短足犬の足が短いのには理由があるんですよ。その理由にはどのようなものがあるのかみていきましょう。
足が短い犬種には、歴史が関係していると言われています。短足犬は、もともと狩りや動物を追いかける仕事をするために作られた犬種が多く、より狩りをしやく、より動きやすい体型を求めて改良されていきました。穴の中で狩りをするダックスフンドや家畜を追いかけるコーギーは、仕事をしやすくするために現在の短足の体型になったと言われています。
短足犬の足が短い理由を研究した人たちがによると、遺伝子により足が短くなるという結果が出たそうです。FGF4という細胞増殖因子タンパク質を多く持つ遺伝子により、足の骨の成長が早い段階で止まることで短足となると考えられました。
このことから、この遺伝子を持った短足の犬同士を掛け合わせて改良されていき、現在の短足犬種となったのではないかと言われています。
短足犬はダックスフンドやコーギーだけではないんですよ。短足な犬種10種類をご紹介します。
短足で一番有名な犬種と言えばダックスフンドですね。ダックスフンドは、ドイツ原産の穴の中にいる獲物を獲るために改良された犬種です。大きさによって3つのサイズに分けられているのは、捕る獲物の大きさに合わせて改良されていったためと言われています。
コーギーはウェルシュ・コーギー・ペンブロークのことをさしています。イギリスで牛を追い立てる牧畜犬として活躍していた歴史があります。コーギーの体型は、牛のお腹の下を走り回ったり、蹴られないようにするために短足になり、しっぽは牛に踏まれてケガをしないように断尾されました。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークによく似ていますが別の犬種です。同じくイギリスで牧畜犬の仕事をしていましたが、性格や耳の形、しっぽがあるところなどに違いがあります。
たるんだ皮膚に大きな耳が特徴のバセット・ハウンドも短足犬です。フランスで生まれ、優れた嗅覚を使い、ウサギなどの獲物を見つけ出し狩りをしていました。狩猟犬とは思えないほど、おっとりとした性格をしています。
短い足が隠れてしまうほどの豊かな被毛を持つペキニーズは、中国原産の愛玩犬です。また、気分屋な性格から「猫のような犬」と言われています。
ガッチリとした体に短い足が特徴のノーリッチ・テリアは、イギリスで狩猟犬として活躍した歴史があります。もともとは立ち耳も垂れ耳もノーリッチ・テリアとされていましたが、立ち耳の犬をノーリッチ・テリアと呼ばれるようになりました。
もともとはノーリッチ・テリアと一緒でしたが、垂れ耳だけを集め1964年ノーフォーク・テリアという犬種になりました。そのため、体型や大きさなどはノーリッチ・テリアとほとんど同じです。
スコットランドで生まれたダンディ・ディンモント・テリアは、ネズミやキツネなどを獲る狩猟犬の仕事をしていました。なかなか日本では見ることができない希少な犬種です。
スコティッシュ・テリアは、骨太で筋肉質な体型をいかし、アナグマやカワウソの狩りをするためにスコットランドで誕生しました。狩猟犬だった歴史から、活発で運動量の多い犬種でもあります。
イギリス原産のクランバー・スパニエルは鳥猟犬として貴族だけが飼うことを許されていた犬種です。体重30kgほどの大型犬ですが、温厚で飼い主に従順な性格をしています。
短足犬と生活するときに気を付けておきたいことをチェックしておきましょう。
短足犬には肥満は大敵です。肥満になると、足や腰に負担がかかり、椎間板ヘルニアや関節炎などを発症しやすくなります。特に短足犬には、食欲旺盛な犬種も多いため、食事管理と適度な運動が必要です。
足が短いと体が地面に近いため、熱中症になりやすくなります。夏の暑い日には日が沈んでも地面が熱を持っていることもあります。散歩に連れて行く前に地面を触り、暑くないか確認し、涼しい時間帯に連れて行くようにしましょう。
短足犬は狩猟犬や牧畜犬など、効率よく仕事をするために作られた犬種ですが、現在では愛らしい姿からペット犬として可愛がられています。注意するべきところもありますが、短足犬ならでは魅力がたくさんありますので、新しく犬を迎える方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。