magazine

健康管理 / 病気

2020.08.22

獣医師監修|犬に抗生物質を与えるならココに注意!使用する病気・症状とは

愛犬の体調が悪いとき、動物病院で抗生物質を処方されることがありますが、そもそも抗生物質は何のために飲まなければならないのかご存知でしょうか?抗生物質は有用な薬ですが、その一方でデメリットもあるので、どんな病気に効果的なのかや、飲ませるにあたり気を付けたいことをしっかりと理解しておくことが大切です。この記事では、抗生物質の使い道や犬に抗生物質を与える際の注意点を解説します。

Author :新井 絵美子/動物ライター(監修:加藤 みゆき/獣医師)

この記事をシェアする

抗生物質とは?

犬 抗生物質

人医療だけでなく、犬の病気治療に対しても抗生物質が使用されるケースはよくあります。そもそも抗生物質とはどのような薬なのかを、まずはしっかりと理解しておきましょう。

主に細菌が原因の疾患・病気に効く

多くの抗生物質は、細菌が体内で増殖するのを抑えるため薬です。細菌感染が原因の病気、もしくは細菌感染の疑いがある病気に対して、抗生物質を使用して治療を行います。

抗生物質には多くの種類があり、それぞれの菌に対して同じように効くわけではありません。また、抗生物質が体内で吸収された後の分布の仕方も異なります。そのため、感染している菌に対して有効か、治療の目的の臓器に抗生物質が行きわたるのかなどを考慮のうえ処方されます。抗生物質は、内服や注射、点眼などの方法により投与します。

抗生物質には、細菌をターゲットとしたもの以外にも、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗寄生虫薬などがあります。

犬の病気に対する抗生物質の使い道

犬 抗生物質

抗生物質は、以下のような治療に使用されます。

アレルギー性皮膚炎

抗生物質は、アレルギー性皮膚炎の治療に使用されることもあります。アレルギー性皮膚炎により皮膚のバリア機能が低下すると、普段は無害である皮膚の常在菌が増殖して細菌感染を起こします。細菌感染を起こすとさらに強いかゆみを伴うようになり、犬自身が掻いたり舐めたりして症状が悪化していくので、抗生物質を投与して症状の改善を図ります。

膀胱炎

膀胱炎は尿路結石や腫瘍などの原因のほかに、外部から尿道を通って細菌が侵入することで起こる場合もあります。細菌感染による場合は、最低でも2?3週間は抗生物質を投与する必要があります。

眼病

結膜炎や眼瞼(まぶた)炎、麦粒腫など、細菌感染が原因の眼病にも、内服もしくは点眼により抗生物質を投与して回復を目指します。

犬に抗生物質を与える際の注意点

犬 抗生物質

抗生物質は、適切に使用しないとデメリットが生じます。犬に抗生物質を与える際の注意点を頭に入れておきましょう。

獣医師に指示された用法・用量、投与期間を守って与える

何らかの原因で愛犬の体調が悪いとき、以前に処方された抗生物質が残っているからと安易に飲ませるのはNGです。対応しない菌の抗生物質を飲ませてしまうと菌が耐性を持ち、抗生物質が効きにくくなってしまうからです。そうすると、より強い効き目の抗生物質を投与せざるを得なくなってしまい、かえって体に負担がかかるかもしれません。

必ず獣医師に指示された用法・用量、投与期間を守って与えるようにしましょう。

自己判断で投薬を中止しない

治ったと考えて投薬を自己判断でやめたり、耐性を持ってしまうのではないかと恐れて抗生物質を少なく飲ませる、もしくは中止したりすると耐性菌が発生しやすくなります。中途半端に抗生物質を使用すると治りきらないで、ぶり返してしまうこともあるので、獣医師の指示を守って飲みきるようにしましょう。

投与後に体調に異変がある場合は獣医師に相談する

抗生物質を飲んだ後に、嘔吐や下痢などの副作用を起こす場合もあります。もし愛犬の体調に何らかの異変が見られた際は、かかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。

犬への抗生物質の使用は指示通りに

犬 抗生物質

抗生物質は、主として細菌感染が原因の病気の治療に使用する薬です。抗生物質には多くの種類があり、適切でない用法や用量だと耐性菌が発生してしまうので、必ず獣医師に指示された通りに飲ませてください。万が一、抗生物質を飲ませたら下痢や嘔吐をした場合は、速やかに動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。

◎監修者プロフィール
加藤 みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
新井 絵美子 動物ライター

新井 絵美子/動物ライター

2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。
過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。

  • 公開日:

    2020.08.20

  • 更新日:

    2020.08.22

この記事をシェアする