愛犬はときどき不思議な行動をします。
愛犬はその場の雰囲気を察知して、居心地が悪そうにしたり、時には吠えたりします。
ワンちゃんと暮らしている方は、このような経験をいちどはされたことがあるのではないでしょうか。
愛犬が心を許す人と、そうでない人。
学習的な要素もあると思うのですが、それだけではない気がします。
愛犬がみせる不思議な行動は的中率が高く、私を驚かせます。
愛犬は何を感じ、察知し、私に教えているのでしょうか。
何かに警戒をし、玄関の方を見て「ワンワン」と吠える愛犬。
「誰も来てないよ」とインターフォンのモニターをつけてみると、外に見知らぬ人の姿が。
「そういうことだったんだね」自宅の前の道は、近所の方の専用道路のため、知らない人が通ると違和感を覚えるのでしょう。ですが、愛犬にその人の姿は見えていません。
見えていなくても、何かを感じ、察知する愛犬。
インターフォンが鳴り、誰かが来たようです。
愛犬が吠えないと「あ、今日は乳酸菌飲料の配達日だったね」や「宅急便が来たの?」など、いつも来る人が、インターフォンを鳴らしたのだとわかります。
ですが、インターフォンが鳴った瞬間から、愛犬が爆発的に吠えるときがあります。
愛犬が吠えるときの8割は、謎の勧誘だったり、私が苦手な人だったりするのです。
「今日はうまくいかないな・・・」仕事や、人間関係で悩んでいる時、背後から聞こえる「ふぉふぉ」という鳴き声。
トイレかな?お水かな?と思い、愛犬をトイレやお水のある場所へ誘導します。
すると「違いますよ」と言いたげに、定位置へ戻り「ふぉ」とこちらを見て鳴く愛犬。
「なるほど、悩んでいたことに気づいたのかな?」
このように、私の気持ちが不安定なとき、愛犬は「ふぉ」と鳴きます。
また、SNSやテレビなどの話し声や音声でも、愛犬が不快に感じるものが流れると「ふぉ」と鳴き、落ち着きなくうろうろしはじめます。
テレビなどでよくある「討論会」などはもってのほかです。
人が争っていたり、言い合いをしたりしている声を不快に感じるのでしょう。
見ている私も不快に思うことがあるので、敏感な愛犬は言葉がわからなくても、容易に察知してしまうようです。
愛犬の敏感な不快センサーが教えてくれることは、私の心の平和を守るためにも、欠かせないものです。
SNSやテレビから聞こえてくる音、来客者が来た時に教えてくれる「ふぉ」という鳴き声は、私に「気をつけて対応しなさい」と教えてくれます。
私の気持ちが安定しないときの「ふぉ」という鳴き声は「いちどその気持ちから離れなさい」と忠告をしてくれます。
「君がいてくれるから、心が穏やかに過ごせるんだね」
何も言わず、静かにこちらを見る愛犬。
愛犬のまわりに、ふんわりとした優しいオーラを感じ、いつまでもその優しさに包まれていたいと思うのでした。
只野 アキ/ドッグライター
犬の素晴らしさを皆様にお伝えし、犬を手放さない社会の実現を目指すドッグライターです。
家庭犬ドッグトレーナーとして、トレーニングやイベント運営を経験。愛犬の病気をきっかけにトレーナー業は休止し、現在はドッグライターとして活躍中。
趣味は犬とたわむれること。愛犬との生活が豊かになる情報や、皆様のこころがほんのりと温かくなるような記事をお届けします。
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