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健康管理 / 病気

2020.08.24

犬の出産に備えよう!必要な準備やから出産後のことまで【獣医師監修】

よく「犬は安産」と言われますが、出産は犬にとっても飼い主さんにとっても一大事です。そして、どのような出産にもリスクはつきものです。飼い主さんは準備を万端にして、愛犬の出産に臨む必要があります。ここでは、犬の出産までの準備や出産時、出産後に気を付けるべきことをご紹介します。

Author :江野 友紀/認定動物看護士(監修:加藤 みゆき/獣医師)

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犬の出産までのこと|家庭でできる準備は?

犬 出産

犬の出産適齢期や妊娠期間、家庭でできる準備など、出産までのことについてご紹介します。

出産適齢期

人と同じように、犬も高齢出産になるとリスクが高くなります。おおむね5歳頃までが出産適齢期と言われています。

妊娠期間

犬の妊娠期間はおよそ63日で、実際には1週間くらい前後します。犬種や身体の大きさによる違いはありません。

出産に向けて家庭でできる準備

自宅出産の場合は、犬が安心して出産できる場所を確保し、産箱を用意します。生まれた子犬が外に出ないよう、ある程度高さのある箱を選びましょう。
出産には少なからずリスクが伴います。愛犬に何らかの異常が見られた場合に備えて、いつでも動物病院に連絡できるようにしておきましょう。

犬が出産するとき

犬 出産

犬の出産場所や出産にかかる時間など、犬が出産するときのことについてご紹介します。

どこで出産させる?

自宅出産の場合は、室内の静かで清潔な場所を選びましょう。飼い主さんの姿が見えた方が安心する子もいれば、人の視線に神経質になる子もいます。安心して過ごせるよう、その子に合った環境を用意してあげましょう。

犬の出産にかかる費用

自然分娩による自宅出産であれば、基本的に費用はかかりません。体温計や産箱を用意しても、数千円程度でしょう。獣医師に協力してもらい分娩する場合、陣痛促進剤などに数万円程度かかります。
予定日を過ぎても産まれないなど、難産で自身の力だけで出産することが困難な場合には帝王切開の手術が必要になり、5~10万円くらいかかります。

出産の兆候~出産が始まるまで

食欲が低下したり、そわそわしながら産箱の敷物を掘り返すような様子が見られたら出産は間近です。体温が37℃くらいまで低下すると、およそ8~10時間後に出産が始まると言われています。

出産にかかる時間

陣痛が始まり、赤ちゃんが産道へ降り始めると通常30分以内に産まれます。その後、まだお腹に赤ちゃんがいる場合には再度陣痛が始まりますが、20~30分くらい力んでいても第二子を出産しない場合には難産になっている可能性があります。

生まれてくる頭数

3~5頭くらい産まれることが多いようですが、実際には1頭しか産まれなかったり、10頭以上産まれるケースもあります。出産頭数に影響を与える要素には、両親犬(特に母犬)の年齢や身体のサイズが関係していると言われています。また、もともと多産の犬種もあります。

犬の出産後のこと

犬 出産

犬の出産後のシャンプーを始める時期や、食事などの健康管理についてご紹介します。

シャンプーを再開していい時期

出産後の母犬は非常に体力を消耗している上に、本能的に子犬を守ろうと神経質になっているので、なるべくゆっくり休ませてあげたいものです。2~3日は様子を見て、食欲が戻り、体力も回復して妊娠前と変わらない様子であればシャンプーの再開を検討しても良いでしょう。汚れが気になる場合は、固く絞ったタオルなどで拭いてあげましょう。

食事や健康管理で気をつけること

出産後の母犬のエネルギー要求量は非常に高くなり、妊娠前の3~8倍にもなります。出産後の母犬はカロリーの高い授乳期用や子犬用のフードを与えてもよいでしょう。母乳として多くの水分が消費されるので、お水はいつでも飲めるようにします。
出産後の母犬の体調は不安定になりやすく、まれに低カルシウム血症や乳腺炎などの病気にかかることもあります。食欲が戻らない、下痢、嘔吐、痙攣などの症状があれば動物病院を受診しましょう。

犬の出産は、準備を万全に

犬 出産

犬の出産は、母犬にとっても産まれてくる子犬にとっても命がけです。トラブルが起きたときにもすぐに対処できるよう、飼い主さんは出産の準備を万全にしましょう。自宅での対処が困難な場合は、動物病院に相談しましょう。

◎監修者プロフィール
加藤 みゆき 獣医師

加藤 みゆき/獣医師

日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。
日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。

◎ライタープロフィール
江野友紀 認定動物看護士

江野 友紀/認定動物看護士

地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。

  • 更新日:

    2020.08.24

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