染症は、他の犬や人にもうつります。サルモネラ菌が含まれる犬の糞便に触れた後、念入りに手を洗ったり消毒したりしなかったりすると、汚染された手を介して感染します。特に免疫力の低い幼児や高齢者は、わずかな菌量でも感染しやすいので十分に注意が必要です。

かかりやすい犬種や年齢

サルモネラ感染症は犬種を問わず、すべての犬に感染リスクがありますが、子犬や病気などにより抵抗力が落ちている犬はかかりやすい傾向にあるので注意が必要です。

犬がサルモネラ感染症にかかる原因3つ

犬 サルモネラ

サルモネラ感染症は、どのようなことが原因となり犬が発症するのかを知っておきましょう。

サルモネラ菌が繁殖した生の肉や魚、卵などの摂取

サルモネラ菌が繁殖した生の肉や魚、卵およびその加工品などを摂取すると感染します。サルモネラ菌の発育温度は10?37度くらいで、20度以上になると著しく増殖します。よって、適切に温度管理をして食材を保存していないと、サルモネラ感染症にかかるリスクが高まります。

汚染された食器を使用

サルモネラ菌が付着した食器を使用して、愛犬がごはんを食べたりした場合も経口感染してしまいます。

汚染されたものの拾い食い

散歩中に愛犬が拾い食いをし、それがサルモネラ菌に汚染されたものだった場合、感染してしまいます。

犬のサルモネラ感染症の治療法

犬 サルモネラ

サルモネラ感染症の治療は、ニューキノロン系抗菌剤を用いて回復を図ります。また、脱水症状が起きているときは輸液療法を行います。

治療にかかる費用

急性胃腸炎を起こした場合、1通院あたり5,000~16,000円程度の費用がかかります。この費用には診察料や血液検査代、注射代、皮下点滴代、薬代などが含まれます。

犬のサルモネラ感染症を予防するには?

犬 サルモネラ

サルモネラ菌の繁殖を防ぐために肉や魚、卵は常温に長時間放置せず冷蔵庫に入れて保存しましょう。また、サルモネラ菌は熱に弱く加熱によって死滅します。そのため肉や魚、卵は、75度以上で1分以上加熱してから愛犬に与えたほうが安心です。

さらに、愛犬が使う食器をきちんと洗って衛生的に保つ、愛犬の糞便に手が触れてしまった際は、十分に手洗いをするといった予防もしっかりと行いましょう。

再発する可能性

サルモネラ感染症は、先述した原因に対して予防をしなければ、再び感染する恐れがあります。中毒症状の程度は犬によって異なるので、しっかりと予防をして愛犬の健康を守りましょう。

愛犬がサルモネラ感染症になったら

犬 サルモネラ

愛犬が何かを食べた後に、下痢や嘔吐などを起こしたらサルモネラ感染症の可能性も考えられるので、速やかに動物病院へ連れていきましょう。サルモネラ感染症は、糞便を介して他の犬や人にも感染してしまいます。愛犬の便に触れた際は十分に手洗い、消毒をして二次感染を防ぎましょう。

  • 更新日:

    2020.10.31

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ライター・監修者プロフィール
  • 監修者:加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。