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健康管理 / 病気

2020.08.16

【獣医師監修】犬の乳頭腫ってどんな病気?症状・原因・飼い主さんができるケアまとめ

今までなかったはずの愛犬の体に腫瘍ができている見つけたら、心配になりますよね。良性腫瘍、悪性腫瘍のどちらの可能性もありますが、犬に多く見られる「乳頭腫」と呼ばれる腫瘍かもしれません。この記事では、犬の乳頭腫という病気の症状や原因、飼い主さんができるケアなどについて解説します。

Author :監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子)

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犬の乳頭腫とは?

犬 乳頭腫

犬の乳頭腫とは、皮膚や粘膜にできるイボのことです。犬に多く見られる良性の腫瘍で、頭部やまぶた、足の指の間、口腔などにできることが多く、同時に複数発生することもあります。

初期症状

初期は薄いピンク色の腫瘍で大きさは小さいですが、時間の経過とともに徐々に成長してカリフラワーのような見た目になり、色も灰色がかった白色へと変化します。乳頭腫が口の中にできると、よだれがたくさん出る、食欲低下などの症状が見られることもありますが、痛みは伴いません。

他の犬や人にうつる?

乳頭腫は、他の犬だけでなく人にも感染します。乳頭腫ができている犬との直接接触、もしくは環境を介してうつります。

犬の乳頭腫の原因とは?

犬 乳頭腫

なぜ犬に乳頭腫ができてしまうのか、その原因について見ていきましょう。

ウイルスが関与している

若齢犬に見られる乳頭腫は、「パピローマウイルス」という多発型のウイルスが原因で起こります。一方、老犬に見られる乳頭腫は、単発型の非ウイルス性によるものです。非ウイルス性の場合は、他の犬にも人にも伝染しません。

かかりやすい犬種や年齢

乳頭腫は、免疫が低下しているときに起きやすいことから、免疫力が低い子犬や免疫機能が衰えてきている老犬がかかりやすい傾向にあります。また、風邪などにより免疫力が低下している犬も注意が必要です。犬種を問わず、どの犬にも起こり得ます。

犬の乳頭腫の治療法とは?

犬 乳頭腫

犬の乳頭腫は、良性腫瘍なので特に治療をする必要はなく、数ヶ月経つと自然に消えていきます。ただし、口腔の乳頭腫に関するものは、悪性腫瘍に進行する可能性もあるので、経過観察をしっかりとすることが大切です。。

腫瘍が大きくて食事をするのが困難など、日常生活に支障がある場合や、出血や感染が起きている場合は、外科的手術によって取り除きます。

治療にかかる費用

もし口腔内の腫瘍を切除する手術をした場合にかかる費用は、病理検査費や麻酔費、手術費などを含めて10万円ぐらいが目安です。また、1回にかかる通院費は、平均で4,000円程度と言われています。動物病院や治療法によって料金が異なるので、事前によく確認しておくようにしましょう。

犬の乳頭腫の予防法はある?

犬 乳頭腫

犬の乳頭腫の予防法は、現段階ではまだ確立されていません。愛犬にブラッシングやシャンプーをするとき、イボのようなものができていないか、よく観察するようにしましょう。

乳頭腫ができると、違和感から気になって引っ掻いてしまうことがあるので、エリザベスカラーを着けるなどして悪化しないように気をつけましょう。

再発する可能性

乳頭腫は、再発することもあります。以前に手術をして切除した箇所に数ヶ月後、再度できてしまったというケースもあります。良性腫瘍の悪性化が起きているといった可能性もあるので、再発したら早めに動物病院で診察を受けるようにしましょう。

愛犬の乳頭腫との向き合い方

犬 乳頭腫

犬の乳頭腫は良性腫瘍で転移しないので、特に治療をする必要はありません。数ヶ月すれば自然消失しますが、口の中にできた場合は、食欲減退などの症状が現れることがあるので、愛犬の様子をよく観察しておくようにしましょう。

乳頭腫には明確な予防法がないため、再発することもあります。免疫力が低下したときになりやすいので、愛犬の健康管理をして発症・再発を予防しましょう。

◎監修者プロフィール
加藤みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

  • 更新日:

    2020.08.16

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